設計事務所が手がけてるのは大邸宅ばかりと考えられているようですが、決してそんなことはありません、実際はごくごく普通の、予算・規模 のものばかりなのです。
※ コスト実績データ:住宅 ・・・住いの設計工房 竹内建築設計事務所
予算の寡多や規模の大小で、建物の本当の値打は決まりません。
「価値とコストの不思議?」にも書いていますが、「価値」と「価格」は別のものと考えても良いのだと思います。
だからといって、コストをかけずとも価値ある住いが実現できる、といった単純なものでもありません。
まずは、「絞るところは絞る」事から始めます。
与条件整理の段階で、ぜい肉をとってスリムにする事、目標が広がりすぎては、ローコストどころか敷地から建物がはみ出しかねません?
いるものと、なくて構わないもの、本当に必要なものとそうでないものを選別、再検討することです。
それは、これからの生活を見つめ直す意識的な作業です
結果、ねらいのはっきりした個性を感じさせる住いにつながるはずです。
次に、材料については、既成の価値観を少し見直してみたいのです。
主役は人、壁や床、天井はその主役を引き立てる脇役と、役割分担を考えます。
脇役ががんばりすぎると芝居になりません、引き立て役にふさわしい質素さがよいのです。
主役に本当に必要なのは、光であったり、風であったりのはずです。
しかも、これらはどんなぜいたくな使い方をしてもコストはかかりません。
(副次的にはかかりますが)
自然から人(生きるもの)への無償にして最大のプレゼントです。
大切にしたい本当の素材、「人や設計への考え方」が試される素材のように思います。
ここでは、価格の安さを売りにした住宅、いわゆるロープライス住宅のための方法は書かれていません。
コンパクトで質素な仕上げであっても、ウソやゴマカシのない「住い」を、いかにコストを抑えて実現してゆくかを追求して行くのが、設計事務所のローコスト住宅と考えています。
■ コスト低減 ** ハウツウ ** ・・・ こちらも参考にしてください。