artnavi.net：ストリート・アートナビ取材「小幡友貴展　～祈りのとき～　展覧会シーン01/OBATA Yuki Exhibition/会場：シティ・ギャラリー」PAGE-01 会期：2007年10月15日［月］～20日［土］

■OBATA Yuki Exhibition「小幡友貴展　～祈りのとき～」MIND OF PRAYER

会場：CITY GALLERY シティ・ギャラリー　会期：2007年10月15日［月］～20日［土］

■ストリート・アートナビ取材：展覧会シーン/Page-1→Page-2

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明日の神話から真夜中の神話へと語り継がれる。

皆が走っている。一体何が在るのだろうか。
自分も一緒に走りたくなる。

　広大な原始の森の中を恐竜とも鳥とも判別のつかない生き物が飛び走る。青い闇夜の林を抜け山を跳び、何かに引かれるように、誰かを導くように赤目の鹿が疾走する。暗いコバルト色の深海を鮭がシーラカンスが泳ぐ。そして独特な模様の目にも綾な衣服を纏った神の化身が口からことのは（言葉）を吹きながら彼らと同じ方向を目指す。異なった世界がここでは無理なく共存する。

『真夜中の神話』は迫力があり、人を引き付ける魅力がある。
作者小幡友貴（おばたゆうき）が描きたかったのは、人々が生まれる前の出来事『真夜中の神話』。誰も知らない神の世界、人が生まれる時、その瞬間に生まれる前のことを忘れる。そしてこれから何処に行くのかも分らない。生まれたり死んだり、太陽が昇ったり沈んだり、神々が紡ぎ出す神秘の物語り。皆が寝静まった真夜中に語り継がれ、世界が動いている。

『真夜中の神話』は凄い気合いが入っている。
作者小幡友貴は29歳、独学で絵に情熱を注ぎ描く。日本画は油絵のようにぎらぎらでなく、水彩画ほどさらっとしないところが気に入っている。詩はアプローチのため。神がまとう衣装の柄はアイヌや縄文土器からイメージしたり博物館で見た面白い布地を見てインスピレーションする。マチエールは寺院の壁画に惹かれる。その野太く粗い筆跡は円空仏から、そして力強い筆致は板画の棟方志功から感化された。躍動感のある構図はまるでパノラマのように次々と神話が繰り広げられる。

STREET ARTNAVI　中田耕志

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■OBATA Yuki Exhibition「小幡友貴展　～祈りのとき～」

・会場：CITY GALLERYシティ・ギャラリー

・会期：2007年 10月15日［月］～20日［土］

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■取材日：2007年10月20日　掲載：12月15日　ART SCENE/Street Artnavi

■取材・写真・Webデザイン・文：ストリート・アートナビ中田耕志

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