絵 蛇魔人(イシュトラ)

形態:妖異
反応:攻撃的
知能:きわめて高
遭遇:魔界
出現:単独



 奈落の底にある、最も邪悪で強大な存在である蛇魔人の中でも、イシュトラは特に強大なトカゲ兵の帝国で崇拝されていることで知られている。伝承によれば牡山羊の頭がはえた巨大なワニの姿をしているとされるが、魔人はとりわけ炎を愛しており、鼻孔からは煙を吹き出して手には炎の剣を持っている。より激しい力を発揮するときには、ただ巨大な炎のかたまりとなる例もある。ありえないことだが戦いともなれば、黒い火の玉を投げつけて全てを虚空のかなたへと消し飛ばしてしまう。
 いまだ人間が樹上で生活をしていた頃、トカゲ兵は自堕落に沼地を泳ぎまわっているだけの存在でしかなかった。彼らの前に現れたイシュトラは赤く日に染まり、全身を炎に包まれたトカゲ王の姿で降り立ち、その瞬間からトカゲ兵の間ではこの不浄な魔人が崇拝されることになったのである。そのため、彼らの間ではイシュトラは炎の剣を持つトカゲ王の姿で描かれることも多い。

 奈落の世界における蛇魔人の地位はイシュトラやマイユールに比べてシスが最も強大であるとされているが、現界ではシスの加護を受けている蛇人に比べて、トカゲ兵の勢力の方が強大になりつつある。ことに南方の沼地にあるトカゲ兵の帝国は拡大の一途を続けており、邪悪な研究や策謀に余念のない蛇人が治める砂漠の都市にその版図が近づきつつあり、近い将来、周辺の地域を巻き込んだ大規模な戦いが起こることは避けられないと言われている!


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