撮影:後藤 健治氏
低層の民家が密集する既存集落の外縁部、田園風景と接する部分にある、比較的ゆとりのある敷地での計画です。
ここでは、屋根のない居間 :コート(内庭)の光や風・緑、自然を身近に感じながら、その周囲をめぐる生活を提案しました。
玄関ホールから、徐々にレベル(床面の高さ)を変化させながら、居間・食堂、2階ホールへと上り、階段を下って再び1階に戻るループ導線がエンドレスにコートを巡っています。
建物の内部に光と風を導いてくれるコートの、常に変化する自然が、部屋や、移動するための空間に、いつも新鮮で心地よい刺激と空間感覚をそえてくれるだろうと期待しています。
コートに積もる雪を見る楽しみ、夏には友人とのパーティー・・・ 日々の生活を通じて、家族の共有する感覚的なつながりやまとまり、連帯感や一体感をより増幅してくれる 「しつらえ」 になってくれる事を願っています。
内部の床はムクのフローリング、壁と天井は火山灰塗りの自然素材のインテリアとしています。
コテムラを残してラフに塗った左官壁は、人の手の痕跡とソフトな陰翳で、ハードで機械的な環境でつかれた目やこころを、やわらかく包み込んでくれるだろうと期待しています。
建築種別 | 住宅 |
建築用途 | 専用住宅 |
構造・規模 | 木造 2階建て |
その他 |
アプローチ
北面 外観
ポーチから玄関を通してコートの緑
居間・食堂
コート
2階ホール バルコニーの先にコートの緑
ポーチから玄関・コートを通して居間の明り
南庭側 夕景