四人囃子、再び...
2001 ONE STEP!! PART-2〜31, August, 2001(2001.09.03 2001.09.04一部訂正)

 200183031日にかけて福島県須賀川市にて行われた'2001 ONE STEP'。
初日8月30日の様子は、既にお伝えしたように、観客動員の面では苦戦したものの上田正樹の素晴らしいステージで締めくくられました。
さて、今回は筆者が、このために福島にはせ参じたとも言っても良いでしょう、四人囃子が大トリを務めた831日のステージ前と実際のライブステージの模様をレポートします。
(尚、このページ掲載のフォトは、特にリンクしていないものは、全てJPEGフルカラー且つフルサイズで収録していますので、クリックすれば画像を参照する事が出来ます)


 前日、投宿したホテルのロビーに降りると、懐かしい面々と久々の再会です。
そう、
四人囃子公式WEBサイトWeb Master/aoさんをはじめとする、四人囃子TRB(トリビュートバンド)のメンバー、そしてその取り巻き連中です。
今回のライブは、特にライブだけの入場料は必要ありません(
うつくしま未来博の入場料は必要ですが)が、ライブが行われるメインステージへの入場は当日朝9:30から入場ゲート前で配布される座席指定整理券が必要なのですが、さすがに遠方から来るファン、そして仕事の関係でその時間に来ることが出来ないファンもいるだろうということで、'2001 ONE STEP'の関係者とWeb Master/aoさんが交渉し事前に整理券を確保、四人囃子公式WEBサイトにて事前申し込みを行ったのです。
そして、その事前申し込み者への整理券の引き渡しを四人囃子TRBのボーカル/寅さんがチーフとなり、交換作業を四人囃子TRB及びボランティアでさばく次第となったわけです。
ちなみに、筆者もお手伝いするのですが、たまたま同じホテルに泊まって居たので、その場で再会出来たのでした。
そんなこんなしていると、なんと四人囃子の岡井大二さん、坂下秀実さんが現れました(前日のライブの際に、ご挨拶はしてたのですが)。
岡井さん、坂下さんは当日の照明の打ち合わせもあり、前日から先乗りしていたというわけで、ちなみに深夜に宿に到着した四人囃子TRBの面々と宴会になったらしいとの情報も....(筆者は、
8月30日のステージレポートをサイトにアップさせて、夢の中におりましたが^^)
そうこうしていると、なんとギターの森園さんが現れました。
話によると、朝6時にホテル入りしたそうな..(髪型がすべてを物語っていたか???)
佐久間さんは、当日朝10:00の新幹線で郡山到着との事で、四人囃子のメンバー、黒沢健一氏、そのほかステージ関係者はチャーターしたバスで佐久間さんをひろって、リハーサルのため会場へ出発していきました。
四人囃子TRBの面々と筆者も車で会場に向かったのでした。


 さすがに道は混んでおらず、順調に会場に到着、整理券引換所のための資材類を抱えて、'うつくしま未来博'の会場に向かおうとすると、雨がパラパラ落ちてきました。
うーん、まずいなー、天気予報は雨だって言ってたもんなー、ライブの時は大丈夫だけど、整理券引換所はやばいなー、などと考えながら会場入りです。
でも、あんだけ大荷物もって会場に入ったんだけど、周りの人は'こいつら何者???'って感じで見てたんでしょーね??
既に、四人囃子のメンバーは会場入りしており、メインステージではリハが始まっていました。
(いやー、サウンドチェックと曲の一部だけなんすけど、聞き惚れちゃいましたね....)
メインステージ入り口前で、今回の整理券事前予約についてお力を貸して頂いた吉田さんに挨拶をし、さっそく整理券引換所の設置作業です。
なんと、今回のTRB取り巻き連中の方が横断幕(しかも雨を考えてビニール製!!)を作ってきてまして、早速鉄索に張り付けます。
そんなこんなで作業をしていたら、吉田さんが机まで貸してくれまして、それなりに整理券引換所の体裁が整います。
(ただし、正規の整理券配布所が別にありますんで、整理券引換所の表示はオミットとなりましたが)
前日に受け取った整理券を申し込み者に振り分ける作業を始めようとしたら、既に雨は上がり、ちょっと日も射してきました。
こりゃ、今回のライブも
1999年の日比谷野音と同様、晴れ男/晴れ女が沢山いるらしく、天気は大丈夫だな??と一安心。
配布の事前作業を終えると、我々を手伝ってくれる他のボランティアがぼちぼちと現れてきます。
皆、
四人囃子公式WEBサイトの掲示板でやりとりはしてはいますが、当然初対面、あらあなたが??などと場も段々にぎやかになってきました。
引き替え方法を皆で確認、準備はすべて整いました。
開場が15:00なので、14:30から15:00の間に整理券の引き替えを行うのですが、やはりファンというものは待ちきれないのでしょうか??整理券の受け取りにぼちぼち、人が集まりだしました。
今回は、一応'四人囃子ファンクラブ'と銘打っていますが、別に資格なんか必要なしって事で、この日のトップに演奏する黒沢健一氏のファンの方も混じっています。
(黒沢氏のプロデュース、そしてツアードラマーは四人囃子の岡井大二さんなんですね、これが)
さすがに、四人囃子のファンと違って、皆若い!!!
ちなみに、整理券交換所の背後のメインステージではシーナ&ロケッツのリハが行われています。
なんと、シナ&ロケ、通しリハしちゃってました(^^)


 さて、整理券の交換作業も予定時間前から進んで行きますと、吉田さんがこちらに来て、'きびたんスタジオ(地元ラジオ局のサテライトスタジオ)に囃子のメンバーが出るぞ'と教えてくれます。
とりあえず、筆者の担当分の交換は既に終了していたので、'きびたんスタジオ'に行ってみますと、そこにはラジオ局のアナウンサーと四人囃子のメンバー四人が...
しかも、モリさんが舌好調で、しゃべるしゃべる、ホントに良くしゃべる!!
これには、四人囃子TRBの連中やボランティアの連中も、しばし唖然....
というか、大二さんがあんまり喋らなかったのだけど、他のメンバーも良く喋る。
その昔、NHKラジオに出演した時、全然喋らなかったのにねー???
時は人を寡黙にするが、四人囃子は饒舌にしたんでしょーか??(んなわきゃないか^^)
ちなみに、佐久間さんは今回の演奏の場となるメインステージ、'階段が多くて嫌いだ'などと申しております。
(多分、何故嫌いなのかは、そういう事なのでしょうね....)
アナウンサーの方、一生懸命フォローしておりましたが(^^)。


 さてラジオの方も一段落し、メンバーが外に出てきますと、外ではファンが大二さんやモリさん、坂下さんを取り囲んでおります。
何故か、それを横目で見ながら歩いていく泣く子も黙る大プロデューサ佐久間さん。
なんか、絵になる光景であります。
既に黒沢氏のリハも終わり、そろそろ時間も15:00近く、まもなく開場です。
整理券交換の方もほぼ、一段落。
交換所のほうに来た坂下さん、モリさんを囲んで、
ボランティア一同は記念撮影
今回の事前申し込みは104名の申し込みがありました。
ただ、残念ながら四人囃子ファンの世代と言えば、それなりの年齢の方が多いわけで、仕事やら何やらでどうしても来れなかった方、病気で来れなかった方もいらっしゃいました。
それでも、ほぼ9割の出席率ってのは、凄い事じゃないですか???
四人囃子のライブは
1999年の日比谷野音以来、ほぼ2年ぶりです。
皆、その貴重な一瞬を見逃すなんて事は出来ないんでしょうね??


 さてさて、今回のこのライブ、とにかく太っ腹なんです。
何が??って言うと、なんと'フラッシュ焚かなきゃ撮影自由!!!'、'録画OK!!!'。
ここは'グレイテフルデッドのライブ会場かー???'と思わせるほど。
当然、筆者もMDを用意、手にはデジカメ片手にスタンバイ。
隣の囃子ファンは初日に来たときにわざわざ入場時にビデオ預けちゃったそうで、今日はさすがにビデオをスタンバイです。
そんなこんなしていますと、ステージに
黒沢健一氏とバックバンドが登場。
このバック、リズム隊が豪華で、ベースがなんとあの湯川トーベン氏、そしてドラムにプロデューサ/大二さん。
演奏のほうは、さすがに今年の6月のツアーを経ているだけありまして、非常にタイトな演奏。
リズム隊がしっかりしているバンドってのは、やっぱ良いなー。
曲の方も、正直黒沢氏のソロは殆ど聴いた事無かったんですが、良質のポップナンバーです。
そんでもって、これはプロデューサ/大二さんの色なんでしょうか??アレンジはかなり凝っています。
大二さんのスティックワークがそれを物語っているような感じ....
でも、トーベン氏のベースの迫力もなかなかのもの。
うん、生意気言わせて貰えば、これはめっけもんってところでしょうか??


 ライブの機材入れ替え中は初日と同様に幻と言われた'74年'ワンステップ'、そして'75年'空飛ぶカーニバル(テロップは'ワールドロックフェス'となっていましたが、多分これのほうが正しいです)の映像が流されました。
機材の入れ替えが終わり、ロケット発射のカウントダウンのSEが流れます。
そう、お次は'
シーナ&ロケッツ'の登場です。
最初は、シーナを除く3名がステージに立ち、鮎川氏がボーカルを担当。
スリーピースですが、疾走感たっぷりの演奏を繰り広げて行きます。
鮎川氏のボーカルもですけど、ギターがとにかく非常に気持ちよく響きます。
スリーピースにありがちな、ソロの時にスカスカの演奏になる何てーことは、このバンドにはあり得ません!!!と断言させてくれるようなビートの効いた演奏が繰り広げられていきます。
観客の煽り方も手慣れたもの、ステージモニタの前に出てきてのギタープレイは、ホント、絵になるプレイヤーだと思いません???みなさん???
34曲終わったところで、鮎川氏がシーナを呼び込みます。
赤のレザーのセパレーツに黒の網タイツといった出で立ちでシーナ登場!!!
いやー、こんな事言うのも失礼ですけど、シーナさん、いつまでも若い、若い(^^)。
あの特徴的な言葉を吐き出すようなボーカル、そんでもって良く動きます、動きます。
客席には、シナロケファンが日本全国から駆けつけて、特に真ん中のブロックは大乗り状態。
ラストは'レモンティ'。
演奏終了後の鮎川氏のMCも素晴らしいMCでした。
で、シナロケファンは、さすがにタダではステージを終わらせません、大アンコールの拍手です。
機材の入れ替えを始めようとしたその時、シナロケはステージに戻って来ました。
大急ぎでスタッフが準備をし、鮎川氏のギターがリフを弾き出します。
アンコールは鮎川氏のボーカルで'Satisfuction’!!!!
シナロケファンがステージ前に殺到し、シーナと鮎川氏がファンを煽ります。
(実は、筆者も突撃してたりして^^)
いやー、迫力たっぷりの演奏、さすがにステージに上がってのダイブ大会にはなりませんでしたけど。
まさに生涯現役のロックンロールバンドだな???って感心してしまいましたね、あたしゃ(^^)。


 さて、シンプルなシナロケの機材が片づけられ、いよいよ四人囃子のセットの準備が行われていきます。
今回は、残念ながら
'99年の日比谷野音とは異なり、佐藤満氏は不参加、メンバーはモリさん、大二さん、佐久間さん、坂下さんの四名、つまり'ゴールデンピクニックス'期の編成です。
'ワンステップの再現ライブなら中村さんは???'なんて声もありますが、そこはそれ、一応中村さんは音楽業界から離れていますから(と言っても、
'99年の日比谷野音のリハーサルは中村さんも手伝ったんですけど...)。
ステージは左にギターのモリさん、大二さんのドラムセット、そして佐久間さん、右に坂下さんのキーボードブース。
モリさんは、まるでYESのスティーブハウみたいにギターをラックに数本用意、大二さんは今回もツインタムのキット、佐久間さんのベースは赤のジャズベタイプ、坂下さんの鍵盤はハモンドのB3、その上にノードリード、KORGの鍵盤が二台という構成。
ちょっとハモンドにトラブルがあるらしく、準備が遅れています(この事が後で問題になるんですが)。
ようやく準備が終わり、大二さんが用意したというSEが流れ、メンバー登場。
青い照明がメンバーを照らし出して行きます。
今回は、なんと往年のライトショウを伴ったステージング、とにかく、この後の照明は素晴らしいものでした。
ライティングスタッフに座布団10枚!!!


 メンバーの準備も終わり、SEが消え、ド迫力のリフが響き渡ります。
そう、トップは'空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ'。
赤い照明の明滅が良く似合います。
とにかく照明が素晴らしく、曲をきちんと把握してライティングを切り替えていきます。
今回の出演者のなかで、こんなライトショウをやるのは四人囃子のステージのみです。
ただ少し残念だったのは、PA
筆者は、ステージ右の坂下さん、佐久間さんよりで聴いてたんすけど、どうもモリさんの音がうまくミックスされてない感じ。
それと、佐久間さんがエフェクトを使うとバランスが異常に悪くなっちゃうんですね....
(まあ、後で分析しましょう、どうもPAさんだけの責任でも無いみたいなんで)
ちょっとモリさんが苦労していましたが、ボーカルは最高モンでした。
声、ちゃんと出るかなー???と心配してましたが、これなら大丈夫(^^)。


 照明が切り替わり、青白い背景のなか、次の曲'おまつり(やっぱりおまつりのある街へ行ったら泣いてしまった)'が始まります。
静かな出だしと印象的なベース、そして大二さんの綺麗に響くリムショット、まさに極上の演奏です。
途中、オルガンの音が出ずせっかくのソロの出だしが聞こえなかったトラブルはありましたけど、この曲が一番バランスが取れていました。
ギターソロ前のドラムの入り方は、往年のスタイルでは無く、ちょっとひねったところなんか大二さんらしい。
モリさんのボーカルってこういうスローな曲に凄く合うですよね???
相変わらず、艶やかなトーンのギターといい、これが聴きたかったんすよー!!!と心の中で叫んでいた筆者なのでした。
観客は、シナロケとは打って変わって、静かに曲を楽しむ、往年の囃子ファンのスタイル(??)。
(ちなみに後で大二さんが、'なんでシナロケであんなんだったのが俺たちの時は静かになっちゃうの???受けてないのか心配になっちゃった'とおっしゃっていましたけど^^)
曲が終わると、その演奏を称えるような拍手が印象的。
今回、全国から集まった囃子ファンは、この曲で皆、溶けちゃったかも知れませんね???


 'おまつり(やっぱりおまつりのある街へ行ったら泣いてしまった)'が終わり、溶けた観客がもう一度、溶ける羽目に陥りました。
なんと、あの印象的なエレピの音が鳴り響く'空と雲'です。
この暑い夏の空と陰鬱な日陰を現したようなサウンドは、この時期にピッタリ。
ちなみに、'空と雲'が最後に演奏されたのは、満さん加入後の'
HARD UP TOUR'の時。
このときはなんと、リードボーカルは大二さんだったんすよね。
実は今回のドラムブースですけど、ボーカル用のマイクもあったんす。
イントロが始まった瞬間に、'大二さん唄う???'なんて不埒な事を考えたのは、きっと筆者くらいでしょうけど(^^)。
ちょっと残念だったのは、そんな大二さんのマイクの他に、佐久間さんの前にもマイクが立ててあったんだけど、コーラスが付かなかったんす。
やっぱ'何か食べ物を...'のとこのおっかけとか、'このあたりには古いお寺が...'のハモリが欲しかったなー、なんて思っていたら、結局、そこのところを唄っている自分に気づく、筆者なのでありました....


 さて、次の曲は'なすのちゃわんやき(Continental Laid-Back-Breakers)'。
今回の演奏は、佐久間さんのピック投げ及びリコーダは無しで、リコーダのパートは坂下さんの鍵盤で演奏されます。
ただ、このリコーダパートで鍵盤にトラブル発生。
最初、音が出なかった(もしくはPAに来てなかった??)んす。
でも、考えてみると、
'99年の日比谷野音では中村哲っつぁんがソプラノ吹いたんで、佐久間さんのリコーダ付きの'なすちゃ'は、'89年の'FULL HOUSE MATINEE'以来、やったことないんかな???
で、演奏のほうは鍵盤のトラブルはあったんすけど、無茶苦茶タイトな演奏。
ドラムがとにかくカッコいいったらありゃしない。
この曲、とにかくリズムチェンジがいたるところに罠みたいに潜んでるんすけど、大二さんのドラム、全然苦にせず叩きまくりでした。
それと、坂下さんが
スタジオ盤みたいにクラビ系の音で演奏してくれたのに感激!!!
ちなみに、終演後、TRBのメンバーがリコーダパートを譜面に起こして佐久間さんに採点してもらったところ、残念ながら??点でした(^^)。


 さて、ステージは序々に佳境に入っていきます。
次の曲は、そう'泳ぐなネッシー'です!!!!。
前回の
'99年日比谷野音では、中村哲っつぁんのソプラノとテナーの素晴らしい響きが聴けましたが、今回は四人のみでの演奏。
つまり、よりオリジナルにより近いバージョンでの演奏と言うことになります。
イントロのSE的なエレピが響いた瞬間、'ネッシーだ!!!'と気づき、一人歓声を上げてしまった筆者です。
筆者にとって'ネッシー'は多分一番好きな曲なのかも知れません。
SEの後に響いた坂下さんの鍵盤によるテーマが鳴った瞬間、耳が曲の中で泳いでいくような、そんな感じ....
ステージアレンジ、しかもサックス無しですんで、ボーカルが早く入ってきます。
モリさんのボーカルで悲しげで優しげな小鳥とネッシー(と、もしかしたら子供達)の物語が語られていきます。
中間部のインストパートも強烈なリズムで展開され、そしてド迫力のブレイクでは、メンバー各自の短いSE的なソロが織り込まれていきます。
そしてテーマ前のコミカルなパート、こんな曲を27年も前にやっちゃってたんだから、四人囃子がどれだけ日本のロックの中で希少な存在だったかが良く判ります。
最後のパートに戻り、再び坂下さんの鍵盤でテーマが奏でられ、終章をモリさんが語ります。
この曲はロックだなんだと言う前に、一つの物語なのです。
モリさんの悲しげで優しげなネッシーを送る声が流れ、曲が終わっていきます。
筆者にとって、一番幸せな瞬間だったのです....


 'ネッシー'が終わり、その余韻の中、佐久間さんが'都合がありましてここで無理矢理メンバー紹介をします'とのMCが入ります。
モリさん、大二さんを紹介、佐久間さんに促され、モリさんはなんと自分の口で挨拶までしました。
なんか、今時、客席が異常に盛り上がったりして...
モリさんが佐久間さんを紹介、そして最後に坂下さんが佐久間さんから紹介されます。
そして、佐久間さんから'じゃ、次の曲で最後になります。'一触即発'の声が。
やっぱし、ラストはお約束の曲でした。
でも、考えてみれば、当時の四人囃子の場合、一曲一曲が長いから、ラストったってまだ20分近くは演奏するんだからねー。
うーん、所謂
Pink Floyd状態って奴ですな。
この時のステージのライティングがブラックチューブライトの点滅、つまり、ある意味'ドリフ状態??'です。
イントロのフィードバックから少し短めのテーマリフ。
曲は、静かなボーカルパートへと流れていきます。


 ボーカルから中間のギターソロ、そして後半頭のリフパートのギターは'FULL HOUSE MATINEE'でもやったPink Floyd'On The Run'ライブバージョン的な音、そしてかなりオリジナルから崩した感じのリズムが印象的。
グリスでの緊張感や、バックのオルガンの音なんか、こんな演奏で勝負出来るバンドが日本にも30年近く前からあったんだぞー!!と思わず叫ばせるような演奏。
ブレイクを過ぎ、再びテーマリフ、ここでのモリさんのソロは素晴らしいの一言。
(ただ、メンバーに言わせると、このあたりは殆どステージの返しのモニタが聞こえなかったそーな...実は筆者のポジションでもギターは殆ど聞こえなかったんすけど、MDの方にはきちんと収録されていました)
そして大団円へ。
このときも照明が暴れまくり、素晴らしいったらありゃしない。
別に特殊なライトや効果がなくても、こんな素晴らしい曲を助けるライトショウが出来るんですね。
なんか、今回の'ONE STEP'のスタッフは、自分達でもこんなステージが見たかったんだろーな???なんて勝手に思っちゃったりなんかして....
演奏が終われば、当然割れんばかりの拍手です。
これが最後の曲ですんで、客席も当然、アンコールの拍手が響きます。
ここで、'ピンポン玉の嘆き'がテープで流れます。
考えようによっては、'一触即発'の後の'ピンポン玉'という
スタジオ盤の流れの再現。
でも、アンコールしづらくなっちゃうよなー....
(と思っていたら、やっぱちょっと手違いがあったそーな....)


 さて、アンコールの拍手の中、モリさんと佐久間さんのアシスタントが楽器のチェックをしてますんで、アンコールはありだな??と一安心。
'ピンポン玉'の音が落とされ、メンバーが登場、当然割れんばかりの拍手、そしてヤジが飛びます。
それぞれのポジションに着き、アンコールスタート。
個人的には、ここで'カーニバル'で煽るのも手??なんて思っていたら、素敵なクールダウンナンバー'レディバイオレッタ'がスタート。
四人囃子公式サイトによると'レゲエバージョン'ってなってますが、うーん??いやレギュラーのスタイルじゃないかい??これ??
まあ、ベースはそんな雰囲気もちとありますし、ギターもちょっと跳ねてますけど、レゲエの跳ね方じゃ無いっすよ、これ??
でも、この曲をオーラスのアンコールなんてのは、個人的には凄く素敵な演出だと思うのです。
ホント、観客がクールダウンされ、ある意味冷静に四人囃子の演奏を楽しむには一番じゃないかな??
そして演奏が終わり、再び割れんばかりの拍手。
素敵な一夜が終わろうとしています。
でも、周りの四人囃子ファンは、その素敵な一夜を大事に持って帰ろうとしている、そんな雰囲気が流れて行きます。
筆者も、ステージの入れ替え(この後、ONE STEP SUPER BANDによる演奏が行われました)に目をやり、その場を離れました。


 会場外で、四人囃子TRBの面々と落ち合います。
そしてやはり会場を離れる四人囃子ファンと声を掛け合い、貴重な時間を共有した同士達と別れを告げていきます。
この後、ワンステップスタッフの吉田さん主催の打ち上げに、四人囃子や黒沢氏とバックバンドのメンバーといっしょに打ち上げになだれ込んだのですけど、その話は一応、申し訳ありませんがオフリミットと言うことで...
ただ、佐久間さん曰く、'今回の四人囃子は二回目のリハで完成してしまった...'
確かに音の問題はあったけど、これ以上のものが四人囃子には未だあるって事???
こりゃ、是非、もう一回やって貰わねば.....
さて、PAの件ですが、会場を離れその後の打ち上げ、翌日の新幹線に乗るまで、完全に右のPAがお亡くなりになった(つまり飛んだんじゃないかと)と思ってたんすが、後でMDを聴いて見ると、原因は違うみたいです。
この会場、すり鉢状でステージに対して客席が完全に壁になってるのです。
つまり、出た音は直接ステージに再び帰ってしまう状態です。
当日、客席が満席なら人が音を吸収しますんで、それなりに何とかなったのでしょうが、残念ながら今回客入りは芳しいものではありませんでした。
そのため、ステージの音とPAの音は短い間隔でステージに戻ってしまうんですね???
それと、低音の処理もかなりやっかいみたいで、特にステージのベースの音がかなり客席に直接届いちゃったようです。
実は、四人囃子以外はベースの立ち位置とアンプは左側だったのですけど、四人囃子だけセンター右寄りだったのです。
シナロケの録音を聴いて見るとやはり左チャンネルは歪み気味で、ベースの周波数がPAと混ざってループしたような音になってるんです。
つまり、筆者は右側の佐久間さんの正面よりに居ましたんで、佐久間さんのステージのアンプの音とPAのループでかなり歪んだってのがホントのところのようです。
実際、ライブの時には、そのループというかデチューンしたような音が凄く耳触りだったのですけど、MDを聴いてみますと歪みのひどさを除けば、それなりの音になってるのです。
うーん、あの会場は客入りに左右されやすくって、しかもベース系の低音の処理が無茶苦茶難しい会場なのだな???と理解した次第です。
だから、佐久間さんは'階段は嫌い'なのかも知れません。
まあ、そんな話を置いといて、21世紀になっても四人囃子は現役でした。
ここ数年、四人囃子は過去にケリをつけているようにも思えます。
因縁の野音での哲っつぁんを加えた'ネッシー'の演奏、まさにブレイクするきっかけでもあったワンステップでの出来なかったアンコール、となったら、次はやはり包ませて貰えなかった野音でのテント付き'
'ライブしかないっすな、こりゃ。
石原さんは許可くれるかな??野音包むの.....

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