都市型住居で配慮したいのは、プライバシーを確保しながら採光・通風など自然環境とうまく折合いをつける事、この計画では敷地東側に2層の高さをの壁を立て、建物のボリュームを反対の西側に寄せて配置、その間に巾約1.2Mの半屋外空間を確保した。
その半屋外空間を2階玄関へのアプローチ導線とし、延長上には居間の屋外テラスを融合させている。
3階の中央部に設けた光庭はその東側のガラス面を通じて、内部階段・玄関上部吹抜けへと繋がり、この外部からの光空間の貫入が、玄関を交点としてアプローチ空間とT字型に交わるこれらの住いに貫入する半屋外的空間によって住いの内部を光と風で満たす事を意図した。
建物北側の暗さを避けるため、カーポートを含め総ガラス屋根とした寄付きを抜け、アプローチ階段を昇れば2階レベルの植込みの上は狭いながらも空へと抜ける。
玄関に入れば、吹抜けの上部3階光庭から幾度かの反射を経て、やわらかく降り注ぐ光に包まれる空間で、住う人、訪る人を迎えたいと考えた。
アプローチ空間の外と内の接点、玄関ポーチと居間テラスを仕切り、かつ繋ぐ「要」のしつらえとして計画した小さな植込みは(有)渡辺庭園の渡邊 眞也氏の作品です。
*** 住宅建築 No 334 '03/01 原稿より抜粋
建築種別 | 住宅 |
建築用途 | 専用住宅 |
構造・規模 | 鉄筋コンクリート造 3階建 |
その他 | 住宅建築 第334号 '03/01(建築資料研究社)掲載 |
テラス 植込みの左手に玄関ポーチ
独立壁と建物間にアプローチ階段
階段上部3階光庭からの光が降り注ぐ!
3階、天空光の明るい浴室