−壮麗なるクメール王朝の美− 世界遺産 プノンペン国立博物館所蔵 「大アンコールワット展」
記者発表&展示解説会 会場:大阪歴史博物館 会期:2006年7月22日[土]〜9月11日[月]
ストリート・アートナビ取材:展覧会シーン/Page-1/Page-2


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日本民族の故里を見る思い。
 大アンコールワット展の取材は有料の一般客に混じって担当学芸員に展示品の解説を聞く初めての体験だった。初日の午前中にもかかわらず既に多数のお客様が入場されていた。前評判通り関心の高さが伺えました。(大阪の観光コースのせいか外国人客が列をなして入館している。)目敏いお客様は私達と一緒になって熱心に聞かれていた。
 アンコール遺跡のような彫刻を施した飾り柱や寺院の大きい写真が雰囲気を盛り上げている。仏像やヒンドゥーの神々の一つ一つに興味を覚えたが、日本初公開の「ひざまずくプラジューナーパーラミタ」はとても色っぽく(不謹慎ですね。)見とれてしまいました。獅子頭の神像(守護神ナラシンハ)を見てこれが日本の獅子舞の原点かと想像したり、鳥の顔をした守護神ガルダ(神鷲)は農耕作の人にとって困り者の蛇の敵と納得する(実際に私は鳥が蛇を捕まえて飛んで行くのを見たことがある)。特に驚いたのは「ナーガの上に座るブッダ像」、七つのコブラの頭を持つナーガに座り禅定(瞑想)している姿は毒蛇さえコントロールし自然界と一体となって神々しい。因にコブラの頭は光背のようにも見えた。また写真と拓本ではあったがヒンドゥーの三大神の1人のヴィシュヌ神が大亀に乗り、大蛇を人々が綱引きしているのは将に圧巻、これも日本の綱引きの原点かと考えてしまう。
 説明文に「アンコール・ワットは1860年にフランスの博物学者アンリ・ムオに発見されるまで密林に埋もれていた都だった。そして『雄大さにかけては、古代ギリシャ、ローマが作り出したなにものにも優るだろう。』とムオは評している。」とある。しかも未だに歴史の闇に埋もれていると学芸員は話す。
 最後に音声ガイドを聞きながら「盛装のブッダ」を熱心に見ている子供がいたのでその付き添いのお祖母さんに聞くと小学4年と2年の孫で『世界遺産』と聞くと目が無く展覧会に出かけると言う。どれほど理解しているのだろうと思いながらも情操教育には確かに良いと感心した。
 昨年、アンコール遺跡をテーマにした写真展と絵画作品を見る機会があり、作者から現地の様子を作品と関係付けてお尋ねして興味を持っていたところ、今回の展覧会を取材することになり、展示作品や図録を丁寧に見ている内に実際に訪ねてみたい思いが募って来た。(ストリート・アートナビ 中田耕志)
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−壮麗なるクメール王朝の美− 世界遺産「大アンコールワット展」
会場:大阪歴史博物館 会期:2006年722[土]911[月]
ストリート・アートナビ取材:展覧会シーン/Page-1/Page-2
取材日:2006年7月22日 掲載:8月3日 ART SCENE/Street Artnavi
取材・写真・Webデザイン:ストリート・アートナビ 中田耕志
※上記の説明、写真キャプションは展覧会報道資料、展覧会図録、同展解説会を参考にしました。

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