ウィーン旅行記

オペラ「コジ・ファン・トウッテ」

コジ・ファン・トウッテ K588

作曲     : W.A.モーツアルト
台本     : ロレンツォ・ダ・ポンテ
初演     : 1790年 ウィーン・ブルク劇場
構成     : 2幕 約2時間45分
主要登場人物 : フィオルディリージ(S)、ドラベルラ(Ms)、デスピーナ(S)、
         フェルランド(T)、グリエルモ(Br)、ドン・アルフォンソ(Bs)

あらすじ

第1幕:

 場所はナポリのカフェ。老哲学者のドン・アルフォンソは貞節を守る女なんていないと主張するので青年士官のフェルランドとグリエルモは、ドン・アルフォンソと自分たちの恋人(フィオルディリージとドラベルラの姉妹)がいかに貞節であるかをかけることにした。条件は二人は24時間アルフォンソの言う通りに行動するというものだ。

 場所は変ってフィオルディリージとドラベルラが恋人を待っていると、アルフォンソがやって来て、フェルランドとグリエルモの二人は急に戦場に行くことになったと告げる。そこに二人が旅支度をして現れて、恋人達は別れを惜しむ。

 姉妹が恋人が遠くに行ったことを悲しんでいると、女中のデスピーナが「どうせ男は浮気するのだから、あなた達も浮気しなきゃ損だ。」というと、姉妹は憤慨してしまう。そこにアルフォンソがやって来て、デスピーナを買収し、トルコ風に変装した二人を呼び入れ、姉妹達に求婚するので姉妹は驚く。あるフォンソは、二人をアルバニア人の友人だと紹介する。姉妹は戸惑いながらも二人を拒絶し、二人は勝負に買ったと喜ぶ。

 そこで、アルフォンソとデスピーナは策を練り、二人のアルバニア人に毒薬を飲んで苦しむ芝居をさせる。姉妹は、芝居と知らないので驚いて、急いで医者を呼ぶと、デスピーナが医者に変装して現れて、変な治療を施して、二人を抱いてあげるように姉妹に告げる。そうすると二人は息を吹き返し調子にのってキスまで要求するので、姉妹は怒ってしまう。

第2幕:

 デスピーナがしつこく浮気を進めるので、姉妹も次第にその気になってくる。そこにアルフォンソが現れて、ドラベルラにはグリエルモ、フィオルディリージにはフェルランドと本当とは逆のカップルを作ってしまう。始めはぎこちなかった二組だが、グリエルモがドラベルラを真剣に口説くと、ドラベルラは次第に傾いてくる。一方フィオルディリージは途中で後悔し良心の呵責に苦しむ。姉妹が去った後、フェルランドはグリエルモからドラベルラのことを聞き怒り落胆する。

 フィオルディリージは、戦場の恋人のところに向かおうとするが、そこにフェルランドが現れ、「かなわぬ恋なら私を殺してください。」といい、ついにフィオルディリージも彼の愛を受け入れることになった。

 女達の不実を怒る二人にアルフォンソが「女とはみなこうしたもの(コシ・ファン・トウッテ)」と諭す。そして、いよいよ二組の結婚式が行われることになって、公証人に化けたデスピーナのてで誓約書がかわされると、突然合唱とともに軍隊の帰国が告げられ、姉妹は驚きアルバニア人達を別室に隠す。

 そこに士官姿の二人が現れて、姉妹は動揺する。アルフォンソはわざと誓約書を床に落として、士官の二人はそれを見つけ怒りだす。姉妹は涙を流してわびると、ふたたびアルバニア人に早変わりし、今度は素顔で現れると、姉妹は騙されたと怒りだす。アルフォンソは、「これも君たちを賢くするためにやったことさ。」と説明し、二組の恋人達をもとのさやに納めて、大円団となる。

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