<やっぱり・・・>の巻

邦ちゃん(以下K)「今度はヴォッカをロックで。」

あき(以下A)「あいよっ!」

K「もう終わっちゃったね、ゴールデンウィークも。」

A「そうね。まあ、皆さんにとっては、命の洗濯って言うのかしらん。リフレッシュ出来たんじゃないの。 ねえ、マックもそう思うでしょ。」

マック(以下M)「そうですね。ただ何か今年はゴロゴロしちゃって。無駄だったかな?とも思っているんですよ。」

K「それじゃ、マックは何にもしなくてこの10日間過ごしちゃったんだ。」

M「まあ、正確に言えば、前半は行動しましたけど、後半は、ほとんど寝てたって事ですかね。」

K「へ〜、そうか。俺は休み前に色々行動しちゃったし、途中は仕事だったから、何もする気がなくってさ、 街探訪ってなところかな。」

M「それじゃ邦さんは行ったんですか?汐留とか六本木ヒルズとか、それに、あそこ、え〜と、ほら、 ジェットコースターのある、後楽園の、・・・。」

A「あ〜、ラ・クーアね。」

M「そうそう、ラ・クーア。」

K「六本木は行ったよ。あの中にシネコン出来たろ。映画を観るなら新しいところが一番だしさ。」

A「あそこは良かったわよね。」

M「え〜!アキさんも行ったんですか?」

A「うん、行ったわよ。もう一度<シカゴ>観に。」

K「あっそうなんだ。実は俺もさ、あきちゃんがアメリカから帰ってきてからす〜っと言ってただろ、 いいよ、いいよ、って。でアカデミー賞もとっちゃったしさ、やっぱ観ておかなきゃと思ってね。」

M「僕まだ観ていないんですよ。で、どうだったんですか?」

K「俺はとっても良かったよ。」

A「ね、そうでしょ。アッシもね、また観なおしてさ、やっぱり良かったわよ。丁度2ヶ月前じゃない。 記憶もどの程度残っているか心配だったんだけど、やっぱり良かったわね。」

K「それにあの劇場。さすがヴァージンだよな。スゲーの何のって。」

M「どんなんですかね〜。教えて下さいよ。」

K「まず、全部指定席なんだよ。」

M「あの、それは知ってました。」

K「それからさ、でかいポップコーンを売っててさ、キャラメルと塩があってさ、・・・。」

M「あのぉ〜、邦さん、僕もそのくらいは知ってます。そうじゃなくて、劇場のどこが凄いかって事聞きたいんですよ。」

K「だから、プロローグだってば。これから話すからさ、まあ、聞きなさいな。」

M「は〜い。」

K「なんてったって足元が広いんだよね。これが一番。それにどの辺に座っても、スクリーンが真中に見えるんだよ。」

M「え〜っ!どこに座ってもスクリーンが真中に見えるんですか?僕にとっては、それが一番だなぁ〜。」

A「何しろ観やすかったわよ。始めはさ、真中って言っておきながら結構ハジじゃないのよ、 ってムカムカ来てたんだけどね、映画が始まったらちゃんと真中で観ている様な感じになっちゃうのよ。不思議よ、本当に。」

K「それに音もさ、左から右に、右から左にと駆け巡るし、後ろから前からどうぞ!ってな具合だしな。」

A「はははは、懐かしいわね、邦ちゃんたら。」

M「それじゃ、決まった。僕も六本木ヒルズの映画館で観ようっと。」

A「そうよ。特に<シカゴ>みたいなミュージカルだと、音の良い所で観るのが最高よ。二度観て良かった、って思ったわね。」

K「あれは本当に面白いよ。マックも早く観に行きな!」

M「そうしますね。アキさんが二度も観ていいって言うんだから、絶対行きますよ。でも、たまに逆もありますよね。」

A「何よ、逆って。」

M「いえね、連休前の事なんですけどね。やっとの思いで手に入れた<オケピ!>に行ったんですよ。」

K「よく取れたじゃん。俺も行きたかったんだけどさ、チケット取る時間も無かったしな。・・・・うむ? でも、今、逆って言ったよな、逆って。」

M「はい。そうなんですよ。初演の時も行ったんですけど、アキさんもその時言ってたけど、話は面白いけど、 あれはミュージカルじゃないな、って自分も思ったんですね。で、今度はキャストも若干変わるし、 音楽も増やしたって言うから観てみる事にしたんですよ。」

K「で、逆だった。良かった〜〜〜!行かなくて。」

A「あら、邦ちゃん、観てから言いなさいよ。アンタには面白かったかも知れないわよ。」

K「折角取れなかった悔しさから開放出来たっていうのに、水さすなよぉ〜。 アキちゃんだって観てみたかったんじゃないのぉ〜?」

A「あら、残念でした。アッシはちゃんと観ましたよ。」

M「で、アキさんは今回の<オケピ!>、どう思いました?」

A「多分マックが感じたのと同じかな。やっぱり良くなかったわね、アッシにとっては。」

K「アキちゃん、<オケピ!>は相当合わないんだな。初演の時もめった切りだったしね。」

A「あら、決して悪く観ている分けじゃないんだけど、やっぱり自分にとっては良くなかったのよ。」

M「僕もそうなんですよ。期待が大き過ぎちゃったのかも知れませんけど。」

K「具体的に言ってみな、どこがどうだってさ。」

M「まず、やっぱり<音楽入り劇>の域を出てなかったって思うんですよね。 僕はミュージカル大好きですからね、ちょっと違うんです。」

A「まあ、今回は、ミュージカルという冠が取れて、ただの<オケピ!>になってたけどね。」

M「それに、コンダクター役の白井晃の歌が下手で。主役の歌が聞けないともう終わりですよ。」

A「そうね。今回も歌が歌える人が少なかったものね。と言うか、歌える人と、 そうでない人の差があり過ぎたって言うのかな?それに初演の時は開幕から20分位の間一曲も出てこなかったけど、 今回は12〜3分。ちょっと間が持たないのよね。」

M「布施明や戸田恵子、それに川平慈英だけですからね。」

A「あとさ、ファゴットの彼、え〜と、岡田・・・何とかって言う彼。あの子は歌えたじゃない。ただし、 歌う機会が少なかったけど。」

M「ああ、寝ちゃう人ですね、物食べちゃうと。」

A「そうそう。彼はこれから相当ミュージカルの世界では活躍しそうだから要チェックかもね。それから、 見せ方って言うのかしらん。例えば、布施明がショーストッパーになる様な歌を唄い終わると直ぐ次の場面に行っちゃうわけね。 アッシだったら、あそこで少し時間をとって観客の拍手を続けさせるけどね。」

K「印象が薄くなっちゃうかもな。見せ方も大事だからね。」

M「邦さんも言っている見せ方なんですけどね、最後近くで川平慈英がタップを踏むんですよ。でも、 その音が聞こえないんです。あれは何でかな?って思っていたんですけど、鉄が貼ってなかったんじゃないかと思ったんですよ。 折角の場面なのに。」

A「あれね、あそこは鉄貼ってないわよ、多分。あと、天海祐希だけど、あの役のキャラを全く変えちゃったでしょ。 あれはあれで良いのかも知れないけど、それだったら話全体をもう少し変えないとね。」

K「まあ、アキちゃんにとっても、マックにとっても、やっぱり駄目だったんだ。」

A「それに、アッシ、どうしても嫌だった事があるのよ。」

K「まだあるのかよぉ。」

A「それはね、観客の熱狂ぶり。」

M「あ〜、確かにそうでしたね。終わってから、皆スタンディングオベイションしてましたもんね。 ビックリしちゃいましたけど。」

A「それに、ブラボー〜!って声まで。あんた達、何観ているのよ、何聞いているの?って。 あ〜、思い出しただけでもムカツイテくるわ。」

K「まあまあ、そう興奮しないで。でも、解るな、その気持ち。俺もね、観客が嫌だった事がちょっと前にあったんだよ。」

M「へ〜。教えて下さいよ、邦さんが嫌だった事件。」

K「4月の中頃に本多劇場に<ヴァ二ティーズ>観に行ったんだよ。」

A「分かったわ。アッシも行ったし、多分邦ちゃんと同じ事感じたと思うわよ、きっと。」

K「そうだろ。あの観客の笑いって、なんだよ!って感じ。な、アキちゃん。」

M「<ヴァ二ティーズ>ですか。深沢敦と篠井英介と大谷亮介が女装して演ったやつですね。 僕は観に行かなかったけど、その時の観客の笑いですか?何か分かったような気がします。」

A「そうなのよ、きっとマックが想像した通りよ。」

K「あいつ等、キャーとか、可愛い〜っとか言って笑っているんだよな。ちゃんと観ろよ!って。」

A「あの芝居、本当にシリアスだからね。でもまあ、見世物だから。どうしても女装して芝居をすると、 まず、そっちのほうに目や頭がいっちゃうからね。逆に、その方が後半の話の展開には効果があったかもよ。」

K「まあ、そう言われてみるとそうかも知れないけどな。でも、やっぱり嫌だったよ。」

A「分かるわよ。邦ちゃんって純粋なのよね、きっと。まあ、アッシには、そこまで分からないんだけど、 きっとそうなのよ。だから腹がたったんでしょうね。」

K「な、そうだろ。俺は以外に純粋なんだよぉ〜。それじゃ、もう一杯、ヴォッカをロックで。」

M「アキさん、邦さんに沢山飲ませちゃうと大変ですよ、後が。」

K「なんだとぉ〜!それじゃ、こいつにも作ってあげてよ、何飲んでいるんだっけ?マックは。」

M「ウーロン茶です。」

K「何ぃ〜!ウーロン茶?ここは酒場だぞ、ウーロン茶なんて・・・。」

A「だってね、マックは今日車で来ているのよ。今取締りが相当キツイでしょ。」

K「車?車か。あのさ、マック。確か俺の家、近かったよね。どんどん飲んでよ、ウーロン茶。ね、 ほら、アキちゃん、ウーロン茶まだ?早く早く。」

A「あんた、本当に呆れるわね。はい、マック。邦ちゃんからウーロン茶。」

M「いただきま〜す。」

A「いいのよ、マック。送って行かなくたって。もう貰っちゃったんだからさ。」

K「余計な事いうなよ、ねえ、マックね、どんどん飲んでよ、ウーロン茶。」

M「大丈夫ですよ、ちゃんと送ってあげますから。」

K「アキちゃん、もう一杯差し上げてぇ、ウーロン茶。」

A「やっぱりあんたって・・・本当に呆れるわよ。プッ!」

一同「ははははは・・・・・。」

おわり


*今回紹介したものは、
1)CHICAGO〜シカゴ    松竹系映画館で上映中
2)オケピ!     東京・名古屋公演は終了
     5/16〜30  大阪フェスティバルホール
3)ヴァ二ティーズ   公演は終了しました。


以上です。どうぞ足をお運びくださいね。


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