また、痛くないのに思うように指が動かない、演奏しようとすると指が握ってしまう、はねてしまう等は、更に使い過ぎの結果として見られ、慢性化したものや下記の述べるフォーカル・ジストニア等は、治癒にも時間を要し、趣味の楽しみや仕事を奪ってしまうこともあります。
上の状態を長く続けていると
運動機能障害(動かない、巻き込むなど)を生じてきます。
筋肉系のみの過労により伸縮しなくなったもの、筋肉系を指令する神経系の疲労によるもの、更に固くなった筋肉が神経を圧迫して筋肉
の動きを障害するものなどが考えられます。
これらは上記のような「腱鞘炎」という単純なものではなく、非常に厄介なものを含んでいます。
昨今、ジストニアという言葉を耳にしますが特に音楽家や文筆家、更には理容師などに現れる
高度な職業病と言える「指の巻き込み」及び指腕などの不随意動作は、特異動作性局所ジストニアと言われるケースがあり、
この病態の成立原因は、精神緊張の持続、肉体的反復動作の緊張、更には両者の重なったものなどがあります。
ジストニアであるか否かの鑑別診断は難しく、脳との関連が濃密である 真のジストニアと脳との関連が薄い
ジストニア様(もどき)症状の二つがあると考えられます。
真のジストニアは、脳からの不随意運動の抑制司令が壊れてしまい、治療中に ある刺激を加えることで痙攣のような不随意運動が出ます。
ジストニアもどきは、上のような不随意運動の現象がなく、使い過ぎによる筋肉の硬直状態が強く残ったものと考えて良いだろうと思われます。
脳との関連性が固着化した 真のジストニアは、ご自身の意識の中で「力を抜くイメージトレーニング」をしなければ脳との関連性を切ることはできません。
●痛みのないものほど要注意
練習不足で弾けないのか、指が悪くなっていて弾けないのかが当事者には判断できず、弾き続けているうちに動きがおかしくなってくることが多いのです。
例として 指が巻き込む、指が跳ね上がる のように、動きが異常で痛みのないものは、病気の根が深いのですが、諦めず治療を十分に加えることが必要と考えます。 もう一度書きますが、痛みのないもので、動きがおかしい、指の巻き込みがある場合は深刻です。(詳しくは、上の見出し[腱鞘炎自己診断テスト]を参照)
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