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MotoMoriniの輸入元である(株)PCIさん。実はイギリスの名門NORTONの輸入も手掛けております。先週まで一番町の英国大使館に飾ってあった車両が1週間ほど空いていて、借りられることになったので、興味本位で乗らせてもらいました。
注目のエンジンはOHV空冷2気筒の1000cc。昔のままのようにも見えますが、過去の物をお手本にして現代のエンジンを作ったようですね。フレームのメインパイプをオイルタンクとするドライサンプ方式や、チェーンは右側など、一見すると昔風の作りではあるものの、左シフト、右ブレーキは今のバイクと同じ。芸術的なシフトリンクの曲がりが泣かせます。インジェクションなのでチョークレバーも無し。当たり前ですが、車庫で、エンジン下にオイル受けを置いておく必要も無さそうです。
サスはオーリンズを前後と、お馴染みのブレンボをセット。この構成で約330万円と口にするのも恐ろしい代物。セパハンと倒立フォークのモデルもあります。
跨ってみると、最初は足の置き場がわからずにつま先立ち。しかし、えぐれたタンクとスリムな2気筒エンジンのおかげで、少し慣れてくれば踵までべったりの位置を探すことができます。テーパータイプのハンドルバーを、やや前傾の上半身で支えるポジションはカフェレーサースタイル。
もちろん、今のエンジンなので、セルのみのスタート。油圧クラッチを握って発進してみると何も構えなくてよいあっけなさに拍子抜け。クラシックバイクではない乗り味と言えると思います。ごく普通の扱いやすさと穏やかなパワーは、誰が乗っても扱い易いでしょう。OHVなのにロッカーアーム周辺から気になるメカノイズも聞こえてくることはありません。振動もレッドゾーン近くの6〜7000回転になるまでは、ほぼ無しと言ってよい。むしろ、その、ステップがブルブルしてくる近辺のほうがレトロ風味で雰囲気が出るかもしれません。
羽根布団は健在か?
都心から国道4号を北上してみます。もちろんブレーキはよく効くし、サスも超一級品なので何の気負いも必要なし。道路のギャップも無かったように通過。昔、ノートンと言えば「フェザーベッドフレーム」と言われるくらいフレームワークに定評があったメーカーです。外から見た感じですと、この961シリーズは、エンジンだけでなくフレームも過去のモデルを踏襲していると思われます。「大丈夫か?オーリンズに負けちゃうんじゃないの?」ちょっと田舎道になってコーナーに突っ込んでみると、心配は一気に吹っ飛ぶ。最近のトラスフレームになれた身からすれば、「しなり」を感じる優しいフレーム。結構なペースで入って行ってもアンダーが出るわけでも無く、ナチュラルなコーナーリングが楽しめます。とても「ラクチン」。実は当店の奥に鎮座する壁の花、トライアンフT140の「グニョグニョ」フレームとは違います。
国道4号、茨城県古河からナビを頼りに向かったのは渡良瀬遊水地。実はここの道の駅近くに三県境という場所があるらしい。県境と言えば、普通は国道か川の上か、あるいは山の中ですが、ここは群馬、栃木、埼玉の三県が平地で交わる場所。しかも田んぼの中というのは全国でも珍しいのだそうです。グンマーとしては押さえておきたい場所でした。
渡良瀬遊水地から田舎道を北上すること1時間。目的の撮影スポット一か所目、栃木市の古い街並みです。群馬県の桐生市や富岡市などもそうですが、古くから栄えた町は素敵な風景が残っている場所がありますね。栃木市は宇都宮に県庁が移動する前の所在地だったそうです。意外にも初めて訪れた場所。時間があれば、掘割をゆっくりと船で巡るのも楽しそうです。
栃木市から例幣使街道を北上すると、もうすぐ日光。ご存知、杉並木も良い写真が撮れる場所。ナビを見ながら旧道を行ってみるとセンターラインも無い昔の道幅が素敵です。合併する前の今市市。
本当は日光を通過して、わたらせ渓谷沿いを下りて来ようかと思っておりましたが、夏バテなのか、寄る年波のせいなのかは不明ながら、ちょっと疲れてしまって、杉並木を撮ったら日光の手前から帰ってきてしまいました。往復で300km。貴重な体験をさせてもらいました。とても楽しかったです。
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