いつの間にやら、明日からは12月、まったくここのところ時間が過ぎるのが早いというか、なんというか....
さて、'The Room Of Crimson King'でも、春のツアーやら21馬鹿バンドの再来日等々、色々伝えてきましたが、多分今回の更新で2003年の更新は最後になります。
そんなこんなで今回は秋に入手したDGMのコレクターズシリーズ、三枚を紹介していこうと思います。
んでは(^^)/。
まずはこちら、何かFripp翁の顔が面白顔のこちらは1997年、あの分裂ライブ特集が行われた'ProjeKct'シリーズの第一弾ProjeKct Oneのライブアルバムの元になった音源です。
あのアルバムは、随分前、というか発売された頃に紹介しましたけど、かなりブツ切りの音源でして、1997年12月1日から4日までの演奏から良い部分だけを切り出して創られていました。
で、DGMシリーズの方はどうかというと、クレジットは1997年12月1日から4日と同じですけど、どうでしょ??編集はあんまししてないようなので、1日1曲っていっても、それだと1日足りないと(^^)。
ただ、曲を繋いだようなところもあるので、それで4日分の音源なのかも知れません。
演奏は一応リハも行ったようですが、大部分はその場限りのインプロのようです。
(テーマやリズムの切り替えのきっかけぐらいは決まっていたのかな???)
'Suite One'の前半や他の曲の途中でもそうですけど、最初に感じるのはFripp翁の環境派系の電子音楽っぽいプレイが続く部分は、ちょっとしつこいかなって感じがしますね??
ただ、BillやTonyのリズム隊が加わると演奏自体はかなり充実していくのも面白いところ。
Treyのプレイは、やっぱしMillennium Crimson時代と違ってダブルカルテット時代のように上物を担当していまして、リズムに切り込んでくる事が少ないのも特徴。
まあ、Tonyの話だと、FrippがMIDIでBassソロを弾いたりしたのに驚いたとかありますが、Frippのギターはやっぱしピアノプレイに執着していたのがこの頃の特徴。
Billが見事なXylophoneソロを聴かせてくれますが、ローディのAlexはライナーに書いているように、このソロの後のXylophoneの取り扱いでBillがこれでCrimsonから離れる事を直感したとか...
確かに、エレクトロニクスだらけの環境を求めたFripp翁に対してのBillの返答が、Xylophoneソロだったのかも知れません....
こちらは1972年のUSツアー、つまりIsland Crimsonの解散決定後のお仕事ツアー音源であります。
しかも、あの'Earthbound'のタイトルナンバーが収録されたOrlando公演のものです。
以前、その前日に行われたJacksonville公演音源は完全収録の音源ではないのでは??と書きましたが、こちらは完全にワンステージまるまる収録されています。
セットリストとしてはこの時期の典型的なセットリストになっていまして、基本はIslandsのプロモが前提ですんで、そこからの選曲は勿論、Island Crimsonで良く取り上げられた'Cirkus'、そして'Groon'によるインプロとフィルター処理されたドラムソロでピークを造って、ラストに'21st
Century Schizoid Man'の強烈な演奏で一端幕、アンコールでジャムスタイルの演奏、最後にアコースティックな'Cadence
and Cascade'(日によっては'Lady of The Dancing Water')という感じです。
さて、音の方はこの時期の'Earthbound'と同じ(というかまんまか??)カセット音源ですんで、例によってピーク振り切りっぱなしの団子音です。
演奏の方はというと、この時期の演奏ってやっぱBozのベースがどうしてもすぐに限界に達しちゃうんで、インプロ系はMelやIanが面白い事をしようとしても、壁にすぐに当たっちゃうというか、それがどうしてもジャムっぽい演奏になっちゃう原因なのでしょう。
例えば、'Formentera Lady'の後半は曲の続きって事とリズムがアレンジされてるから、まー何とかなるんですけど、'Groon'の中盤とか'Earthbound'は、実際インプロのところを切り出すと、ベースは殆ど同じプレイなんですよね??
まあ、それが良い方向に向かうと'Summit Studios'での'THE
CREATOR HAS A MASTER PLAN〜including IMPROV:SUMMIT & SOMETHING
ELSE'みたいな奇跡も起こる事はあったのですけど、それがコンスタントに出なかったのがIsland
Crimsonに見切りを付けたFripp翁の選択だったのかも知れません...
最後は、Jamie参加時の1972年11月の英国ツアー音源。
この時期の音源、ブートの世界では正直Jamieの演奏内容をキチンと確認出来るものが非常に少ないのですけど、ここのところのDGMシリーズで出てくる音は、その辺がきちんとフォローされているのがセミオフィシャルのなせるワザでしょうか??
今回のこの音源でもJamieのプレイがきちんと聴く事が出来ます。
ちょっと高音が歪みぎみですが、それはそれでしょうがないかな??と。
'Larks Part-I'の方はもう完全に完成形の演奏ですが、次ぎの'Book Of Saturday'の方は'Daily
Games'のサブタイトルが付いてはいますが、かなり完成形に近づいています。
CrossのFluteも無くなっていますが、残念ながら未だViolinのパートは出来ていなかったのでしょうか??
ちなみにバックのTambourineはJamieではなくてBill??
3曲目の'Improv: All That Glitters Is Not Nail Polish'は例によって後付タイトルのインプロです。
演奏的にはこの時期の典型的なインプロで、Johnのベースが先導し、他のメンバーが装飾音をドンドン乗せていくタイプです。
前半部ではMellotronのFluteトラックによるギミックも、後の四人編成時のインプロでも良く用いられたものです。
(ただ、CrossのパートにFluteが記載されているので、ホントのFlute使っている??でもね???)
さて、Jamieのプレイの方は、やはり装飾系の演奏が多いですが、ところどころでは当然Billとのダブルドラムスタイルも確認出来ます。
Billもかなり力強いプレイを披露しており、この時期にJamieに触発されてプレイがドンドン進化していった事が良く判ります。
まあ、残念なのはラストの'Exiles'が途中でプッツンしている事ですが、多分テープの問題なのでしょうね??これは??
(日本仕様盤ではないので、演奏が悪いからカットなんて事はない筈ですんで)
何か、後半に'Exiles'に続けて演奏したインプロがちょっと繋がっていますけど、そちらもすぐに切れると。
(何か、Starless and Bible Blackの'The
Mincer'みたいな終わり方....)
音質的にもJamie在籍時の音源と言うことでかなり評価出来るんじゃないですかね??今回のこれ??
さて都合三枚を駆け足で紹介しましたけど、実はホントは予定では二枚の筈だったのです、実は(^^)。
と言うのは、当初はClub23とClub24を注文したのですけど何とDGMの配送ミスでClub24とClub22が届いちゃったのです。
どうしたものかな???と思い、キング・クリムゾン友の会(All
Person's Guide To King Crimson)にもカキコしたら同じ境遇だった方が、'間違ってるよー??ってメール出せば、大丈夫だよ??'とのカキコがありまして、DGMに'間違ってるよー??'メールを出したら、あっさりと'ごめんなさい'メールが届きまして、無事にClub23も入手する事が出来たという訳です。
で、Club22はどうするかっていうとDGMのSandy嬢曰く'友達へのプレゼントにでもしてくれ'との事でロハで手元に落ち着いたって次第です。
まー、確かに返送したりなんかは面倒ですからね??
と言うことで、今回はDGMのSandy嬢に感謝、感謝というわけなのです。
でも通販でCrimsonのかなりきちんとした音源がブートではなくてオフィシャルで入手出来るとは、つくづく時代も変わったものだなと思いながら、'The Room Of Crimson King'のペンを今年は置こうと思っていましたら、ようやくCrimsonの人事異動も完了したというニュースが飛び込んで来ました。
予想どうりTreyが抜けて、Peter Gabrielのツアーが終了したTonyが再びCrimsonに戻って来ます。
他のメンバーは多分変わらないのでしょうが、リハは来春からと言うことで、さて来年のCrimsonはどんな姿で登場するのでしょう??
いずれにしても、来年もCrimsonを追っかける日々が続くのだけは確実なのでしょう....