あき（以下A)「そうでしょ。よく聞いていると、自分だけでニヤニ ヤしちゃったり、ブルブルと怖くなちゃったりね。」
K「本当に面白かったです。」
ゆみ（以下Y)「ねえ、ねえ、ねえ、何観てきたのぉ〜？」
K「ストリンドベリの〃債鬼〃です。」
Y「あ〜、あの有名なスリラー映画ね。」
A「それって、〃サイコ〃じゃないの？そうじゃなくって、〃債鬼/ さいき〃だってば。」
Y「なんですぅ〜？債鬼って。」
大介（以下D）「借金取りの事だよ。ゆみちゃん、何時も追っかけ られてるのに知らないの？」
Y「失礼ねぇ〜。借金なんてこれっぽっちもありゃしませんよ〜だ。」
A「ちょっと、ちょっと。この場合はね、三角関係の話だから、借金取り とはちょっと違うと思うけどね。」
K「そうですね。＜クレディター＞ですから、直訳すれば、〃貸し主〃と でも言うのかな？」
Y「きんちゃん、頭いいんだね。何処で覚えたのよ〜。ゆみちゃんにも教 えてちょうだいよぉ〜ん。」
D「＝でる単＝に決ってんじゃん。普通の教科書に、こんな単語出てくる 訳ないだろう。」
A「まあ、懐かしい。大介達もやったの？ちゃんと。＝でる単＝。アッシ なんか見るのもやだわ。でも、もっと単語覚えとくんだったわね。」
Y「ゆみちゃんなんか、タンゴは得意だものね〜。」
D「こりゃダメだ。」
K「妻を軸に、今の夫と前の夫が絡まり合う三角関係。ハラハラ・ドキド キでした。」
A「そうだったわね。」
Y「あきちゃん、自分達ばっかり楽しんでないで、何か教えてよぉ〜ん。 ゆみちゃんにも解るもの。」
A「それだったら、芝居じゃないけど美輪さんのコンサートなんかどうか しら？秋にふさわしいと思うんだけど。」
D「秋というよりも夏が忘れた納涼大会ってな感じじゃないの？」
A「悪口ばっかり言ってないで、あんたも何か観てきなさいよ。」
D「そうだね、俺に合う様なものあるかな？何でもいいんだけど。やっぱ り芸術の秋だもんな、ちょっとは浸らないとね。」
K「台詞というので選んだら、〃赤鬼〃なんか良いんじゃありませんか？ ねえ、あきちゃん。」
A「そうね、今回はタイ語上演だけど、日本語のイヤホン・ガイドが付く っていうし。最後の台詞が忘れられないわね。終った後、暫く席を立てな かったもんね。アッシも観に行きたいわね。」
K「この前、〃ラ・マンチャの男〃に行ったんですけど、何時観てもいい ですね。もう３０年も続いているらしいんですよね。僕が生まれる前から なんですよ。」
A「生まれる前？ヤダヤダ。」
D「〃放浪記〃も観といたほうがいいよね。森光子がでんぐり返し出来る うちにね。」
Y「あっ！大月みやこがあるじゃない。な〜んで教えてくれなかったのよ ぉ〜ん。これにしましょぉ〜と。」
A「コマ劇場ね。コマの芝居って、結構良いのよね。是非、行ってらっし ゃいよ。」
K「あきさんは他に何か行かないんですか？」
A「９月はね、行きたいのは沢山あるんだけど、日にちがね。悔しいのは ヴェルディーのオペラ〃仮面舞踏会〃に行けないことなの。マリア・グレ ギーナのアメーリアを聴きたかったんだけど。」
Y「ありゃ〜。ゆみちゃんとは全然違って、オペラなんどぁ〜。」
A「オペラだろうが、コマだろうが、何でも良いのよ。だからどうだって ことないんだから。映画だって、美術館に行くんだって良いと思うのね。」
D「映画で行こうと思ってるのは？」
A「〃シンプル・プラン〃 と〃リトル・ヴォイス〃は見のがしたく ないんだけどね。あと、東京都美術館の〃古代エジプト展〃も早く行かな いとチケット無駄になっちゃうし。」
K「相変わらず忙しいんですね。」
A「それだけが楽しみなのよ。みんなもせっかくの良い季節なんだから、 何か行動しましょうよ。」
K「そうですね。」
Y「芸術の秋だもんね。」
D「ゆみちゃんはゲイ術の秋だろ？」
A「大介、オチョクルのはそれくらいにして、みんなで芸術の秋に浸りま しょうよ。」
D「そうだね。ゆみちゃん、何か一緒に行こうか？」
A「結局、そういう事なのね。あ〜あ。」
おわり
今回紹介した〃芸術の秋〃は
＊ 催鬼 １０/１７まで
ベニサンピット
＊ 放浪記 １２/２８まで
芸術座
＊ 美輪明宏音楽会 ９/１８〜３０
パルコ劇場
＊ 赤鬼 ９/１８〜２６
シアタートラム
＊ ラ・マンチャの男 ２７日まで
青山劇場
＊ 大月みやこ ２８日まで
コマ劇場
＊ 仮面舞踏会 ２１〜３０
新国立劇場（上演びは問い合わせ）
＊古代エジプト展 １０/３まで
東京都美術館
＊シンプル・プラン １８日より
＊リトル・ヴォイス 上映中
以上です。