ジャンヌ・ダルク物語タイトル

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オルレアン(Orleans)の開放

ジャンヌは旗を作らせ、武具をそろえ、ブロアを基点にし、兵を集め、オルレアンを解放するために向かった。

夕暮れのブロワ城

 ブロアの城はアクセスもよく訪れやすいところにあるし、3つの建築様式を持った城であるため、多くの観光客が訪れます。
ロワール古城郡巡りの拠点トゥールと後に出てくるオルレアンを結ぶSNCF(国鉄)の路線があり、途中にある、アンボワーズ城と合わせて訪れる人が多いようです。
しかし、その路線城にある、ボージェンシーやムン・シュール・ロワールもジャンヌダルクが戦争をしたところですので、訪れるといいでしょう。

ブロア城の中、ここに兵士が集まっていたらしい
 ジャンヌは自分用の剣をフィエルボアにあるサントカトリーヌ教会にとりにやらせた。教会職員は剣のありかを知らなかったが、ジャンヌの言った通り、祭壇の後ろの箱の中に入っていたので、境界職員はびっくりした。
 それははるか昔、初代王クロービスが使っていたというまさに伝説の剣なのだ。この剣は人を殺す為の剣ではなかった。シンボルとしての剣だった。実際ジャンヌはこの剣で人を殺さなかったという。

 ジャンヌは過去の戦争で手柄を立てた将軍たちのさらに上に立ち、フランス国王軍を率いて、オルレアンへ向かった。
 オルレアンはロワールの古城群の基点で、イギリス軍の強固な砦がたくさんあり、敵に包囲されていた。

 しかし他の将軍たちは、田舎娘の彼女にはあまり従いたくなかった。
 ジャンヌの作戦は常に突撃だが、将軍たちは兵糧攻めで時間をかけて敵を降伏させることだった。
突撃なんて戦術を知らない素人の考えだとみんな考えていたのでしょう。

 将軍たちは、彼女の作戦に従いたくなかったので、彼女をだまし、直接オルレアンに行かず、回り道をしようとして、軍をシェシーの町へ進めた。
 しかし、それに気づいたジャンヌは怒ります。無駄な時間を過ごしてしまったと。
オルレアンに行くにはロワール川の流れに逆らって上っていかなければなりません。
とその時、今まで吹いたことがない方向へ、風向きが変ったのです。そう、川をさかのぼる方向へ。神が風向きを変えたのでしょうか。


ジャンヌの家  そして、強固な砦がある中で唯一オルレアンへ出入りできるところから、オルレアン市に入り、オルレアン解放がはじめられるのです。

オルレアンに滞在する間はジャクブーシェという人の家に宿泊した。(左写真)
 ここはいまではジャンヌダルクの家という名の博物館になっています。ジオラマで再現された当時の戦争の様子、ドンレミー村の様子などを見ながら、ガイドを聞くことができます。
 ジャンヌは兵糧攻めに苦しむオルレアンの街の人々に大歓迎されました。早くイギリスの包囲をといて欲しいと。そして、ジャンヌはオルレアンの町を包囲しているたくさんの強固な砦を一つずつ落していき、とうとうオルレアンの解放に成功するのです。今まで、誰もがあきらめかけていた仕事をやり遂げたのです。もしオルレアンが落ちれば、フランスは無くなっていたことだろう。
オルレアンに入場するジャンヌ
ベルサイユ宮殿「戦争の間」絵画より
オルレアン入場


 オルレアンが開放された5月8日は現在でもオルレアンではジャンヌダルク祭が開かれています。
私が訪れた時も、軍隊のパレードや仮装行列が行われていました。
仮装行列では、中世の格好をした人がワーワー叫びながら、当時の戦闘の真似をしたりしています。
そして、一人の少女がジャンヌダルクになり、馬にまたがり町を回ります。


オルレアンの解放