2,000年に完成した、 尾道市向島の内科医院の約10年を経ての増築工事です。
地域医療の新たな試みとしてのカウンセリングルーム(植物エキスの薬効等も併用する心・身を統合的にケアする医療のための部屋・・・専門外につき正確な説明ではありませんが) わずか20M2(4M×5M)に満たない平屋の増築です。
この間の建築基準法の改正により、既設に接続しての増築は認められず、ピロティーと庇下の外部渡り廊下でつながる別棟としています。
外観は既設との連続性を考慮し、和瓦葺き屋根に漆喰塗り外壁とし、棟の軸を半間ずらせた配置とするこどで、単調さを避けて外部空間に動きとリズムの変化を与えています。
内部は風除を除き一室となっています。
小屋裏収納以外の部分の屋根勾配による高さを利用しての天井高さの変化と、露出する構造材、柱列や梁などが空間を分節し、場所によって感覚的に密度差のあるコーナーが集まって全体を構成する、一室ながらも変化のある空間体験のできる部屋としています。
無垢材の床フローリング、柱・梁の栗材の自然な歪み、内装材の火山灰塗りの厚みによって得られるやわらかな陰影などが相まって、訪れる患者さんをやさしく包む空間になってくれればと考えています。
二つの窓外は巾1Mに満たない植込みとしていますが、新築時と同じく向島の千光寺造園さんに協力をいただきました。
建築種別 | 医療施設 |
建築用途 | 医院(内科、小児科) |
構造・規模 | 木造 平屋建て |
その他 | カウンセリング・ルーム 増築工事 |
カウンセリングルーム 柱・梁は栗丸太
カウンセリングルーム 夜景、右手は薬品棚