正常分子栄養学 講演記録 その6

 これは、1998年、古澤太香子先生による正常分子栄養学の講演内容を録音したテープから入力したものです。
 (この講演記録内容をリンク、引用される方は、必ず「健康が一番!」横山、までご一報ください。) 

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 では、どういう食事をしているのか今から観察をして いきたいと思います。

 今から実際に体に必要な栄養の話をしていきます。

 今から言うのは約46種類の命の鎖という話をして いきますが、実際には120種類ぐらいの栄養が必要 なんですね。

 毎年毎年ものすごい勢いで新しいデータがあがっています。

 私たちが知っている栄養という分野は一角でしかないですね。

 すごい勢いで栄養の分野は開発されていますね。

 天然のものにはAとかBとかCだけではない、 植物化学栄養素と言いますが、天然そのものの食べ 物の中にはAとかCとかでは分からない栄養があるんです。

 そこがものすごい生命力があるそうです。

 例えばニンニクだとしたら、その中にはセレニウムの他に、 100以上のものが入っているんです。

 こういう植物化学物質は2000以上も発見されています。

 ですから計り知れない力があるんだ、ということです。

 そして一つだけを単体で摂るよりも総合的になっている ということはすごい理想的なものですね。

 つまりそういうものをバランス良く摂るということが理想 ですね。

 しかしそれだけを摂っちゃだめなんですよ。

 食事も気をつけて補助食品としてなおかつ、そういう物 を摂っていけば理想的ですね。

 まず必要なものは『脂肪』『炭水化物』『タンパク質』です。

 そしてカロリーになるものは糖質・脂質・炭水化物ですね。

 炭水化物も含めて糖質と言うことにしますね。

 そして、これは生命維持物質で命になるもので、これが無かったら 生命を維持することが出来ないのです。

 

 まずタンパク質。

 タンパク質のことをプロテインという言い方をしますけれども、 プロテインという意味はプロキュースから来ているんです。  

 プロキュースというのはギリシャ語で『最も重要なもの』と言う 意味なんです。

 ですからタンパク質は大変重要なんですね。

 このタンパク質に8種類あります。

 そしてビタミンが18種類。

 ミネラルが21種類。

 今日はこれで47種類の話をしますけれど、実際には 120種類ぐらいあるんです。

 カロリーはカロリーとして必要です。

 油を摂る時に気をつけることは酸化した油を摂らないこと。

 運動をしている人、激しい運動をする人は脂肪でカロリーを 摂っても問題ないんですね。

 脂肪というのは頭で使わないんです。

 だから頭脳労働者の人はあまり脂肪を摂らない方が良いですね。

 受験生の夜食なんていうのは油物じゃないほうが良いですね。

 頭で使われるのは糖質の方なんです。

 糖分や炭水化物ですから、これでカロリーを摂れば良いと思います。

 タンパク質はお肉とかお魚とかいろんなものに入っていますけれども、それが身体の中に入るとアミノ酸という形で分解されるわけですね。

 アミノ酸という形で分解されますから、これで必須アミノ酸を摂っているかどうかが問題なんです。

 頭の栄養はほとんどがタンパク質だと思ってください。

 なんだか“やる気がしない”とか、“眠気が襲ってくる”だとか、 “ぐてっ”とする等は、殆どがタンパク質が不足しています。

 ですからこれをしっかり摂ること。

 卵とかお魚とかお肉とか・・・・・

 必須アミノ酸には8種類あります。

 

 まずノイシンからいきますね。

 これはアロエとかに結構入っていますね。

 次にイソロイシン、とメチオニン、フェニールアラニン、スレオニン、リジン、 バリン、そしてトリプトパンですね。

 この8種類が全部必要です。
(子供の場合はアルギニンが追加され9種類になります。さらにヒスチジンも入れて全部で10種類とされる場合もあります。)

 これがバランス良く入っていることが必要ですね。

 何か一つが欠けたら効果は半減しますね。

 一番低い数字に合わせて働きます。

 このプロテインスコアーが一番高い食べ物は卵です。

 ですから卵を一日何個でも食べると良いですね。

 コレステロールが高いと心配する人がいますが、「卵はコレステ ロールだ」と言いながら、ポテトチップを食べてビールを飲む人が 非常に多いですが、卵のコレステロールは全然気にする必要はありません。

 心配する人いますか・・・・・?

 じゃ言いますね。

 「卵にはコレステロールが・・・・・」と言うお医者さんがいるとすれば殆ど勉強していない医者だと思って間違いないですね。

 これは昭和2年の頃に、ソ連でやった実験だったんです。(アチニコフという人が実施した有名な実験です。)

 ウサギに卵を食べさせたんですね。

 そうするとコレステロールの数値がいきなり上がって、 死んじゃったんです。

 だから卵にはコレステロール、という風になったんですが、 それから2年後にイギリスでその実験は間違いだったということが出たんです。

 どうしてかと言うと、ウサギは元々卵を食べる動物ではない。

 それに無理矢理食べさせただけでもコレステロールが上がる のは当たり前で、実験として成り立たない、と言ったんですね。

 そして世界中にその情報が流れたんですけれど、日本だけは マスコミが卵のコレステロール情報を流し、それを撤回する記事を載せなかったんです。

 ですから未だに「卵はコレステロールが、コレステロールが」 という人がいますが、卵にはものすごい栄養価があるんだということを知っておいてください。

 コレステロールは心配する必要は無いですね。

 良い卵を食べたらいいですよ。

 無精卵とかじゃなくて、良い質の卵を食べたら良いです。  

 卵、しじみ、サンマとか鰯とか鯖とかの青身の魚。

 これはプロテインスコアが100です。

 魚介類なんかも比較的タンパク質が豊富ですね。

 それからお肉で言うと、鶏肉、豚肉、マトン、牛肉 という感じですね。

 牛肉が一番だらしがないですね。

 豆類はプロテインスコアが低いです。

 大体50ぐらいなんですね。

 けれども大豆と金時豆とか異種類を合わせて 食べるとプロテインスコアが100になるんですね。

 納豆に卵を入れたらこれでプロテインスコアは 100になります。

 牛乳に卵の黄身を入れて、ミルクシェイクみたいにしたら、これでプロテインスコアが100になります。

 そういう形で摂るのが理想です。

 大体体重の(1/1000)ぐらい摂ったらいいですね。

 このあいだ長寿の人たちがテレビに出ていましたが、 結構高蛋白です。

 そして活性酸素除去酵素を作るには、このタンパク質は 絶対必要なんです。

 このタンパク質が非常に重要なのは、コラーゲンを作る のがこのタンパク質なんです。

 コラーゲンは身体の(1/3)を覆っている結合組織です。

 ちょうど三つ編みのような状態になっていて、こうなって いると弾力性が非常にあるんですね。

 タンパク質が不足してコラーゲンが思うように作れないと、 段々伸びてきますね。

 これがシワですね。

 又重力に従ってお尻も胸も下がってきます。

 ですからタンパク質は絶対必要なんだということです。

 骨には骨のコラーゲンが必要です。

 最近骨折しやすいお子さんがたくさんいます。

 カルシュームだけの問題じゃないんです。

 ちゃんと骨のコラーゲンが出来ないとポキっと骨が折れる のは当たり前なんです。

 内臓は内臓のコラーゲンで覆われています。

 内臓下垂なんて言われたら殆どコラーゲンが出来ていないと思ったらいいかもしれないですね。

 内臓を所定の位置にちゃんと保つのはコラーゲンなんです。

 胃下垂なんて言われたら胃だけ下がっていないですから。

 内臓全部が落ち込んでいると思った方が良いですね。

 膀胱は膀胱のコラーゲンで覆われています。

 ところが不足してくるとだんだん開いてくるわけです。

 そこでトイレが頻繁になりますね。

 トイレが近い人は栄養が足りないんです。

 もっと開いてきたらどうなるかというと“垂れ流し状態” になります。

 そうなりたくなかったらタンパク質をしっかり摂る必要 がありますね。

 歯もそうですよ。

 表面はエナメル質ですけれども象牙質はこのコラーゲンが関係しています。

 歯槽膿漏なんていうのもコラーゲンがすごく関係しています。

 それから首から頭に入る血管が二つに分かれていて、 血液が下から上に流れていくんでが、血液がここにぶつかるんですね。

 コラーゲンが思うように出来ていないと、ここが段々 腫れてきます。

 そうすると血液がこうやって流れていくわけですね。

 そのうち“ぶち”っと破れます。

 これが『くも膜下出血』です。  

 すごく多いですね。

 手術は簡単で、ここをちょんとつまむだけなんですね。

 ところがこれが命取りなんです。

 血管が強くなったわけではないですから、又同じ所に ぶつかり、又破ける・・・・・

 手術は簡単ですけれども、実際には血管を強くすることが 重要です。

 血管はタンパク質とビタミンCから出来ています。

 体重の(1/1000)というのはお肉100gぐらい 食べて、8〜10gぐらいタンパク質が摂れると思ってください。


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