ジャンヌ・ダルク物語タイトル

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ランス(Reims)での戴冠式

 オルレアンを解放したジャンヌはすでにフランスの英雄でした。
そして、ジャンヌはシャルルを正式な王様としてヨーロッパじゅうに認めてもらうためにランスの大聖堂へ行こうとしました。ランスの大聖堂で戴冠式を行ない王様になるというのがフランスが建国されて以来の習わしであり、イギリス国内に、イギリスの王子でなくシャルル7世が正式にフランス王になったと示すことができました。

 ジャンヌがオルレアンを解放してからフランスはいっきにイギリス軍を追い払うと思われたが、シャルルはまだ動こうとしなかった。シャルルはロッシュの城へと後退してしまったのです。ランスまでの道のりにはイギリスの砦がたくさんあり、そこを通っていかなければならなかったので、長い間イギリスに負け続けていたフランスはしり込みしたのです。

しかしジャンヌはオルレアンのまわりのイギリスの砦を攻略していくことで、シャルルへフランスは絶対負けないと信じさせてのです。フランスには神がついていると。

 パテではフランス軍がイギリス軍に決定的な大勝をおさめます。イギリス軍は何千という死者がでましたが、フランスには数人の怪我人がでただけでした。この戦いの前日、ジャンヌはこう言いました。明日われわれはイギリス軍に大打撃を与え、以来1000年間イギリスは立ち直ることができないでしょう。
 この時戦場となったボージェンシーやムン・シュール・ロワールは簡単に訪れることができますが、パテに行くにはちょっと大変です。1日数本のバスで行く必要があります。しかしパテの町は小さく、ジャンンの銅像が小さな広場にあるのみです。


馬上のジャンヌ:パテの戦い

ジアン城を見上げて
ジアン城前で

 

 

 パテの戦いの後、シャルルは、ようやくランスへ向けて軍を進めました。
出発点となったのはジアン(Gien)城。


 町に入ると坂の上に城が見えます。
ジャンヌのいる城を昔のジアンの人々はジャンヌに対する尊敬のまなざしを持って眺めていたことでしょう。
この近くにもたくさんの城があり、この町の観光案内所で自転車を借りて、城を訪れる人も多いようです。

ジアン城の看板

 ここから国王やジャンヌは行進をはじめたのです。するとどうでしょう、ランスまでの途中にあるイギリスの砦はすべて、降伏し、戦闘を行なわずにランスまで到着しました。無血の行進です。今ではイギリス軍はジャンヌを恐れていたのです。悪魔の軍隊が来たと。

 ランスではジャンヌ達は大歓迎され、盛大にシャルルの戴冠式が行われました。
ジャンヌは王様となったシャルル7世から褒美を要求するように言われましたが、褒美はいらないといいました。それでもシャルルがしつこく求めるので、こう言いました。ドンレミーの村の税金を免除してくださいと。それから以後、フランス革命まで、300年以上もこの村は税金を免除されていました。


ランス大聖堂での戴冠式に立ち会うジャンヌ
ランスの大聖堂 ステンドグラスに描かれた戴冠式
ドンレミー:村の教会より
 ランスの町は、シャンパンで有名なシャンパーニュ地方にあり、ランスやエペルネにはモエエシャンドンやテタンジェなどのシャトーがあります。それぞれシャトーではデギュスタッション(味見)をすることができます。
ランスのカテドラルは立派なもので、さすがに王様が戴冠式を行ったところだけあります。ステンドグラスにはシャンパンを造っている場面もあるそうです。
 カテドラルを訪れて、シャンパンを飲んで、良い気持ちになれます。