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小さきもの、可愛いものへの慈しみ、限りないあこがれ。 |
智子(ともこ)は・・・動物や昆虫とお話をしている。 |
智子(ともこ)は・・・幼きものに食事を与えている。 |
智子(ともこ)の心の奥の母が形となり、絵となり語りはじめる。 |
汲み尽くせないイメージの泉。智子だけに見える色の世界。 |
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上:「舞」この作品を描くため、隅野さん親子は、わざわざ鹿児島の出水市に出かけた。特別天然記念物の「ツル」が越冬のために遠くロシアのシベリアや中国から渡って来る所として有名。智ちゃんが天空を乱舞するツルの神秘的な姿を初めて見たときの感動はどれほどだっただろうか。群舞する鳥たち、魚をついばむツル、黄色い猫も赤い口に魚をくわえている。(この作品だけは手放したくないと聞く。) |
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上:「愛」可愛いお地蔵さまと赤ちゃんを胸に抱いたほとけ様。大輪の向日葵の上で、手をつなぐ赤とんぼ。暑いのにパラソルはいらないみたい。みんな可愛い感じで見ていてほっとする。安らぎがある優しい作品。 |
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上:「歌う」奈良の矢田寺の紫陽花と虫たち。多くの人は紫陽花の美しさをめでているが、智ちゃんは紫陽花の中や葉の上にいる虫たちが気になる。 |
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●そして『ある時突然、描ける』。 |
◎智子(ともこ)さんは3歳の時に医師から知的障害があると知らされる。この展覧会が終わる8月31日に丁度33歳になる。10年前に将来を案じていたお母さまが石田満智子先生と出会い、智ちゃんは絵画教室に通うことになった。石田先生は独自の方法で智ちゃんの才能を引き出した。それはクレパスで対象物の輪郭を描き、水彩絵具で着色するやり方だった。これだと塗ってもはみ出ず智ちゃんにもできそうだ。『絵は独りでは描けない』という先生は大勢の仲間のいる絵画教室で徐々に絵の基本を教えた。例えば物には遠近があり手前を大きく、後ろを小さく描くとか。そして智ちゃんの絵を誉め智ちゃんの心を開放し、自信を持たせ自ら楽しんで描くように導いた。智ちゃん自身も周りの人たちの個性的なやり方を見よう見まねで自分のものにしていく。彼らの良いところを吸収した。智ちゃんは何度も岬公園、長居公園、海遊館、天王寺動物園と大阪近郊の動物・植物園をお母さんと一緒に出かける。そこではスケッチブックを持たずじっと見ている、好きな花、動物、昆虫を飽きるまで楽しんでいる。帰る道々、しゃべることもなく下を向いてずんずん歩く。その印象や感動が増幅され記憶にくっきり残るように。帰ったら一気に描く。子供はみんなそうする。大人は写生しても描けないが智ちゃんは細かいところまで覚えている。
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取材日:2005年7月21日/掲載日:7月26日 |
取材・写真・Webデザイン:ストリート・アートナビ 中田耕志 |
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▲展覧会の詳細は上の画面をクリック。 |
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▲お母さまが語る智ちゃん。上の画面をクリック。 |
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