firenze
2001.04.07.(sat)
eurostar ES9441
Stazione Firenze SMN
arrival am 11:18
ヨーロッパの新幹線
始めての、ヨーロッパ版新幹線に搭乗した感想は、すばらしいの一言。インテリアも、先進的な未来指向でクール。日本の新幹線の中でも、秋田こまちの指定席のインテリア(ブラックとイエロー)はかなり好きなテイストではあるので、決して日本のはダメだとは言っていないが、、、。どれくらいの速度が出ているかどうかわからないが、とにかく乗り心地は良い。不思議に思ったのは、この様な、超高速で走る列車は高度な技術の集積が必要だと思う。新幹線に誕生の話にしても、技術者のたいへんな努力のたまものでもあり、国家の財産としても、経済的にもその影響力は絶大である。このeurostar
は(多分)在来線をそのまま使っている感じがする。少なくとも専用線ではないのではないだろうか。なにせ、駅には、一般の列車と同じように入ってくるし、走っている時には、特に他と隔てる柵とか見当たらない。ちなみに、新幹線は完全なクローズドな中で運用され管理されている。(ミニ新幹線を除いて。)それなのに、200km以上のスピードで疾走しているのだ。技術というのは、日本人の特権でもなんでもない。新幹線も何も特別なものでもない。
さて、フィレンツエに到着である。すでに、小雨混じりの天候になってきている。まあ、仕方がないが、とにかく、ガイドブックは僕の不注意でもうすでに手元には日本語の情報は何一つないので、とにかくインフォを目指す。駅の横のsanta
maria novella 寺院をパチリ。程なく過ぎてインフォに入り、市内の地図を手に入れるが、さすがに日本人の観光客がどっと毎年押し寄せる事情もあるのだろう、しっかりと日本語のガイドブックもある。中身はさておき、多少なりとも手元に日本語の情報があることは心強い。
さっそく、ドゥオーモの向かう。 さすがに、その巨大なスケール感と、大理石の美しさに圧倒的される。そして、人、人、人の波で広場はあふれている。相変わらずどこへいってもこの人出である。とても、ドゥオーモの中に入るにも、近づくにも無理。そのまま通りすぎて、ポンテベッキオを目指す。
途中、palazzo vecchio や、loggia dei lanzi のある広場に出る。palazzio vecchio はもともとギルドと呼ばれていた商人のそして市民の政治の場所であったものが、最後にはメディチ家に征服され、その宮殿となった歴史的事実があるわけだけれども、見事にその4、500年来の姿を保っているのである。その血生臭い歴史とは裏腹に、建築物や、街にあふれる彫刻は、その時代時代を象徴するものとして、受け継がれているのである。決して、破壊をし、征服のしるしを植え付けるのではない事実に感心をした。やはり、街という実態に対しては、それが誰であれ、敬意に値する存在なのだ。スクラップ&ビルドの世界とは根本的に違うのだ。
遠くから、バイオリンの音色が聞こえてくる。石造りの街だから、そこら中に反響している。そして、とても良い響きをしているのだった。街に良くいるパフォーマなんだけれども、街の姿と、そのバイオリンの奏でる音色の見事な調和に、思わずこみ上げてくるものがあった。あらためて、ここはヨーロッパ、そして西洋文化に接していることを感じた瞬間であり、そして、それは作ろうと思っても決して、出来ない空間、まねても、所詮まねでしかない遠い存在にも思えた。文化とは奥深いものだ。palazzo
uffizi での出来事。
さて本日のランチは、ponte vecchio を渡った先にあるこじんまりとした、caffe degli artigiani を目指す。ベッキオ橋は、土産物屋でこれまた、人の渦。ここで、土産物を見るよりは、そこを流れる川から見た街並みがすばらしい。残念ながら、フィレンツェを少し離れ、街を見下ろすまでの高台にまで足を伸ばせなかったこと。見下ろしたときの美しさは、ふもとにいながら十分に味わえるので、残念としか言いようがない。
caffe degli artigiani では、ペンネとフジッリ(巻貝の様なパスタ)を食べ(大した事はなかったが、、)、チョコのケーキを食べた。そして最後の仕上げに、カプチーノ。これは、マジで美味しい。ほのかな甘さ、適度に泡立ちされたミルク、コーヒーの豊潤な香りとミックスされ、見事に”文化”している。これは、日本で真似できるものなのだろうか。
caffe degli
artigiani via dello sprone 16R
tel 055 287 141
お腹が足りたところで、また歩き出すのである。palazzo pitti 宮殿に到着。pitti宮殿はイタリア全土でローマにある、st.pietro寺院に次ぐ規模と言われている。入口全面の広場は異様な程、急な傾きをしている。真っ直ぐはとても立っていられない位、角度が急である。建物も、入り口が、大した装飾もなく、像形状の印というものもはっきりしない、なんだか不思議な建築。どのような理由でこの様な不思議な造形になったのか、もう少し、歴史的事実を掘り下げて見る必要があるのかも。しかし、いかんせ時間がない。もう、eurostar
が出発する時間を気にしなければならない。残念だけれども、駅に向かいつつ、街をもう少し眺めるために再び歩くとする。このころから雨が相当激しくなってくる。駅近くには露店が並んでおり、皮製品を扱っている店が大半である。考えてみれば、フィレンツェは皮製品で有名な街だよね。どれも、有名なブランドの財布やらカバンやら所狭しに置いてあるんだけれども、金額的にはかなり割安感があるのではないのか(知識的にはかなりプアーだけれども)。多少なりともB級品だけれども、皮の質はかなり良かった気がする。しかし、出発の時間が迫っている。流しながら、見ていくしかない。焦りながらの、買い物って最悪だ。後ろ髪引かれながらも、フィレンツェを離れる。
Firenze S.M.N. 15:26発
Roma Termini 17:00着
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eurostar室内
インテリアセンスは
さすが
デザインも
流麗で美しい
ドゥーモの廻りは
どこでも人間だらけ
とにかくスケールが
でかい。
plazzo vecchio。
血に塗られた歴史
そのもの。
ポンテベッキオ
宝石屋が軒を
並べているのだ。
年式の古い
車も元気が良い。
caffe degliのペンネ、
フジッリ、
素朴だが美味しかった。
カプチーノが美味しい。
ケーキもさすが。
パスタより美味しかった。
何気ない街角に
お店がある。
この建物は
美術館ではありません。
個人の大邸宅。
階級社会はまだまだ
息づいているのだ。
皮からの長めも
美しい。
もう一度ゆっくり
訪れたいもの。
街の路地から見た
ドゥオーモ。しっかり
ランドマークの役割を
果たしているのだ。
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