絵 セイレン

形態:妖精
反応:中立(後述)
知能:中
遭遇:海洋、河川、沼地
出現:単独



 サイレンとも呼ばれ、人魚に近しい起源をもつ、妖精の一種とされているセイレンは半人半魚の穏健な親戚よりも遥かに恐ろしい種族とされている。美しい人間の女性と変わらない姿をしており、ふつうは水面に突き出た岩の上に腰かけて、楽器を奏でているか外見に劣らず美しい声で唄っている。首すじにえらがあるが、長い髪の毛によって隠れている。
 だがセイレンの唄声には魅了の力がこめられており、これを耳にした不運な水夫や旅人はふらふらと引き寄せられてしまると、凶暴な肉食獣の巣におびき出されることになる!セイレン自身も肉食の種族であり、こういった獣の食事のおあまりをかすめ取って生きているのだ。敬虔な船乗りや漁師たちの間では、セイレンに出会ったときは真綿で耳をふさぎ、近くに必ずいる筈の大型肉食獣を避けて危険を逃れようとする。

 この恐ろしい種族がどのような文化を持ち、どのような集落を作っているかはその殆どが知られていない。一説によれば水中の奥深くに隠された集落には、魚人に似た彼らのオスが暮らしているとも言われている。


他の項目を見る