撮影:後藤 健冶氏
倉敷市郊外 玉島の市街地に近く、宅地化が進み宅地と 農地がモザイク状をなしている地域。
農家住宅(現在は兼業農家)の建替え工事です。
農機具庫を前面に、住宅棟を奥に、その間に残されたスペースをコート(中庭)としています。
このテラスと一体化した屋根のない居間に全ての居住室の窓を開放しています。
テラスは少し広めのウッドデッキに、居間内奥部への光の浸透を期してガラス屋根をかけ、内と外を緩やかにつなぐ中間ゾーンとしています。
敷地形状から棟は東西軸より約35°ほど東に振れており、居間・食堂の外壁面を10°西に振ることで南面採光に近づけると同時に居間、食堂、コートの空間に、直角に支配された固苦しさからいくぶんくだけた自由さをと考えました。
同様に変形した台形平面の吹抜けは、2階 階段ホールの手摺を透明ガラスとし、子供室の吹抜けに面した壁に窓を設けるなど家族間の気配をいつも感じつつ生活できる、心理的に一体感のある空間を心がけています。
床はナラのフローリング、壁・天井は火山灰塗り、軸組の桧柱,・地松梁等の呼吸する自然素材に包まれた内部空間が、柔らかく温かく(暖房効果ではなく精神的な意味で)家族の生活を包み込む容器になってくれればと願っています。
建築種別 | 住宅 |
建築用途 | 専用住宅+農機具庫 |
構造・規模 | 木造 2階建+木造平屋 |
その他 |
アプローチ 外観、右手前は農機具庫
コート ガラス屋根のテラス
2階子供室 正面は居間上部吹抜への窓
コート 夜景
アプローチ 夕景