「必ず、また逢えるわよ、シンジ・・・」　そう言って天国へと旅立ったアスカをシンジは想う・・・　１４年後、英語教師として母校の第壱中学校へと赴任してきたシンジは、アスカによく似た少女、「琉条・アスカ・ホーネット」と出会うのであった・・・

　アスカとは違うアスカの存在に戸惑うシンジ。平和の訪れた世界の中で、彼女への好意は段々に募ってゆく・・・　そんな中、国連軍の重包囲する南太平洋上において、新たなる敵性使徒集団（Lost Number's Angels)の侵攻が開始される。

　次元転移能力（Objective Dimention Power）を駆使する平和の天使「メルキセデク（LNA-Melchsedec）」の最終侵攻目標は、第三新東京市！　限られた時間の中、全権を掌握する日向マコト司令は、かつての第三適格者・碇シンジ（3QP）に対してエヴァンゲリオンmk.2への搭乗を要請する。それは青年シンジにとって意に沿わぬ戦いの始まりだった。

　招待されてアスカの実家（神山神社）へと訪れたシンジは、その場にて彼女の祖父である神職「琉条ヤスジロウ」氏に出会う。彼こそは、内務官僚時代の加持リョウジの上司であり、人類補完計画（Ｅ計画）とアスカ・ホーネットの関係を知る唯一の人物なのであった・・・

　新型エヴァの移送任務の為、洋上で再会するシンジと青葉シゲル。副司令として着任した青葉は、驚愕する。アスカではないアスカがここに居ることを・・・　複座型エヴァンゲリオンの登場でますますに盛り上がるシリーズ第５弾！　超兵器パワードランチャーと共に絶好調大公開です。

　シンジの親友、鈴原トウジ・・・　かつての戦いで左足を失っていた彼は、大変な努力家でもあり、尊敬すべき家庭人でもあった。軍医としての任務地（豪州）から、エヴァパイロットとしての本国（日本）へと緊急召還される苦悩を押し隠し、思い悩むシンジを思いやるトウジ。それはまたシンジにとっての新たなる悲劇の始まりに過ぎなかったのだった。

　アスカ、ツバサ、アサヒ・・・　何者にも代え難い今のシンジにとっての大切な３人の家族である。例えそれが葛城ミサトの時と同様、偽りの家族の関係であるに過ぎないのだとしても・・・。　アスカの中に芽生えて行く些細な疑念は、より大きな疑惑となってシンジに向かって突き刺さる。緊迫する情勢の中で、それでもシンジは、アスカの事を愛しているのだと知らされた・・・

　「ずっと一緒よ、シンジ先生・・・」　満天の星空の中で行われた約束は、二人にとって絶対だった。使徒集団（ＬＮＡ）に対する人類側の一大大反撃、伍号計画（「踊り人形」作戦）がいよいよに発動される中、全てを知り尽くす日向マコトと密約を交わしている碇シンジ。彼（シンジ）は、この時、ある種の決意を秘めていた・・・

　日向の裏切りとシンジの自爆行為によって、彼らの思惑通りに伍号計画（ＯＤＤ）は破綻した。激動する世界体制、暗躍する新超大国ブラジル＝アルゼンチン連合。シンジ達の願いとは裏腹に、世間はアスカ・ホーネットの事を放って置かない。精神世界において、綾波レイ・渚カヲルの両名に再会するシンジは、その不手際を責められ、卑怯者とまで罵られた。その時、シンジは・・・

　想いを遂げ、新たなる絆で結ばれるシンジとアスカ。流れ着いた南洋の孤島の中、二人の新生活が今、始まり行く・・・
　一方、国際連合（ＵＮ）による経済制裁に対抗して、不穏な動きを醸し出すブラジル＝アルゼンチン連合（ＵＢＡ）。懸念された第四次世界大戦の足音が近付き行く中、そこには新たなるエヴァンゲリオン（Ｅ兵器）の存在が見え隠れするのであった・・・

　原因不明の高熱で倒れるアスカ。孤島の青年シンジに出来る事は、ただ一つ、見守る事だけ。己の無力さを噛み締めるシンジ。
　一方、基幹兵力が拮抗する国際連合（UN）v.s.大伯亜連合（UBA）の戦いは、お互いのエヴァンゲリオン（E兵器）を繰り出す最終局面を迎えていた。勝利した側が世界（みらい）を握る・・・。日向の意を酌み、特務部隊（パワーズ）の世界戦略を妨害する青葉シゲルは、呼びかけた。
　「シンジ君！　君が乗るんだっ！！　」

　今、ガフの扉が開かれて、導かれる青年シンジは、たどり着く。綾波レイ（1QP）が・・・　渚カヲル（5QP）が・・・　そして、恩師・クロンシュタット教授が、アスカと共に待っている約束の地・・・　『アルカ』へと・・・