ウィーン旅行記  98年5月13日

お墓巡りも楽じゃないねぇ

この日はまずウィーン中央墓地に向かいました。ウィーン中央墓地には、音楽家達のお墓が沢山あるのです。墓地はかなり郊外にあって路面電車に乗って15分くらいのところにあります。しばらく乗っていると「Zentralfriedhof」とアナウンスがはいりました。どうやら中央墓地についたようなので、降りて中に入ってみると…、ガイドブックとかに乗っている地図とは全然違うのでおかしいなぁと思いつつ、しばらく歩いていきました。

 どうにもおかしいのでもう一度ガイドブックを見てみると、墓地の入り口は数ヶ所あって、音楽家達の墓に行くには第二門から入らないといけなかったようです。私たちが降りた停留所は第一門で、門一つ分余計に歩くはめになりました。ここもいつものように大変広くて、第一門から音楽家達の墓までは15〜20分はかかりました。

 やっとの思いで墓についてみると、ベートーベンやシューベルト、ヨハン・シュトラウス、ブラームス、ズッペらの大家の墓が、モーツアルトのモニュメントを囲むように建っていました。それにしてもここにあるお墓はりっぱなので驚いちゃいます。

 続いて、同じ路面電車の路線沿いにあるザンクトマルクス墓地に向かいました。ここにはモーツアルトの墓があります。モーツアルトはもともとこの墓地の何処かに埋葬されたのですが、正確な墓の位置はいまだにわからないままですが、1900年代の始めに今の位置に墓碑が作られたらしいです。ですから、中央墓地はモニュメントで墓ではないそうです。

 この墓地は停留所からかなり回り道をしないといけませんでした。ようやく墓地についてみても入り口に地図があるわけでもないので、困ってしまいました。適当にくるくる歩いていたら運良くすぐにモーツアルトの墓を発見することができました。墓は、うつむいた天使の像がもたれ掛かっていて、その姿が印象的でした。

ついにクリムトの「接吻」を観る

 お墓巡りの後はベルヴェデーレ宮殿に向かいました。この宮殿は上宮と下宮があり上宮は19・20世紀絵画館、下宮はバロック美術館になっています。下宮はザンクトマルクス墓地と同じ路面電車の経路上にあるので、下宮から入りました。バロック美術館にはフレスコ画や彫刻などが多数展示されていました。宗教関係の美術品が多いのは時代背景からでしょうか。

 バロック美術館から上宮までは、広くとても美しい庭園になっています。ただこの日は日差しが強くて、日陰の無いなか上宮まで行くのは結構つらかったです。途中スプリンクラーが動作していたので、わざと水をかぶったらかなり涼しくなりましたが、すれ違った白人の老夫婦に笑われてしまいました。

 19・20世紀絵画館の売りはなんといってもクリムトです。特に「接吻」は私がウィーンで最も見たい絵画でした。写真とかでは何度も見たことがあったのですが、間近でみる実物はさすがに迫力が違います。女の人が男に溶け込むように描かれていて幻想的でした。この絵画館は時代別に展示されており、この200年の間の絵画の移り変わりがわかるのがとても良いです。

 しばらく歩いていると日本人のおばさん2人から「宮殿の部屋を見学するのはどうすればいいの?ここは絵ばっかりなのよねぇ。」と聞かれました。そりゃ絵画館なので絵ばっかりと言われても…当たり前ですねぇ。とりあえず、宮殿は他にもいくつかあって、オペラ座近くの王宮とシェーンブルン宮殿は内部を公開しているということを教えました。おばさん達は「シェーンブルンは後で行くから、オペラ座の方に行けばいいのね?それにしてもあなた達よく調べているわねぇ。」と感心されました。いや別におばさん達が下調べしなさすぎなのではないかと思うのですが…。この絵画館の売店でしおりなど大量ばらまき用のお土産を買いました。今日の見学はこれでおしまいです。

ナイフやらフォークを買ったのだ

 美術館巡りで疲れたので、いつものようにカフェ・モーツアルトで休憩しました。私がアイスチョコレーデを頼むとくろちゃんがうらやましそうにこちらをみました。くろちゃんはチョコレートが大好きなのです。今度来た時には必ずアイスチョコレーデを頼むことでしょう。(笑)

 休憩の後はお土産の買い出しです。リンク内では、ケルントナー通りとグラーベンという大きな二つの通りの回りがショッピングゾーンです。とりあえずウィンドウを見ながら歩いてみることにしました。

 まず、WMFという店に入って食器を眺めてみました。新居にはまだフォークやナイフが揃っていないので、ウィーンでよさそうなものがあったら買ってもいいなと思っていました。この店は、割と有名な食器屋さんで、銀製品とステンレス製品がありました。銀は手入れも大変だし、高価ですから手が出ませんが、ステンレスなら手ごろな値段でも買えそうです。

 それにしても本当にいろいろな形があって、どれにしようか悩んでしまいます。結局ちょっと値は張りましたが、シンプルなデザインで手にしっくりとなじむのがあったので、それを5種類(フオーク・ナイフ・スプーン)6セット購入しました。たぶん日本で買うともっと全然高いでしょうが、ウィーンで買ってもかなり贅沢でした。当初は、ウィーンの名窯のアウガルデンでカップとか人形とかを買うつもりでしたが、あきらめないといけないかな。この後はチョコレート屋さんに寄ってくろちゃんのお友達用と団体さんの分のチョコと、特に頼まれていたザッハートルテを買いました。

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