1) | 同じパタ-ンによる機械的な弾き方をしていなかったか |
トレモロ、アルペジオ、スケ-ル等の機械的な練習ほど指のためになら
ないことはありません。このような練習は止めて、表現を伴った練習を行うことで
す。 |
2) | p・i・m・aで全く同じ音を出そうとしなかったか |
バッハなどのような均等な音を追求されるような音楽は指に負担となります。全く
同じ音を出そうとすると、同じ指の連続多用になりますが、これではスピ-ドも出
ず、柔軟性に欠けるため、各指を順番に使う必要が出てくるわけです。 |
3) | 弱いa指を酷使していなかったか |
初心の頃は,p・i・mを中心として弾くことが多く、弱い指、例えばa指の独立
性を追求するあまり、無理をして負担をかけ過ぎます。曲が難解になれば、どうし
てもa指でメロディ部を弾く場面が多くなります。メロディ部を多く担当するのが
a指であることを予測してa指が自由に動くフォームを考えることです。 |
4) | 指の末端の関節だけで、引っ掻くような弾き方をしていなかったか |
機能的に見て、指の末端の関節(第二関節)を動かす筋肉は、第一関節を動かす筋
肉ほど発達していないということです。指先で引っ掻く奏法は疲労を強くします。弦を弾く側の指の動きは、基本的に手を握ったり開いたりした時のグーパーを基本として動かすべきであるということです。 |
5) | 大きすぎるギターで無理をしなかったか |
大きいサイズであれば、基本的に大きい音量を得られます。しかし、手にあったサ
イズを使用しないと負担が生じてきます。弦長が630~665mmのうち無理の
ないサイズを選びましょう。特に左のch指(小指)に負担がでてきます。 |
6) | 張りの強い弦とギターを好まなかったか |
張りの強いギターは、音量もあり、華やかな音質を得られます。コンサートプレイ
ヤーならともかく、たまに弾いて楽しむ場合は指の負担を考えて、ある程度のとこ
ろで妥協する必要も出てきます。 |
7) | 爪の長さ・形が研究されているか |
爪の研究については、ギターの名人のコメントなどが96年5・6月号の現代ギターに掲載されていますので参考にして下
さい。誤った長さや形では、綺麗な音が出ないため無理をしますので、指を傷め、腱鞘炎に発展する場合も多いのです。
爪は長ければ弦張力の負担を直接受けるため、ある程度短い方が無難でしょう。爪の生え方、指の付き方は、外傷を除いて生まれつきの場合が多く、鷲爪や爪の角が角張っていることによって特定の指が弾きにくくなってるのが分からず
おかしな弾き方になっている場合があります。簡単なことでありませんが、爪の削り方を工夫して、弦に対しての程よい引っ掛かりとヌケの良さを研究して下さい。 一般に爪は根っこから先までおおよそ6ヶ月かかって伸びてきます。爪に現れた縦皺(たてじわ)は 老化ですが、横皺は内臓内での血液の滞りが考えられます。
精神ストレスや加齢による栄養不良から、爪先が割れやすくなってくることもあります。 |