絵 蛇人(カアス)

形態:人間型
反応:攻撃的
知能:高
遭遇:砂漠、荒野
出現:少数から集団



 人間であれば熱病にかかり、精神に異常をきたすような広大で酷熱な砂漠地帯には、蛇人が高度で邪悪な独自の文明を築いていると言われている。伝承によれば、蛇人は遥かな古代に魔界の王である蛇魔人が、自分たちの力を現界に及ぼすためにと人間とをかけあわせて作り出した魔法実験の産物であるという。
 蛇人は人間に似た体躯に全身がトカゲ兵のような爬虫類じみた鱗に覆われており、蛇の頭と手には鋭い鉤爪を持っている。邪悪な蛇魔人を崇める強力な神官によって統治されており、剣や槍、弓はもちろんのこと、鉤爪や毒液のしたたる牙が強力な武器となる。

 蛇人は奇形的に発達した独自の文明を持ち、酷暑と砂漠に隔てられた地域に石造りの神殿や都市を建てて暮らしている。代表的な蛇人はカアスまたはカールスという名で呼ばれる種族であり、様々な毒を代表とする薬学と医学、神秘的な天文学をはじめとする幾つかの分野では人間に遥かに勝る広汎な知識を持つ。お化けトカゲにまたがり、数人で領地を巡回しながらめったに訪れない商人や旅人を連れ去っては奴隷や実験に供するか、興味がなければその場に縛りつけて砂漠に置き去りにしてしまう。隙を見て脱出できた者も、蛇人の脅威の前に殆ど人が訪れることもない砂漠でやがて息絶えてしまい、この恐るべき種族のことはまるで知られてはいないのが現状だ。


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