吉備高原都市の分譲地、緩やかに段状に南に下がり、前面は小川に沿う公園、まだ多くが更地のままの状況でしたが、周囲は高原の山並みのスカイラインが望める、恵まれた環境にあります。
単位区画が大きく、インフラ設備が地中埋設で電柱や架線が視線にはいらない関係もあり、大らかさを感じる土地の雰囲気でした。
こうした広くて恵まれた敷地条件であれば、小細工のない大らかな構成が望ましいと考えました。
従来の日本家屋の、東西に長く南に深い庇の構成です。
夏の高い直射は庇で遮り、冬の低く差し込む陽射しは南の開口部で取り込むといった、自然体の住いです。
ここでは、大きく庇を伸ばした2枚の緩勾配の切妻屋根を採用しています。
内部は無垢のフローリングに植物性のオイル塗り、壁・天井は火山灰塗り、木と土の自然素材の家です。
小屋組みの地松や、桧の柱を露出しています。 自然の木のゆがみや、左官さんのコテのあとが残る土壁の室内はメカニカルで硬い人工的な環境での仕事から解放された人の気持をやさしく受けとめてくれるだろうと考えています。
建築種別 | 住宅 |
建築用途 | 専用住宅 |
構造・規模 | 木造 2階建て |
その他 |
南面 夕景
居間 書斎コーナー
台所から食堂、キッチンは(株)シードさんの製作です