晴れ、ときどき爆弾

harebakudan

掲載:MSX・FAN 作者:SHIGE様

 こちらもファンダム名物一画面プログラムの秀作。ルールは見たままで説明するまでもないかもしれませんが、頭上からただひたすら大量の爆弾が降ってくるので、ウサギのような主人公を左右に動かしてこれを避けつづけるというだけです。ポイントは爆弾が地面に落ちると左右を含む3キャラクター分の広さに爆発することで、ぎりぎりで避け損なってしまうと爆発に巻き込まれてゲームオーバーになってしまいます。ごく単純なルールにも関わらず、大量に降ってくる爆弾の量と適度なスピードによる操作感が楽しい作品。
 一画面ゲームらしい単純で病みつきになる楽しさを感じさせてくれる作品ですが、とにかく見事に思えるのが絶妙なゲームバランスです。画面をよく見れば分かると思いますが、画面の下3分の1程度は地面になっていて、同様に左右もすべて爆弾が降ってくる訳ではなく移動できる範囲が限られています。つまり同時に処理できる爆弾の量とそれが降ってくるスピードから、MSXの処理性能であればどの程度ならゲームとしてもっとも楽しくなるかを考えて敢えてこのサイズのゲーム画面にしているのでしょう。

 制限されたプログラム長の中でMSXの性能を最大限に引き出しつつも、ゲームとしての楽しさを実現することを忘れていない姿勢は投稿作品であっても他に見習って欲しいものだ、と書けば大袈裟でしょうか。ですがゲームの楽しさを教えてくれるのは超大作ではなく、やはりこういうゲームだろうと思わせてくれる作品です。
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