魔法都市日記(18)

1998年5月頃


5月の中旬、1週間ほど箱根、湘南、東京で遊んでいた。東京には数日いたので、ホームページで知り合った方と連日オフミーティング。おまけに、カナダからのゲストもあったので書くことは山ほどある。当初書くつもりでいたことを1/3くらいに減らしたのに、それでも相当な分量になってしまった。

Chika

画面の最後にある、「ボールを持った首なし写真」に、本人からクレームがついたので、ここに上の「首あり写真」を意味もなく載せておくことにした(笑)。

某月某日

東京でオフミーティングをした方々は、私のホームページを読んでメールをくださったり、私からメールをさし上げて、ここ数ヶ月ほどの間に知り合った方ばかりである。と言っても、今回はマジック関係はゼロで、「煩悩即涅槃」、「本」、「ガーデニング」、「心理学」などの関係で知り合った方が中心であった。趣味や嗜好(思考)が似ている人と、ひとときを共有できるのはまさに至福の時である。私にとっては大変楽しい時間であったのだが、その話は”魔法都市”とは直接関係のないものが多いので、残念ながらここではすべてカットすることにした。

ただ、今回のオフミーティングで一つ残念なことがあった。それは、金融関係にお勤めのN女史と会う予定になっていたが、1週間前になって突然、某官庁からお呼びがかかり、そこのパーティに出席しなくてはならなくなり、会えなくなってしまった。他の曜日に変更するにも、私のスケジュールがぎっしりつまっており、調整不可能で、会えなかったのが返す返す残念であった。

N女史とは、彼女が推薦してくれていた中華料理店で会うことになっていた。JR有楽町からガードに沿って帝国ホテルへ行く途中にある、「宝来」という店である。

Hourai この店は、昔から前を通るたびに、何となく気になっていた。私自身、おいしいものにはいたって目がないほうなので、店の前を通るだけで、この店はおいしいかまずいかは気配でわかる。「宝来」は気になりながらも、今まで入る機会がなかった。それほど気になるなら、さっさと入ればよいのだが、外から受ける雰囲気は、「すごくうまい」か、「すごくまずい」かのどちらかで、入ってみるのはちょっとしたギャンブルだと思っていた。とにかく気になっている店ではあったのだが、前を素通りしていた。それがあるとき、N女史のサイトで、この店についてのレポートがあり、そこで彼女が大変ほめていた。シンガポールやマレーシアにも詳しい人なので中華料理にはうるさいはずで、その人がほめているのだから、うまいはずだと確信した。ちょうどよい機会なので、今回、ここで食事をすることにしていた。

実際には会えなかったので、昼間に定食だけを食べてきた。確かにうまい。どの料理もしっかり味がついており、一歩間違えると濃すぎるのだが、ギリギリの微妙なところで味付けがしてある。値段も定食が1,300円であることからわかるように、全然高くない。ごく普通の中華料理店である。安くておいしいものが食べたいときや、上の階にも部屋があるので、数名でビールでも飲みながらわいわいやるにはちょうどよい。しばらくホテルに泊まっていると、無性にチャーハンや餃子、酢豚といったものが食べたくなることがある。こんなとき用にも、一軒、このような店を知っていると助かる。

某月某日

一ヶ月ほど前、カナダのトロントに住んでいるMarkという人からメールが来た。面識はないし、まったく知らない人であった。YAHOOか何かの検索エンジンで、「魔法都市案内」の一部がひっかかったのだろうか。メールを読むと、普段はレストランやバーなどで、メンタル系(超魔術的演出)のマジックを見せているセミプロマジシャンだそうだ。

Mark

メールによると、5月の下旬から3ヶ月間ほど、観光目的で来日するので、I.B.M.の例会があれば参加したいということであった。I.B.M.と言っても、コンピューターのI.B.M.とは何の関係もない。International Brotherhood of Magiciansというマジック関係の組織で、ここは世界中に数百の支部を持っている。その日本支部が大阪にある。(大阪リングという)

大阪リングが開設されたのが約30年前で、私の所属している「大阪奇術愛好会」が、I.B.M.大阪リングの支部も兼ねている。大阪リングの番号が201なので、当時、すでに世界中で201も支部があったことになる。I.B.M.は英語の月刊誌も出しており、今ではマジック関係の組織としては最大のものになっている。I.B.M.のメンバーであれば、基本的にはどこの国の例会であっても、事前に連絡をとって、了解をもらっておけば歓迎してもらえるので、海外のマジシャンとの交流もよく行われている。

I.B.M.大阪リングは大阪の本町で、月一回、例会を開いている。メンバーは松田道弘氏、赤松洋一氏、三田皓司氏、六人部慶彦氏、宮中桂煥氏他、日本のマジック界では著名な方々が大勢おられる。みんな忙しい方ばかりなので、普段の出席率はあまりよくないのだが、今回はカナダからのゲストがおみえになるということで、メンバーも結構集まった。

Rie-san 特に今回の場合、Markの友人で、関空で税関の仕事をなさっているAさんが通訳を兼ねて一緒に遊びに来てくださったので会が盛り上がった。マジック関係の話であればメンバーの大半が多少は英語を喋れるのでなんとかなるのだが、それよりも、観客としてマジックのことをまったくご存じないゲスト、しかも美しい女性に来ていただけると、メンバーも張り切ってマジックをやってくれる(笑)。

例会に女性がお見えになることはほとんどないので、一人でも女性が来てくださると賑やかになり、場が盛り上がる。

そうこうしているうちに、7時頃から徐々にメンバーが集まり始めた。最初にMarkが、普段よくやっているPK(サイコキネシス)、つまり、手を触れないで物を動かすという現象を見せてくれた。 I.T.R.を使用したものだが、さすがに普段からレストランなどで各テーブルをまわりながらマジックを見せる「テーブル・ホッピング」をやっている人なので、実践的で巧妙なハンドリングが大変参考になった。

Mark自身は、昔は普通のマジックもやっていたが、メンタル系のマジックのほうがギャラを稼ぎ易いということで、今までは、BIZARRE, PKといった、いわゆるメンタル系が中心となっていると言っていた。これは、ごく一般的なカードやコインを使ったマジックを見せたとき、その場では観客は驚いても、マジックが終わったら、すぐに観客同士で、また普通の会話に戻ってマジックのことなどすっかり忘れている。しかし、メンタル系のマジックを見せると、マジシャンが去った後も、まだ客席には余韻が残っており、今見た現象について観客同士が話し込む場面がよくあるそうだ。

彼自身の雰囲気が、少し地味なので、メンタル系のほうが雰囲気にあっているのだと思うが、これに関しては、私自身は100%賛成というわけではない。しかし、そのほうが仕事がしやすいということであれば仕方がないのだろう。

とにかく、そのようなことは別にしても、彼は外国人にしては珍しいくらいよく本を読んでいる人であった。そのため、雑談も弾んだ。I.B.M.大阪リングのメンバーは、大半が洋書を読んでおり、それも松田さんは別格にしても、三田、田中、宮中、赤松他、みんな半端ではない読書量である。このようなメンバー相手に、アメリカ人であっても、まともに話が出来る人などほとんどいない。別に本を読んでいるからエライわけでも、上手というわけでもないのだが、共通の話題があるほうが、話をしていても楽しい。

Markは、自分自身がメンタル系のマジックをやっているので、ユージン・バーガー(Eugne Burger)やT.A.Waterが好きだと言っていた。また、尊敬しているマジシャンを2,3人あげて欲しいと私が言ったら、フレッド・カップス、ダイ・ヴァーノン、ネイト・ライプチッヒを挙げたのには驚いた。年齢はまだ29歳なのに、この渋い好みは私とほとんど変わらない。この辺りの好みからだけでも、彼のマジシャンとしてのセンスがうかがえると思う。

例会の後、梅田方面に帰るメンバーが大阪駅前の喫茶店に寄り、雑談するのがいつものパターンになっている。Markにも参加してもらい、そこではもっぱら「スプーン曲げ」などの話が中心になった。アメリカ人で、「反ユリ・ゲラー」で有名なアメイジング・ランディという人がいる。この人は、ユリ・ゲラーのインチキ超能力を暴くことに情熱を傾けていることで、アメリカではよく知られている。ランディ自身、メンタル系のマジシャンであり、日本でも「スプーン曲げ」を披露したが、さすがに上手かった。彼は完全なエンタテイナーであるが、「スプーン曲げ」など、ユリ・ゲラーより数段上手い。Markはランディとも会ったことがあるようで、ランディが使用している「スプーン曲げ」や、スプーンを切断するネタなども教えてくれた。

話が飛んだので、もう一度例会の場に話をもどす。

I.B.M.のメンバーも、Markが見せてくれたマジックに対するおかえしと、自己紹介を兼ねて各自ワン・トリックずつマジックをやった。しかし、これはMarkに見せるというより、通訳で来ていただいているAさんにご覧にいれるつもりで見せた。Aさんはマジックを生で見るのは今回が初めてなので、観客としては最高の方であった。何をお見せしても、素直に驚いていただけるので、やっている側もつい調子に乗ってしまう。

「魔法都市日記」の隣にある、「ラウンド・テーブル」を読んでいただくとわかるが、「一般の人にマジックを見せるとき、見せ過ぎるのはよくない」と、しつこいくらい私は繰り返している。多くても、二つか三つくらいでやめておいたほうが、絶対、印象に残る。これは私が常々言っていることであり、「箴言集」にもチャーリー・ミラーの言葉を紹介してあるので、一度、お読みいただきたい。

Aさんに、少しでもマジックの楽しさを知っていただくには、本当なら、2,3の優秀なトリックをご覧にいれて、それでおしまいにするのがベストであることは重々わかっている。しかし、折角、赤松氏他、著名なアマチュア・マジシャンがそろっている場でもあるので、とにかく一人、ワン・トリックだけに限定してやってもらった。

このメンバーは、昔は放っておいたら徹夜でミッドナイト・セッションをやっていたような人達ばかりなので、ストップをかけなかったら終わらない可能性もある。(汗) それで、私が厳しくチェックして(笑)、本当に一人、ワン・トリックだけに制限してもらった。Markはマニアでもあるので、一晩中見せたってどうってこともないのだが、Aさんが、「マジックなんてもう見たくない」と思ってしまうような見せ方だけは避けたかった。そのため最小限度に押さえてもらった。

ただ、私はAさんの隣に座っていたので、雑談の合間にもお見せしたりして、結局、2時間ほどの間に4,5点やってしまった。(汗) まあ、これは役得ということで許してもらおう。(笑)

折角だから、当日参加したメンバーがやったものを紹介しておくことにする。

松田道弘:未発表のオリジナルカードトリック(あまり見かけないジャンルのカードマジックで、近々、『ザ・マジック』に発表されるのかもしれない)

赤松洋一:"Coins through the table"(4枚のコインがテーブルを一枚ずつ通り抜けて行く。赤松氏のオリジナルルーティンであり、さすがにうまい。「コイン・スルー・ザ・テーブル」は、マニアが好きな割には地味なマジックなので、それほど一般うけしない。しかし、この赤松氏のは、最後の一枚が貫通したとき、Aさんから「エー」という声があがるほど鮮やかであった)

Kekan Miyanaka

宮中桂煥:"Invisible Palm"(Open Travellerと同じ。最後の1枚を消すところが彼のオリジナル。このヴァニッシュ自体は昔からあるが、それをここに使ったのが秀逸。これは宮中氏の十八番でもあり、一般の人は勿論、マニアでもプロでも、誰が見ても驚嘆する。(右の写真)

田中貞光:"Capitulating Cards"(4枚のクイーンの裏模様が変化する。ビデオ、The Magic of James SwainのMIRACLES WITH CARDS Vol.3に解説あり)

三田皓司:ポール・カーリーの"Power of Thought"

市来行信:スペルバウンド"Spellbound"(指先に持っているコインが何度も変化する)

福岡康年:アンビシャスカード(観客のトランプが、マジシャンのポケットや財布、その他色々な場所から出現する。福岡氏は旅行関係にも強く、英語も達者なので、Markに安いホテル情報などを提供していた)

三輪晴彦:「不思議なフライドポテト」(先月の「魔法都市日記」に紹介したもの)、「ミラクル」(Pen thru anythingのヴァリエイションでペンが鏡を貫通する)、「Giant B'Wave」(4枚のクイーンを使う予言。「魔法都市日記」14,15参照)、「カラー・チェンジング・デック」(トランプの裏模様が52枚全部変わる。ダイ・ヴァーノンの手順)、「ゴーストシルク」(折りたたんだハンカチが勝手に動きだす)

うーん、こうやって書き出してみると、一人だけ禁を破って、たくさんやっているのがいるなあ。(汗)

次の日、Aさんから早速お礼のメールが届いた。本当はお礼を申し上げるのはこちらで、素人の道楽につき合っていただいて、メンバー一同大変喜んでいた。このような方にお見せすることができたとき、マジックをやっていてよかったと思う。あらためて、MarkとAさんにお礼申し上げる。

某月某日

今月は、マジック関係のメールだけでも十数通いただいた。好き勝手なことを書いているだけなのに、感想をいただけるのはとてもうれしい。マジックのタネに関しても時々相談を受けることがある。相談と言っても、勿論、「種明かし」ではない。先日も、四国のあるマジックサークルの方から、発表会のビデオを送ってきていただいた。私のような素人の感想でも聞きたいということであったので、喜んで見せていただいた。このI氏は、マジックをはじめてまだ3年くらいだそうだが、舞台に立った姿が随分サマになっていると思ったら、音楽で、バンドをなさっており、そのため、人前で何かを演じることに慣れておられたのだろう。私自身、人のマジックを見せていただくのは、とても勉強になる。

それにしても、最近は通販やインターネットのおかげで、日本中、どこにいても、情報にはほとんど差がないことがわかる。ビデオもあるし、新ネタの情報など、どこにいても、東京や大阪と変わらない。I氏以外の、他のメンバーがなさっているマジックを見ても、セレクションのすばらしさには感心した。それと同時に、「マジックはネタではない」ということも、あらためて感じた。結局、マジックそのものにはよいマジックも悪いマジックもなく、どう見せるかがすべてなのだ。

ビデオと言えば、静岡の蓮井さんは、マジック関係のビデオコレクターとしてマニアの間でよく知られている。その数は2,000本を超えており、日本ではNo.1のコレクターである。一昨年の暮にお目にかかったとき、ビデオライブラリーのデーターベースをWindows95で作りたいとおっしゃっていた。本や何かを収集している人であれば、コンピューターを買ったとき、まずやってみたいと思うのがデーターベースの構築である。私も今から17,8年前、コンピューターを買ったとき、蔵書のデーターベースを作ろうと思ったが、10冊も入力したら、とても自力でできるものではないことがわかった。人海戦術で分担してやるか、もっと画期的なデーター入力の方法が見つからない限り、1,000を越えるようなデータ入力など無理であった。

2,000本を越える量となると、「タイトル」、「出演者」、「やっているマジックの分類」だけを入れるとしても大変な労力になる。また、ビデオは本と違い、実際に画面に出して見ないことには内容がわからないので、データー入力に膨大な時間と労力が必要となる。また、バイトを頼むにしても、マジックがある程度わかっていないと、分類もまかせられない。

蓮井さんは、もうすぐ定年退職なので、老後のライフワークとしてやりたいとおっしゃっていたが、私のように本を10冊ほど入れただけでギブアップしたものからすると、2,000も入れたら死んでしまうのではないかと、半分本気で心配していた。

それが、1年半ほどかけて、何とか入ったそうである。マイクロソフトのデーターベース、Accessでできたデータを、三田さん経由で私もいただくことが出来た。現在入っているものは2,200くらいで、毎年新しいビデオが100本近く出ているので、これを全部、購入して入れるとなると、金銭面でも保管場所でも大変なことになる。しかし、コアになる部分が出来ただけでも貴重で、ここまで完成していると、後は分担作業で、自分の持っているものを付け足して行ったり、細かい感想などは各自が書けば自分なりのものに改造できるかもしれない。本当に貴重なものをいただけたと感謝している。

マジックをビデオで勉強することには、功も罪も多々あるが、これだけそろうと資料として貴重なものになっている。何事においても、ある量を超えると、量の変化が質の変化に転化する。これが将来、日本の若手マジシャンに及ぼす影響は甚大なものだと想像している。

現に私の場合、約10年間ブランクがあり、そのころからマジックのビデオが普及し始めた。10年ぶりにマジックの世界に戻ってみると、ビデオが山のように出ており、とてもそれを埋めることなどできないと思い、半分、あきらめていた。しかし、三田さんや蓮井さんのおかげで、半年くらいの間に数百本見ることができ、いっぺんにブランクを埋めることが出来た。もしビデオを見ていなかったら、10年間の事情もわからないので、このようなホームページも作れなかったと思う。

某月某日

大阪の阪神百貨店に、中国上海雑技団が来ていた。これは大道芸ではないが、何かの芸を見せて、それで生活している人はエライ。毎回、その場にいる観客をどれだけ満足させられるかで、もらえるお金が違う。中途半端な芸では、投げ銭どころか立ち止まってももらえない。中国雑技団の場合、学校があり、そこで小さいときから様々な芸と共に、演出の仕方、見せるコツなども習うのだろう。わずか数分程度の芸でも、その中できちんと「序破急」があり、徐々に盛り上げて行く組立方はよく研究されているのがわかる。素人芸の場合、ただ自分自身がマスターするのに時間がかったものをクライマックスに持ってくるが、本当の難しさと、見た目の難しさ、つまり観客にアピールする度合いは必ずしも比例しない。

ニューヨークのセントラルパークなどでは、日曜日に素人のジャグラーが練習を兼ねて人に見せている場面によく出くわす。このような人の芸を見ていると、マジックと同じで、結局ネタではないことがよくわかる。プロのジャグラーと素人の差というのは、必ずしも一度に扱えるボールの数が多いか少ないかではない。そのような数の差より、おしゃべりであったり、観客とのやり取りが芸の大半を占める。黙ってただ芸を見せているだけでは、だれもよりつかない。

今回の上海雑技団の場合、百貨店で開催されている中国物産展のひとつとして出ていただけだから、時間も出し物もそれほど多くはなかった。終わった後、店内をぶらついていると、食材や小物でおもしろいものがいくつか見つかった。

Single Cup & Ball Routine 一つは、左の写真のような金属のボール。これはニゲル・マッカラ(Nigel McCullagh)のレクチャーノート、CORPORATE PUNISHMENTの中で解説されている"Single Cup and Ball Routine"で使う。マッカラのカップアンドボールは、カップ1個とボール1個だけで行うシンプルなもので、その最後に、このボールが出現する。これは、振るとボヨーヨーンという奇妙な音がする。神戸や横浜の中国雑貨の店ではよく見かける。どうやら健康器具の一種のようで、普段から指の間や手のひらで転がせていると、中風のまじないにでもなるのだろうか。

写真のような彩色のあるものと、金属の地金のものがある。2個入りセットで1,200円。

カップ・アンド・ボールのクライマックスで、最後に取り出すのはレモンやジャガイモがよく使われるが、いざやろうとすると、適当な大きさのレモンが家になかったりすることが多く、その点、このボールだと重宝する。実際、最後にこれが現れると、金属で重量もあるので、観客の反応も悪くない。

Makyou もう一つ買ったものは、「魔鏡」と呼ばれる不思議な鏡である。一見、銅で出来た昔の鏡のようにしかみえない。表はピカピカに磨いてあり、実際に、普通の鏡のように使える。ところが、夜、ローソクの光りなどを反射させ、壁に映すと、観音様の像などが現れる。

鏡をいくら調べても、そのような形跡はどこにもないのに、光りを反射させると壁に現れてくる。ある宗教が禁止されているとき、この影を壁に映して、お祈りしたりするのに使っていたのだろうか。

今はこの鏡の原理もわかっているが、昔の人は、鏡の中に観音様がいると信じていたのかもしれない。(直径約7センチのものを一万円で購入。)

マジェイア

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