特別展「BIOMBO(ビオンボ)/屏風 日本の美」−日本人の誇り 黄金の文化遺産−
会場:大阪市立美術館(天王寺公園内)会期:2007年10月30日[火]〜12月16日[日]
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上右:「祇園祭礼図屏風」二曲一隻 江戸時代 (17世紀)ドイツ・ケルン東洋美術館蔵 ※全期間展示
いずれも引手(ひきて)跡があり元は襖絵(ふすまえ)であった。ケルン東洋美術館本の左にサントリー美術館本が、その左にメトロポリタン本の左半分がつながる。屏風でいうと9 扇分にわたり祇園祭の山鉾巡行を描き、失われた襖に巡行の前半が描かれていた可能性が高い。
上左:「祇園祭礼図屏風」六曲一隻 江戸時代 (17世紀)東京・サントリー美術館蔵 ※全期間展示
第6章の主な出品作品
《祇園祭礼図屏風》二曲一隻、江戸時代(17世紀)、ドイツ・ケルン東洋美術館蔵 ※全期間展示
《祇園祭礼図屏風》六曲一隻、江戸時代(17世紀)、サントリー美術館蔵 ※全期間展示
《社頭図屏風》二曲一隻、江戸時代(17世紀)、アメリカ・メトロポリタン美術館蔵 ※全期間展示
《賀茂競馬図屏風》六曲一双、江戸時代(17世紀)、アメリカ・クリーヴランド美術館蔵 ※全期間展示
《松下麝香猫図屏風》狩野雅楽助之信筆 六曲一隻、室町時代(16世紀)、アメリカ・ボストン美術館蔵 ※全期間展示
《松下麝香猫図屏風》狩野雅楽助之信筆 六曲一隻、室町時代(16世紀)、東京・サントリー美術館蔵 ※全期間展示
第1章:屏風の成立と展開
第2章:儀礼の屏風
第3章:BIOMBOの時代
     屏風に見る南蛮交流
第4章:近世屏風の百花繚乱
第5章:異国に贈られた屏風
第6章:海を越えた襖絵と屏風絵
BIOMBO/屏風 日本の美を見てきました。
 異国風情たっぷりの、あまり見ることのないような屏風から、合戦屏風、花鳥風月と見慣れたものまで。こんなに沢山の屏風を一度に見るのは、初めてで最後かもしれませんね。
 印象深いのは「白絵屏風」。出産の時に使用したという屏風で、胡粉と雲母をつかって描かれた白絵。今の蛍光灯の灯かりではなく、ほの暗いというのか、ほの明るいというべきか、そういう光の下で見ると、きっともっと神聖なものに見えるんじゃないかと思います。
 御簾屏風というのも、面白いですね。屏風のなかに御簾が組み込まれていて、
屏風にも夏向きがあるんだなと感心しました。
 障壁画を屏風に仕立て直したものは、まっすぐに広げて見せられても違和感がないのですが、やはり屏風としてつくられたものは、曲折していてこそ本来の良さがでるような気がします。
 オランダ・ライデン国立民族博物館から出展されている贈答品としての屏風は、
その保存状態の良さに感激です。日用品ではなく、はじめから芸術品としての扱いを受けた屏風たち。また使われて味わい深くなったものたち。それぞれに趣があって、随分ゆっくりと鑑賞でき、堪能させて頂きました。
(ストリート・アートナビ利用者の展覧会の感想メールを転載。)

上:会場風景

上:「祇園祭礼図屏風」部分 東京・サントリー美術館蔵

上:「祇園祭礼図屏風」部分 東京・サントリー美術館蔵

第6章:海を越えた襖絵と屏風絵
屏風の中には、現在は屏風の姿であっても、描かれた当初は襖絵であった作品も少なくありません。例えば東京・サントリー美術館所蔵の《祇園祭礼図屏風》もそのひとつです。この六曲一隻の屏風は、ドイツ・ケルン東洋美術館、アメリカ・メトロポリタン美術館の各ニ曲一隻の屏風と画面の絵がつながり、さらにアメリカ・クリーヴランド美術館の《賀茂競馬図屏風》の六曲一双とも本来は一連の作品であったことが推定されています。今回は海を越えて分蔵される諸作品の里帰りを実現させ、一室を飾っていたとされる壮大で華麗な大画面の復元を試みます。また、本来は一双であった屏風の右隻と左隻が、諸般の事情によって離れ離れになった例も数多くあります。アメリカ・ボストン美術館とサントリー美術館が所蔵する2つの《麝香猫図屏風》には、それぞれ雌と雄の麝香猫(じゃこうねこ)が描き分かれています。本展で、明治時代以降、久々の再会を果たします。
「賀茂競馬図屏風」六曲一双 江戸時代 (17世紀)アメリカ・クリーヴランド美術館蔵 ※全期間展示

賀茂競馬は上賀茂神社の五月五日の神事で、近世初期を中心に盛んに描かれた。 右隻に馬場での競馬、左隻に上賀茂神社の神苑や社殿を描く。砂子(すなご)で縁取る 金雲が特徴的で、遠近による人物の大小も考慮され空間構成が行き届いている。 個々の人物の表情や衣装、姿態も巧みに描き分けられている。熱狂的する群衆の表現が 見どころ。
上/左:「賀茂競馬図屏風」部分

左:「東山遊楽図屏風」 六曲一双(右隻) 江戸時代 (17世紀)弘経寺蔵
右隻に清水寺、左隻に祇園社を配し、名所のにぎやかな景観を巧みに描く。景観年代や寄進者から正保2年(1645)前後の制作と推定され、樹木や人物の表現が近い一連の≪祇園祭礼図屏風≫、≪社頭図屏風≫、≪賀茂競馬図屏風≫の制作年代が寛永(1624〜44)後半期とする説を裏付ける。
※(右隻)10/30(火)〜11/25(日)展示、(左隻)11/27(火)〜12/16(日)展示、

上右:「松下麝香猫図(しょうかじゃこうねこず)屏風」
六曲一隻 室町時代 (16世紀)アメリカ・ボストン美術館蔵 ※全期間展示
上左:「松下麝香猫図(しょうかじゃこうねこず)屏風」
六曲一隻 室町時代 (16世紀)東京・サントリー美術館蔵 ※全期間展示

麝香猫は東南アジア産の小動物で、中国や日本でしばしば画題とされる。樹木や岩肌の筆法は共通し、ボストン美術館本には雌と子供、サントリー美術館本には雄が描かれ、元は一双の屏風と思われる。並べると雄が雌に視線を送る構図となる。今回の展覧会は明治以来の束の間の再会である。

上:「松下麝香猫図」部分 アメリカ・ボストン美術館蔵

展覧会の詳細は上の画面をクリック。
■特別展「BIOMBO(ビオンボ)/屏風 日本の美」 −日本人の誇り 黄金の文化遺産−
会場:大阪市立美術館 会期:2007年10月30日[火]〜12月16日[日]
ストリート・アートナビ取材:展覧会シーン TopPage/Page-1/Page-2/Page-3/Page-4/Page-5/Page-6
取材日:2007年10月29日 掲載:11月23日 ART SCENE/Street Artnavi
取材・写真・Webデザイン:ストリート・アートナビ 中田耕志
※上記の説明、写真キャプションは展覧会報道資料、展覧会図録、同展説明会を参考にしました。

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