◆フクダ画廊を初めて知ったのは、近くのマサゴ画廊のオーナーの古野さんの紹介だった。 |
先代から引き継いだご兄弟が活躍されていると教えて頂いた。企業の重役を連想させる |
兄とこまやかな心配りをされる弟との二人三脚と美しい受付の女性がいつも印象的だ。 |
「襟を正して」と云う言葉が相応しい画廊です。それは、大阪のビジネス街の中心、御堂筋 |
に面し、貴婦人や一角のお客様が頻繁に訪れるところからくると思います。 |
◆落着いたサロンに、フランス絵画や印象派風の作品をよく目にした。特にこの半年は |
正面の壁面を飾るのは100号の大作で、おおらかな色彩とモチーフの作品だったが、それが |
今回の展覧会の作家、坂口紀良氏の作品でした。 |
◆坂口氏はキャンバスに向かって表現するとき、形、フォルムから入るより「色」をまず決め |
て絵筆を進める、そこからイマジネーションで新しい形、フォルムを見つけ描いて行く手法を |
とり、現場では描かずスケッチをして、アトリエで再構成をするということです。 |
◆今回は英国、ロンドン近郊を旅行され、南仏の光とは全く違う、むしろ日本に似ている |
気候風土を感じられ、そこに新しい光を見い出されました。 |
◆サンちゃんや訪れた若者、お客様の質問に落着いた口調で丁寧に応えていただきました。 |
作者も作品もすごくおおらかでのんびりさせてくれるのが印象的でした。 |
取材日:平成12年(2000年)11月27日 |
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