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・出品作品の説明(スライドを使って) |
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◎ティツィアーノ「皇帝カール5世と猟犬」1533年 |
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人物の存在感が素晴らしい、ヨーロッパを股に掛けて戦った皇帝。スペイン王家の貴重な作品。 |
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◎サンチェス・コエーリョ
「王女イサベル・クララ・エウヘニアとカタリナ・ミカエラ」1575年 |
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フェリペ2世の二人の王妃、宮廷の肖像画でリアルな表現、人物の配置は絶妙。 |
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◎エル・グレコ「十字架を抱くキリスト」1597/1607年 |
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グレコの代表作、天を仰いだドラマチックな表現、ブルーと赤のコントラスト。 |
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◎スルバラン「ボデゴン」1658/64年 |
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◎ベラスケス
「道化ディエゴ・デ・アセド、“エル・プリモ”」1635-44年 |
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ベラスケスはフェリペ4世の肖像画家であるが道化たちの肖像画も国王に劣らず情熱を傾けて描いている。ある距離をおいて客観的に描いている(慈愛を持って描くのではなく)。人物を描けば彼の右に出るものはないと言われる最高の画家。作品は荒っぽく描いているが、ある距離を持つとリアルに描かれている。 |
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◎ルーベンス「ヒッポダメイア(ディダメイア)の略奪」1637年 |
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豊満な肉体とダイナミズム。ルーベンスは工房作でできているのが多い中、完全なルーベンス一人だけの作品。ヨーロッパ人の好みの本質が分かる。 |
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◎ムリーリョ「貝殻の子供たち」1670/75年 |
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人間の心を癒してくれるのも絵画の効用。愛らしい少年達、難しい説明の要らない宗教画。難しい宗教画をやさしい絵に置き換えるのがムリーリョの資質。(左の少年はイエス・キリスト、右の幼い少年は洗礼者ヨハネ、手前は神の小羊。上部は天使達。) |
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◎ティツィアーノ「アモールと音楽にくつろぐヴィーナス
〈ヴィーナスとオルガン奏者〉」1555年 |
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日本では以前なら地下鉄ポスターや公の場で許されない。見ようによってはきわどい官能的な絵。王や皇太子が見る時は、特別室(リザーブされた部屋、一番奥の隅っこにある)を作って見ていた。猥雑をさけるためヴィーナスは天使の方を向けている。16世紀の後半はまだ節度があった。オルガンは調和、ハーモニーを表す。背景はアルカディア(理想郷)を描いている。 |
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◎メングス
「大公女マリア・テレサ・デ・アウストリア」1771年 |
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新古典主義をスペインに移植した。緻密に正確にモデルを描いている。(シルクの衣裳、鳥かごのオームなど) |
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◎ゴヤ「魔女の飛翔」1797-98年 |
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ゴヤは上昇志向の強い人。民間では魔女伝説が信じられていた。支配階級の愚かさを描く。世俗的なものではなく人間とは何かとかではなく「深い闇」を見つめる。オスーナ公爵家のために描いた。 |
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◎ゴヤ「アブランテス公爵夫人」1816年 |
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オスーナ公爵夫妻の娘が描かれている。音楽と花のミューズで見立ての肖像。筆触分割の手法。(一本の線で描くのではなく印象派に先がけてタッチを残している。) |
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◎ベラスケス「ヴィラ・メディチの庭園、ローマ」1630-34年 |
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ベラスケスのイタリア旅行中の作品、純粋に写生で描いた風景。大阪会場で夏に見ると蝉の声が聞こえてきそう。小品ながら味わい深い。 |
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