絵 樹人

形態:植物
反応:中立から非友好的
知能:高
遭遇:森林
出現:単独から数体



 はるか古代からの原生林が残っている広大な森林はただ育っていたわけではなく、人間には永遠と思えるほどの長い期間にわたって世話をされつづけて現在にいたっている。森に住むエルフはそうした世話をする者たちの代表的な存在だが、それより更に古くから木々の世話をして暮らしているのが樹人である。
 樹人は外見は背の高い巨大な樹木そのものにしか見えないが、落ちくぼんだうろや樹皮の模様、節ばった枝の生えかたが一見して人間じみた印象を与えなくもない。知能も知性も極めて高いが、人間が気にしているような瑣末なことがらにはこだわらずに森の奥深くをゆっくりと歩きまわり、木々の世話をすることにしか関心を持っていないように見える。特に樹人が木々を育てるために用いる清浄な水は、それを飲むだけで数日間は食事が不要となるほどの栄養を備えているといわれている。

 森や木々に執着しており、世話をしている森への侵入者には良い顔をせずに丁重に追い払おうとするが、木々を傷つける者に対しては容赦がなく襲いかかってくる。根を引きずり、太い枝を振りまわして近づくと掴みあげて絞め殺してしまうか、巨体でのしかかってつぶしてしまう。全身が木でできているが湿り気が多いために火を近づけても嫌がりこそすれ燃やすことは難しく、頑丈な幹も根も切り倒すのは極めて困難である。樹人は倒すには強すぎる存在であり、本気で怒らせた場合は城でも町でも軍隊でも太刀打ちできず、巨体にひきつぶされるのを待つのみとなる。


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