P−suke 4号

 PORSCHE 968 : @1992

 SN 011 >>> Driven 2003 - 2007


知る人ぞ知るトランスアクスル・ポルシェの最終型!

、、、&、、、

拘ったシャーシ+今時のテクノロジー!
911の影で長年熟成されてきた隠れた名車!

初代: P-suke から4台目にして正当に: P-suke を襲名!


  ・ ・ ・ 968 ノ コ ト

     >>> # 異端を継ぐ者!

     >>> # デメキンリトラ

     >>> #トランスアクスル

     >>> # でかいピストン!

     >>> # 小さな膨らみ

     >>> # 取ったど〜1・WING

     >>> # 取ったど〜2・SRS

     >>> # ティプトロニック

     >>> 後だけトーション・バー

     >>> # ウーパー顔の秘密




 # 異端を継ぐ者! 

 ポルシェのお約束といえばRR、空冷、水平対向、
 この符号に該当しないクルマは異端ポルシェと呼ばれていました

 思えば914異端ポルシェのルーツであるならば968はその末裔
 異端を継ぐ者としてこれ以上ふさわしい者はなし!

 一昔前は水冷ポルシェと呼ばれ本家(911)と区別されていたけど、本家が水冷化されてしまったので
 最近はFRポルシェと呼ばれるようになりました、、
 (カイエン出たからこれからはどうなるのか???)



 # デメキンリトラ! 

 密かなお気に入りポイント>>>ポップアップ式ライト

 普通のリトラと違い、普段もライト面がボンネット上にあり使用時に起き上がってくる変わったリトラ!

 これをやっているのは他には928ランボルギーニ・ミウラくらいのもんでしょう!
 (リライアントとかヒラメ・セリカも近いけど、、あいつらは角目だからNG)

   

 ライト上げるとデメキンみたいでカワイイ!(笑)
 ミウラ・レスペクトの私にはタマラナイ処!



 #トランスアクスル! 

 究極のトレーンレイアウトは”縦置ミッドシップ”だけど、、こいつは究極の不便レイアウトでもある
 でもって考え出されたのがトランスアクスル・レイアウト

 エンジンをフロントに、ミッションをリアに分割搭載することで重量配分の均整化を図った方式
 重量配分と居住性の両方が確保されるが、コストがかかる為あまり用いられない

 マスの分散による旋回モーメントの増加とかも言われるけれど、、、
 最大のネックはEgとミッションを連結するトルクチューブ!!
 減速されないままEgクランクと等速で回転するこいつはメカ的な泣き所(無理もない!)

 ポルシェ以外ではアルファ・75や、フェラーリ・マルネロなんかが使っている贅沢なレイアウト!

   

 重いトルコンがリア側にあるので、ATの968はほぼ50:50の重量配分になるらしい



 # でかいピストン! 

 968のもうひとつ異端、それはピストン(シリンダー)がデカイこと!
 1気筒あたり750cc! ← 軽自動車1台分よりもデカイ!

   

 1発の爆発力があるのでトルクも強大! → NAながら31kgの最大トルクがある!

 トルクがあり過ぎて(!)、4速ATは通常は1速に入らず2速発進となっている!?
 急発進する際のキックダウン時だけ1速になるのだけど、滅多に1速には入らない!
 (↑ティプトロの操作でも1速には入れることができない)

 だから市街地では2速と3速だけで走ることになる → 実質的に2速AT!

 廻さなくても十分速く走れるので 燃費がイイ→10km/Lを切ったことがなかった



 # 小さな膨らみ! 

 ”♪二つのフェンダーの〜膨らみは! スポーツカーの証拠なの〜

 968はほんのチョットだけだけど”フェンダーの膨らみ”を持っている!
 928はツルペタなのに対して、968は僅かながらフェンダーが膨らんでいる

   

   

 ウインドウ越しに見える”ボンネット端の盛り上がり”は”スポーツカー気分”をそそる!
 (思えば、、ミウラの膨らみもこれくらいではないかと思うのです)



# 取ったど〜1・WING! 

 どうも自分はWINGタイプのスポイラーが好きになれない!
 特にオリジナルのデザインに後から追加されているモノは無粋に見えてしまう

 968のボディ・デザインのベースは924であり
 オリジナルの924(↓)にはWINGなんて付いていない!

   

 944の頃から高性能車にはエアロ・パーツの装着が必須になってしまったのですが、
 オリジナルを知っている自分には968のWINGは無粋な突起に見えてしまう

   

 ところで、968のリアスポは実は2段になっていて、、
 WINGの下に小さなリップ・スポイラーが付いている
 (ちょうど944S2のスポイラーを小さくしたような形状)

 このくらい控えめで目立たない方がカッコイイじゃない!?
 ということで968のWINGは取ってしまうことにした!

   
    取ったど〜!・・・↑このほうが断然上品でカッコイイ!!

 GT・カーはある程度、エレガンス要素も重要だと思うのです!

 後年、、ボクスターなどでリアスポが格納式になったのも
 リアスポはデザインもスポイルする(!)と考えられたからではないでしょうか!?



# 取ったど〜2・SRS! 

 968(と964)はSRSが装備されるようになった最初の世代のポルシェです

 W−SRSで、助手席側はダッシュボードに埋め込まれていて目立たないのだけれど、、
 運転席側=ステアリング内臓のSRSが死ぬほどカッコワルイ!

 まだSRSが普及し始めた時代でSRSの小型化ができていなかったからだけど、、
 それにしてもカッコワルイ!!、、まるで枕(↓)だよ、、

   

 かつて、わざわざSRSを求めて車を買い替えたりもしたのに、、
 あまりのカッコワルサに耐えられなくなってしまった!

   
    取ったど〜その2!・・・↑このほうが断然カッコイイ!!

 モモ・チューナーのステアリングも似合ってる!

 実は、、SRSを外す場合、そのままだと警告灯が点灯してしまう!
 そして、、一旦、点灯してしまった警告灯は専用テスターでなければ解除できないのです
 (インパネ中央にあるデカイ ”” マークの警告灯)

 自分もコレをやってしまった、、、ダミー抵抗を装着すれば消えると思っていたらダメだった、、
 警告灯はCPU制御になっていて、一度ビットが立ってしまうと外部からリセットしない限り消えない!

 仕方ないからディーラーに行って解除してもらった ← これだけで1万円とられた!
 (今ならアマゾンで売ってる安いテスターで解除できるけど、、当時は無かったから、、)
 ダミー抵抗付きのボスが¥8000くらいだったから、無駄な出費だった、、

 以降、SRS廻りを弄るときは慎重になりました → この経験は後に役立った!



# ティプトロニック 

 今でこそ巷に溢れているシーケンシャル・モード・ATの元祖がコレ!
 右側に入れると手動操作でシフトのUP/DOWNができるスポーツAT

 F1のセミ・オートマがルーツと言われているけれど、、イモラで聞いた話では・・・
 トヨタの4速ATが3速ー4速(OD)をスイッチ操作で変速できるのを見たとある独逸人が

   → だったら、全段スイッチで切り替えたらよくね!?、、と、閃いたとか?!?

 技術では先行していたのに、発想で遅れをとったのは車文化の差なのでしょうか!?

   

 968は仕様上は4速だけど、1速はキックダウンでしか入らないので実質3速!
 高速でも極太トルクのお陰で4速のまま追い越し加速もできてしまうので殆ど変速しない

 折角、944の3速ATから4速ティプに進化したのにそれが活きる場面は多くはなかった
 唯一!、、高速で手動でシフトダウンしてガチ加速する時は便利で快適だった!



# リアだけトーション・バー 

 ひと昔前はポルシェといえばトーション・バー(TB)でした → 911ナロー伝説

 TBは捻じれの初動から強い反力が得られるのでシャープで踏ん張りの効くサスになる!
 スポーツカーに適したバネなのだけど乗り心地が悪くなるので近年はあまり使われない
 930までは4輪TBだったのだけど、964からコイル・スプリングになってしまった、、

 968では、リア側だけがトーションバーだった
 横方向に配置されたトーションバーがトレーリングアームを支える構造
 対してフロント側はコイル・スプリング + ストラットの構成となっていた

 これは914とはちょうど真逆(!)の構成(914はF:トーションバー、R:コイル)

 重量物(エンジン)を支える側のサスをコイル化することで路面への追従性を向上させて、
 走行安定性を確保する設計思想なのだと思われる ← 911で苦労したから、、


 その他 ・ いろいろ! 

・4ポッド・キャリパーのブレーキ
 とくにスポーツKITなどは入っていないノーマル仕様だったけれど、、
 ブレーキは流石ポルシェと思わせてくれる性能だった!

 ノーマルでも4輪ベンチレーテッド・ディスクに4ポッドキャリパーでABSも装備
 それまで乗った国産のスポーティー・カーとは次元の違う制動能力だった!
 どの速度域からでも安心して減速&停止できる安定感は流石にポルシェだと感心した!

 因みに914は4輪ソリッド・ディスクで、ビートルに較べれば格段に高性能だった、、が、
 実際の制動能力は90年代のファミリーカーと同レベルだった ← これはこれでスゴイ!


* * * マニアックな話 * * *


 # ウーパー顔の秘密?!? 

 968993に似せたデザインにすることで911人気に便乗しようとした
 ナンチャッテ・ポルシェの代表のように言われることが多いのですが、、、

 、、実は!!!、、

 968がデビューした1992年のポルシェの総合カタログを見ると、、、
 そこにいる911はウーパー顔の993ではなく!カエル顔の964なのです!

    1992年ポルシェカタログより

 実に!ウーパー顔として世に出たのは968の方が先であり、
 968が993を真似たのではなく、993が968のデザインを踏襲しているのです!

 まあ968も993も、ハーム・ラガーイが同時期にデザインしているので似るのは仕方ない

 そしてコレは実は意図的に仕組まれていたのかもしれません、、、
 、、というのも、、御大911の顔を変えるに先立って、
 市場の反応を確かめる為の実験台が968だったというのが真相のようです

 P社は、大黒柱である911のデザイン・チェンジには慎重な方針をとることとし、、
 ウーパー顔の可否を世に問い、、かつ!ユーザーの目をコレに慣れさせる布石の役目を
 モデル寿命を終えようとしていた944シリーズの末弟たる968に負わせたのでしょう!

 968に与えられたバリオカムやティプトロニックといった当時の新鋭装備は、
 旧式化した944の商品力(戦闘力)を補う為の商品企画だったのでしょうが、、、

 私には、モデル寿命の最期に993の為の布石を背負わされた968(944)への
 技術者たちの手向けのようにも思えてなりません、、、

 ”、、オマエ可哀想ダカラ、、せめてコレ(!)を装備してあげよう、、”、って感じで、、

 こうして長年、改良されてきた924系もボクスター(986)に後を譲って消滅しました!

 思えば、、914から始まった異端ポルシェの系譜はこうして幕を閉じたのでした、、、南無!


* * * P-SUKE 4号のこれまで * * *

基本的にはいい状態で購入したものの、、
、、いつイベント発生するかと思うと、、やはり不安でいっぱい、、

ブレーキパッド交換
 (ロッキード製 >>> 一番安かったから、、)

オーディオ交換@>>>CDが聴けない!?
 (アルパイン6連装 >>> シマッタ(!)イルミがグリーンで合わない、、)

タイヤ交換
 (ネオバが付いていたのだけど、、あまりに硬くてうるさくて、、>>> ポテンザGV!)

DMEリレー交換(夜の国1で走行中に止ってしまった!)
 (古い944品番が付いていた>新しい993品番に交換!)

デスビヘッド&Iワイヤ交換
 (点火系を一新!吹けあがりが軽くなった感じ!)

AIRフィルタ交換
 (更に吹けが軽快になった、、ような、、?!)

オーディオ交換A>>>オレンジのイルミって最近ないんだ、、
 (アゼスト6連装 >>> 操作パネルが着脱式のやつで、外車ぽい(!)と思う)

ホイル交換>>>993純正
 (リアのOFFセットが合わない!!スペーサを入れなければ!>より993ぽくなったかな?!)

タイベル&バラベル交換!>>>ベルテックスのタイベル交換キット
 (ずっと気になっていたタイベルをやっと交換!>これで廻せる!)

リアホイルスペーサ装着>>>バネ下に配慮してジェラルミン製!
 (マッシブなブリスターフェンダにはやっぱりツライチのファットタイヤ!!!)

エアコンのオーバーホール!>>>残暑の真っ只中トマッタヨ、、
 (コンプレッサーを新品に交換!、、、ビンビンに冷えるようになりました!、、でももう秋、、)

リアショクの交換!>>>リーズナブルなBOGE(サッキ=純正(?))
 (高速走行時の挙動が安定しました!!フロントも換えたいけど、、フロントは高い!!)

ブレーキホース交換>>>せっかくなのでステンメッシュにしてみた!
 (ブレーキの剛性感が目に見えて増しました!>前のがボロ過ぎたようですが、、、


、、、今までの、主なトピックは、こんなとこ、、、