<たまにはお馬鹿も良いものね>の巻

ウエイター(以下W)「いらっしゃいませ。ご注文お決まりになりましたらお知らせ下さい。」

アキ(以下A)「決まりました。ストレート・コーフィーでモカを。」

ハッちゃん(以下H)「僕はね、レスカ。」

シヨウちゃん(以下S)「レスカ〜?古いわよ、アンタ。」

W「そちらのお客様は何になさいますか?」

S「あら、そうね、オイラは・・・ジンジャエールで。」

A「あんたもそう新しくはないわよね。」

一同「はははは・・・・・。」

S「それにしても面白かったですよね。パロディー満載、ギャグ満載、そして・・・。」

H「下ネタもね。」

A「本当に笑いっぱなし。前2作も笑えたけど、今回は特別よね。」

H「特にアキさん、僕らより笑ってましたよね。」

A「だって、<オースティン・パワーズ>って本当にお馬鹿さんだったし、懐かしすぎて、その頃の事を思い出しちゃって。」

S「思い出し笑いってやつですね。」

H「そんなに懐かしい場面とかあったんだ。」

S「当たり前じゃない。アンタ、映画良く見てなかったでしょ。」

H「え〜〜〜!見てましたよ。」

S「それじゃ分かるじゃないのよ。あのクラブっていうか、当時はディスコって呼んでたらしいけど、あの3人組の頭とかさぁ。」

H「あ〜、あのもじゃもじゃの。」

S「何でしたっけ?アキ様も昔やっていたという・・・・・?」

A「あ〜、アフロヘアーね。」

H「えっ!アキさんやってたんだ、そのアフロヘアー?ってやつ。」

A「まあね、あんなに長くはなかったけど。アッシらの時代はね、赤坂に<MUGEN〜ムゲン>というディスコがあって、そこに良く遊びに行ってたんだけど、日本人もみなアフロなのよ、大袈裟に言っちゃうと。」

H「へ〜。みんなあんなんだっただ。」

S「アンタ、良く聞いときなさいよ。アキ様は大袈裟に言っちゃうと、言ってるじゃないよ。大袈裟なの、大袈裟。んも〜。」

H「昔のクラブって、あそこに出てくる<スタジオ69>みたいなんですかね。」

W「はい、お待ちどうさまでした。ジンジャエールと、レモンスカッシュ。そして、モカですね。ごゆっくりお過ごしください。」

S「何かいけすかない奴よね。マニュアルだけ言ってればいいってもんでもないのよねぇ、アキ様。」

A「まあ、いいじゃないのよ。マニュアルをちゃんと言えるのだって、とても大切な事なのよ。」

S「それはそうだけど・・・。いけすかないわぁ。」

H「それで、クラブじゃなくて、ディスコでしたっけ?」

A「ああそうそう、あれね。多分あれもパロディーだと思うのよ。昔ニューヨークにあった<スタジオ54>のパロディーなのよ。それにあそこに出ていたディスティニー・チャイルドのビヨンセ扮するフォクシー・クレオパトラ率いる3人組のグループは、スリー・ディグリーズのパロディーなのよ絶対。」

S「アキ様ったら、本当にノリノリですってば。よっぽど懐かしかったんでしょうね。」

A「それもあるけど、今回は本当に面白かったのよ。アンタ達はどうだったのよ?」

S「オイラも面白かったですけど。それより凄かった、って思った方が大きいかもしれませんよね。」

A「例えばどんなところ?」

S「なんと言っても始めの何分間。これに尽きますよね。」

H「あの、トム・クルーズが出てくるところだよね。」

S「そうそう。トム・クルーズだけじゃなくて、今回のカメオ出演だっけ?そう言うんですよね、アキ様。」

A「そうよ、カメオ出演。」

S「それが凄かったじゃないですか。トムでしょ、それに、オイラが分かっただけでもスピルバーグ監督にグウィネス・パルトロウ、ジョン・トラボルタにダニー・デイビット。」

H「あとケヴィン・スペーシーにネイサン・レイン。それから指揮していたオジサン。誰だっけなぁ〜?」

A「クインシー・ジョーンズでしょ。」

H「流石アキさん。」

A「それとさ、忘れてない?彼女。ブリトニー・スピアース。」

S「オッパイ拳銃のですね。」

A「さらに前作にもエルビス・コステロと出ていたバート・バカラック。今回もちゃんと弾き語りで歌ってたでしょ。」

H「本当に凄いよね。」

A「ハッちゃんはどうなのよ。」

H「僕ですか?ほら、日本人の双子が出てくるじゃないですか。あのシーンとか、ドクター・イーブルとミニ・ミーの変てこな関係とか、日本描写のいい加減さとか・・・・。」

A「あの日本人の双子、フクユとフクミには笑ったわ。だって、あれ、FUCK YOU と FUCK MEでしょ。可笑しいったらありゃしないわよね。」

S「あの双子、何でも叶姉妹にオファーがあったとかって言いますよね。」

A「えっ?本当なの。それだったらもっと笑えたのにね。それにあの時オースティンがメモ見るじゃない。そこに書いてあった文章見た?」

H「見落としちゃったかもぅ・・・。」

S「オイラはちゃんと見てましたよ。<THREESOME WITH JAPANESE TWINS〜日本人の双子と3Pする>って書いてあったんですよね、アキ様。」

A「そうそう。本当に馬鹿ばかしいわよね。」

S「相撲取りもあんな体型じゃねぇ〜。それとオイラちょこっと気になった事があるんですよ。」

A「何なの?」

S「聞き間違いかもしれないんですけど、オランダ人が嫌いなんですかね、監督は。」

A「ああ、オランダ人の事ね。あれはさ、ただのジョークでしょ。日本人を表現するときに、メガネにカメラというのと一緒だと思うけど。」

H「そういえば、ダッチ、ダッチっていってたっけ。」

S「なるほどね。」

H「それにしても、シヨウちゃんもアキさんも良く見ているよね。僕なんか少しだけ分かって笑ってたって感じだからさ。」

A「ハッちゃん、それでいいんじぁないの?アッシだって、全部分かっている分けじゃないしさ。」

H「でも、笑うところが違うんですよ、僕らとは。」

S「確かにそれは言えてたけど。どうなんですか?オイラも英語には多少自信があるんだけど・・・。」

A「あ〜、そんな事?簡単よ。昔アッシは結構映画を見ていた時期があったのよね。それで、あっ!あれはこの映画のパロディーだわ、これはあの映画のパロディーね、って。だから若いアンタ達とは違う所で笑っていたのよ。」

H「そうなんだ。どうりでね。」

S「そのパロディーにしている映画って、どんなのがあるです?」

A「まあ、本当にそれをパロッっていたかは分からないけど、アッシがそうだろうなって思うのはね、<007>でしょ、それに<ミニミニ大作戦>、刑務所の場面は、もしかしたら<羊たちの沈黙>かな?ミュージカルからは<雨に歌えば>や<フェーム>、そして、これはパロディーじゃないかもしれないけど、音楽では、<黒いジャガーのテーマ>、<アルフィー>、<ザッツ・ザ・ウェイ・アイ・ライク・イッツ>、そして勿論<007>。」

H「そんなにあったんだ。」

A「きっともっと有るはずよ。」

S「それと、パロディーじゃないですけど、マイク・マイヤーズが幾つもの役をこなしていたのにも関心しちゃいましたよね。」

H「勿論、オースティン・パワーズでしょ、それにドクター・イーブル。あとは何かな?」

A「あとは、相撲取りの役と、オランダ人のゴールドメンバーじゃない?」

S「その通り。今回は多分4役ですよ、きっと。」

A「しかし、たまにはこういった<お馬鹿>な映画も楽しいわね。この所のアメリカ映画って、何故かアメリカ万歳的な所があって、いまいち好きになれなかったんだけど、こんな風に笑えると、アメリカ映画もまだまだ捨てた物じゃないな、って感じがしてきたわね。」

H「最後も意外な結末で、本当に面白かったですよね。」

S「それじゃ、飲み物も無くなった事だし、そろそろオイラは行きますよ。」

A「そうね、そろそろ行きましょうか?」

H「はい、じゃあ、行きましょう!」

A「それじゃ、みんなお疲れ様でした。またね!」

S&H「お疲れ様で〜す。また〜。」

おわり


*今回の映画は<オースティン・パワーズ/ゴールドメンバー>でした。


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