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▲写真:神戸市立博物館正面/ひな菊とすみれ/「神戸旧居留地」の文字の入ったプランター。 |
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●音声ガイド・プログラム
江戸の粋と色気〜柳家花緑 浮世絵を語る〜
展覧会の音声ガイドは、落語界若手ホープの柳家花緑(やなぎやかろく)さん。 「浮世絵」と同じく江戸の庶民にもてはやされた「落語」には、浮世絵に登場する花魁や役者などをテーマにした面白い話が少なくありません。花魁や歌舞伎役者にまつわる落語などを交えつつ、花緑ならではの軽妙な語り口で、江戸の粋と色気あふれる浮世絵の世界へとご案内します。 |
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ボストン美術館所蔵
肉筆浮世絵展「江戸の誘惑 」開幕 |
●菱川師宣、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重など、江戸時代に活躍した代表的な浮世絵師たちが描いた1点ものの肉筆の浮世絵が、永い眠りから覚め美しく鮮やかな色彩のまま日本に里帰りしました。
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今年は珍しく東京の桜が関西より早く咲き散ってしまったが、こちらは花冷えで大阪、神戸間の沿線の桜に散りかけているのもあり、今が盛りと咲き誇っているものもあった4月14日、神戸市立博物館に於いて、『江戸の誘惑』という粋で色香溢れる看板の下、趣向を凝らした肉筆浮世絵展の開会式が江戸情緒豊かに挙行された。
◎オープニング:最初に京都島原の現役太夫による太夫道中があり(写真上)、人形のように可愛い禿(かむろ)を先頭に、花かんざしに高下駄の如月(きさらぎ)太夫が内八文字にしゃなりしゃなりと歩く様は、禿の愛らしさと相まって大勢の人の目と心をしばし惹きつけました。そして主催者、監修者の挨拶の後、如月太夫と共に華やかなテープカットが行われ東京よりも先に肉筆浮世絵展『江戸の誘惑』の幕が開かれました。
◎展覧会の見所:明治時代に来日したアメリカ人医師のウィリアム・ビゲロー氏は多くの浮世絵を買い集め、そのほとんどをボストン美術館に寄贈しました。しかし、その数があまりにも膨大なため、作品の調査は進まず、長い間、「幻の浮世絵コレクション」と言われてきました。そこで、1996年から日本人研究者が現地で調査したところ、版画と違って1点しかない肉筆の浮世絵が700点近くも見つかり、大きな話題となりました。
本展ではこのコレクションを中心に選りすぐった約80点の名品を世界に先駆けて紹介されました。その大半が所蔵しているボストン美術館でさえもまだ公開したことがなく、これらの作品が日本に里帰りするのは、実に1世紀ぶりの事です。
世界に数点しか現存しない鈴木春信の肉筆画や、完全な形で初めて発見された北斎の幟(のぼり)絵など、極めて貴重な作品もあり、そのほとんどが日本初公開です。版画にはない肉筆画ならではの鮮やかな色彩を堪能しながら、江戸次時代の生活、ファッション、歴史、文化を振り返るまたとない機会となるでしょう。
◎展覧会の構成:「江戸の四季」「浮世の華」「歌舞礼讃」「古典への憧れ」といった視点から構成され30人以上の絵師たちが活写した、庶民の生活、娯楽、ファッションなど、華やかで香立つ江戸時代の文化の粋を楽しむことができます。
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