最初、摩周湖の第一展望台から摩周岳を往復、気が向いたら西 別岳もピストン、などと考えたいたけれど、西別岳の登山口が 宿から近かったので、そこから西別岳を経由して摩周岳まで向 かうことにした。気になったのが、登山口から西別岳の途中に ある「がまん坂」というものだった。 |
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宿のビデオで見た時、それは名前の割になだらかで、却って歩 いてみたいなぁと思ったりもしたものだったが、実際に行って みると……。まさに「がまん」の一言に尽きた。汗がぽたぽた と地面に落ちた。黙々と、地面だけを見て歩く。上を見上げる と気が遠くなりそうになる。でも振り向くと、確かに高度を稼 いだと実感させられる展望が広がる。 |
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そしてまた前を向き、地面を見て登る。歯を食いしばって。 これは「くいしばり坂」だと内心、思っていた。 がまん坂を上り詰めても、まだ上りは続いていた。本屋で頼 んでおいた地形図が間に合わなかったため、地図がない。道 が2つに分かれていて、1つの道は上に上り、もう1つはそ のピークを巻くように先へ続いていた。コレが西別岳かなぁ と思って登ってみると、リスケ山とあった。ハズレ。 |
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でもそこからの眺めもよかった。西別岳と思われる山へ、なだらかに 登山道が延びていて、それより先の右手に摩周湖と摩周岳も見えた。 まだまだ先は長い。 一旦下って、リスケ山を巻く登山道と合流して、西別岳へ。西別岳か ら小さなピーク(ヌーウシベツ岳とあった)を越えて、下り。林の中 を延々と歩くことおよそ40分で、摩周湖の第1展望台からの道と合 流。摩周岳へは1.6km、第一展望台までは5.6km。ちなみに西別岳 へは3.0kmとあった。 摩周岳は、山頂直下の上りがとてもキツいと聞いていたけど、……キ ツかった。視界のない樹林帯の急傾斜を一気に登り切ると、突然視界 が開けて摩周湖の青が目に飛び込んでくる。 |
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山頂は過去の地震で半分くらい崩壊してしまったらしいけど、 十分な広さはあった。そして何より展望がまさに疲れを吹き飛 ばすような絶景!カムイシュは見えないけれど、摩周湖のカム イヌプリまでやってきたーって実感。 しばらく山頂で時を過ごし、立ち去り難い思いはあったけれど 賑やかな親子連れが登ってきたのを機に下山にとりかかった。 再び、西別岳と第一展望台への分岐に立って、第一展望台まで の道にもすごく興味があったけど、往復11キロ以上では時間 的にちょっとムリ。今度絶対に歩くぞ!と心に誓って西別岳方 面に足を向けた。そして再び西別岳山頂。 |
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摩周岳の山頂でも会った人が休憩していた。話してみると、本 州から移住してきた人で、寝過ごすとここを登りに来るだなん て贅沢なことを言っていた。第一展望台からの道のことを聞い てみると、ずっと湖に沿って歩くわけではなく、アップダウン も結構あるという話だった。少し心を慰めた。 そしてリスケ山にも登って、がまん坂を下って、2時15分、 下山。まだ早かったので、裏摩周展望台やら、神の子池やらを 回って、温泉に寄って宿に戻った。 |
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