銀河ローマ帝国英雄列伝
ルフス・ヘクトール・アウレリウス大将
旗艦イリリクム
旧カルタゴ民族の末裔。執政カエサルの時代より、辺境ガリア星系方面で奮戦した歴戦の指揮官である。以後はアントニウスに仕え、勇猛果敢な用兵によって多くの実績を打ち立てた。僚友アルト=サーディスと並び炎のふたつ名で称される。ローマ戦役後は叛乱軍の将として暫く更迭されているが、後に服役し辺境の属州防衛の任につくこととなる。
アルト=サーディス大将
旗艦アレンタム
黒髪の女性士官。冷静というよりも冷徹なほどの知性と胆力により、氷のふたつ名で呼ばれる。攻守両面のバランスに優れ、拠点防衛でも即攻や陽動でも状況に応じた最高の戦術を使いこなす。ルフス・ヘクトールとは年齢も性別も超えた絶妙の連携を見せる。やはり戦役後一時更迭、予備役に編入されていたが服役後は属州防衛の任務につくこととなる。
ユリアヌス・シルウェステル中将
旗艦ラウレントゥム
若いながら知謀にも武勇にも優れた指揮官。単純な戦場での用兵だけでなく広い視野での戦略的な判断ができる人物であるが、同時に乱世を好む野心家でもある。もとはオクタヴィアヌス陣営で武勲を積み重ねたがティレニア会戦の直前に寝返ってアントニウス軍に帰順。ローマ大戦では最後まで奮戦したが旗艦ラウレントゥム撃沈に伴いその後、行方不明。
サタジット・ラリベル中将
旗艦オルトロス
傍流とはいえかつてローマを苦しめたカルタゴの英雄の血筋であったため、出自を偽りエジプト商人の家系の出身としてアントニウス軍に参与。だがブルートゥス追撃戦の折り後方星域鎮定にあたっていたことでアントニウスの挙兵に置き去りにされることとなった。才走ったところはないが守勢における粘り強さには定評がある。戦役後は南方星系での交易の監督にあたる。
ラルフ・アルトゥア中将
旗艦セオデリック
豪快で粗野な職業軍人。樽のような体型に禿頭、いつも苦虫を噛み潰したような顔をしているという異相の人物である。アントニウスがクレオパトラと手を組み反旗を翻した、クレタ会戦より参加するが剛性の武勇からもたらされた実績によって瞬く間に頭角を現す。その後も常に最前線の渦中にあるがローマ大戦では乗艦が撃沈され、その後行方不明に。
テオドラ・ガリアヌス中将
旗艦キルルグス
オクタヴィアヌス軍の編成に伴い抜擢された女性指揮官。部隊運用能力に優れ、柔軟な艦隊運用を得意とするが攻勢における剽悍さには欠けると言われる。だが職務に対し忠実で要所を任せられることが多く、最前線で多くの戦闘に参与した。同僚のカリス・レオルグとコンビを組むことが多く苦戦も多かったが、少数でも最後まで戦線を維持できる要となる機動性は高く評価されていた。
カリス・レオルグ少将
旗艦ブラートヴルスト
やはりオクタヴィアヌス軍の編成に伴い抜擢された指揮官。バランス感覚に富んだ用兵を行う一方で決め手に欠けると言われ、テオドラと連携して出陣することも多かったが戦果は安定こそすれ決して振るわなかった。ティレニア会戦を前に戦艦ニプルヘイムからブラートヴルストに乗り替えるが撃沈、救出され軍病院に収監されるがその後の消息は不明。
グロムイコ・アンドレイ・アンドレイビッチ准将
旗艦オリョール
北方の辺境星系出身のもと外交官であり、その頑固さから「ミスター・ノー」と呼ばれていた人物。指揮官としての能力は平均的であり、オクタヴィアヌス陣営への援軍として派遣されるものの優れた戦果を上げることはできなかった。だが激戦を勝者として生き残り、自身の地位と星系の立場を大いに向上させている。あるいはこの戦役で最も得るところが大きかった人物であるかもしれない。
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