絵 イエーレ鹿

形態:動物型
反応:中立から非友好的
知能:低
遭遇:森林、山岳
出現:単独



 イエーレ鹿または単にイエーレ、イエールと呼ばれているこの動物の名前は、それを紋章にした貴族や領地の名前だともいわれており、または生息している地方の名前だともいわれている。大型の鹿の一種であるが、外見はたてがみのある体躯の太い馬に似ており、の尾をもつ。頭には奇妙な形をした巨大な角が生えていて、首から頭を守るように広がっているだけではなく、一本が槍のように突き出ている。
 伝承ではイエーレ鹿の角は極めて柔軟なつくりをしており、二本ある角を自在に動かして身を守るためにも攻撃にも用いることができるといわれている。実際にはそのようなことはないが、巨体と角で体当たりをされればただではすまない。気候の寒冷な森林や山地に暮らしていて、体温を逃がさないために角は薄い皮膚で覆われていて毛がはえていることもある。角は折れた場合でも、一年もすればまた生えてくる。

 一角獣との関連が指摘されるイエーレ鹿だが、珍しいロバの親類である前者と比べて、純然たる鹿の一種であり、警戒心が強く、相手が大勢なら速やかに逃げてしまうが勇敢に立ち向かってくることもある。


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