絵 不死の王

形態:不死
反応:中立
知能:きわめて高
遭遇:廃墟、地下迷宮
出現:単独



 伝説によれば神々が未だ肉体を持って地上に君臨していた頃より、生まれつき永遠の生命を約束されて発生した種族が存在する。彼らは不死の王と呼ばれ、最も邪悪な吸血鬼の始まりの種族であるとされているが、同時に邪悪の第一神である「死」を真っ向から否定する混沌の象徴でもある。

 不死の王は完全に伝説の中だけの存在だが、彼らだけに存在する思想によって善なる者にも邪悪な輩にもとうてい理解のできない奇抜な服装をしているとされる。彼らを象徴する混沌を指し示す輪を好み、それによって全身を飾りたてている。
 吸血鬼が備えるコウモリに姿を変える能力、霧となって姿を消す能力、それに催眠効果のある視線のような力は全て備えており、古代の叡智を体現する魔法や不可思議な術をさまざまに使いこなす。そして完全なる永遠を所持している不死の王を倒すことは不可能である − 王は光によって滅びず、闇によって再生する − 仮に肉体が滅びたとしても、時が立ち闇に戻ればまた復活するのだ。逆に不死の王は吸血鬼のように存在を保つために犠牲者の血を吸う必要はないが、気まぐれに獲物の生命を失わせることはある。遥かな闇の奥深くには、尽きることがない存在に飽きた不死の王が眠りについていると言われている。


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