住いづくりの予備知識

まずは態勢づくり

住いづくりの第一歩は情報の収集から、情報には事欠かない時代です、どんどん集めましょう!
住宅展示場や雑誌でも大いに役立つ情報が得られます。

次はその情報の整理 とまとめ、価値のあるものとそうでないもの、意図する方向で利用できるものできないもの等々・・・

しかし、まとめの段階では、個別の条件や多くの問題が関わってくるだけに、情報の整理や選択のように簡単ではありませんよね。

このあたりで、同じ目的のために協力する専門の知識をもったよき相談相手がいれば、確信 をもって安心して前に進めるはずです!


ここで少し、協力する仲間なしに施工会社と契約するような場面を想像なさってみて下さいませんか。

契約の図面も見積書も専門の用語としきたりによるものです。
専門的知識があったとしても、全ての理解は難しい複雑な内容です、その上説明してくれるのは、契約の相手方の専門家だけといった状況 ・・・

つまり、専門的知識と経験で武装した集団に対して、丸腰の個人が立ち向かうような構図が想像されると思います。

それは審判までが相手チームに属するといったゲームにも似て、ほとんど勝ち目のない試合を始めることにもなりかねません。

こうした契約が(メーカーなどブランドの信用のみで)数多くあるのが現実のようです。
でも、それは問題やトラブルが見えていないだけ、気がついたときには、すでに手遅れかもしれないアブナイ状況であることは、すでにご想像いただけているかも知れません。


建築士は、専門的立場で依頼者の利益を守る事を義務付けられた職業です。
家づくりをする人に、専門的立場から協力する仲間、住いづくりのパートナーです。
( 設計事務所の仕事や、活用のメリット等の項目も参考にごらん下さい。)


住いづくりの成功は、よき相談相手、よきパートナーにめぐり会えるかどうかにかかっているとも言われます。

人生最大の買い物といわれる、住宅を、これから創る作業を共同し、工事の監理を託すのですから、よくよく納得できるパートナーを選びたいものです

もちろん信頼できる人柄 が最も大切な事は申し上げるまでもありません。

もう一つ大切なポイントがあります、それは感性に共感が持てるかどうかです。
画家に全く作風の違う絵を要求するのが無理なように、設計者にも同じような限界があるものです。

感性に共感のある場合は、建築主の望む方向と、関係者の努力が一致し、施工者を含め、三者ともに完成を喜び祝福できることになります。

もしも逆になった場合はどうでしょう、多くの努力が徒労に終わり、当事者全員が、不満を抱え込む結果ともなりかねません。


また、設計とは、住う人の感性やイメージを、具体的な建物に翻訳する作業にも例えられます。
この翻訳された内容によって、住いの魅力や、性格が方向づけられるのですから、設計者選びは、こうした面からも大変重要なものであることは、ご想像いただける通りです。

充分に時間をかけて検討し、納得の設計者にめぐりあってください!

ホームページで紹介されている作例等も参考になるでしょうし、街で気に入った建物の設計者を訊ねるのもひとつの方法です。
空間はその中に身をおいてこそ理解できるもの、設計者の作品を訪れて、住んでおられる方の話を聞いてみるのはもっと良い方法でしょう。

何人かの建築家の作品を比較 検討すれば、その違いが見えてくることもあります。 直接会って話し合うのが、人柄を理解する上で最良の方法である事は、申し上げるまでもありません。