<これからはアジアの時代かな?>の巻

じんちゃん(以下J)「本当に残念なんだから、本当に。」

きよし(以下k)「そんな事言ったてもう遅いんだからさ、仕様がな いじゃないのよ。」

J「だからまっすぐ帰ろうって言ったのに〜。」

K「あんたが今ごろ思い出すからでしょ。アチキのせいではありませんよ 。」

あき(以下A)「何もめてんのよ。まだお店開けたばかりなんだから 、最初から喧嘩はゴメンよ。」

J「大体、あきちゃんがこんな所に<ぴあ>なんて置いておくからだよね 、ったく。」

A「そんじゃまるで、アッシが悪いみたいじゃないのよ。これはあくまで サービスで置いてあるんだからな。」

K「そうよ、アンタ、自分が忘れてたからいけないんじゃないの。」

A「それで一体、何なの?」

K「それがね、今日で終わっちゃうのよ、トリュフォーの映画。」

A「トリュフォー?だったらまた何時かやるでしょ。今度の機会を待って ればいいじゃないよ。」

J「それがそんな訳にもいかないんですよね。何しろこれが日本での最終 上映なんだから。」

A「あら、そうなの?どれどれ。まあ、ホント。この3本が最終上映なの ね。9時からのレイト ショーね。もう9時はまわってるし、池袋 まではどんなに急いだって20分はかかるもんね、諦めなさいよ。あとの 2本、見逃さなければいいじゃないの。」

K「そうよ、アンタ。明日にでも他の映画見てくればいいじゃない。」

J「でも悔しいったらありゃしない。でも、違う映画か。.....そう しよっかな。」

A「以外と諦めが早くはないけどいいかもね。」

J「何にしようっかな〜。」

K「あんまり気がコロッと変るのも何だか怖いきがするわね。」

A「ほんとよ。きよしちゃん、ちゃんと管理して頂戴よね。」

K「わかってるわよ。でも本当に何か見たくなっちゃたわ、アチキも。」

J「やっぱり、このもやもやを晴らしてくれるのは、007しかないだろ うな。」

K「ジェームズ・ボンドね〜。良いかもね。」

A「もう19作目なのよね、確か。今のボンド役って誰なの?」

J「ピアース・ブロスナン。まあ、あきちゃんの世代じゃ、ショーン・コ ネリーでしょ。結構カッコイイんですよね。」

A「ピアース・ブロスナンね。全然知らないけどアメリカでも相当ヒット したって言うし、面白いかもね。えっ、ソフィー・マルソーなんかも出て るのね、それに、ジュディ・ディンチも。」

K「これなんかどうなのかしら、<理想の結婚>。なんか、憧れちゃうわ よね、このタイトル。」

A「なにいってんのよ、結婚なんかしないくせに。これね、去年アメリカ で見たけど、別にって感じかしら。まあ、タイトルに惹かれて見にいくの も良いと思うけど。」

J「同じ結婚物だったら<ストーリー・オブ・ラブ>の方が面白そうです よ。ロブ・ライナー監督に、ブルース・ウィリスとミッシェル・ファイフ ァーだもんね。」

A「そうね、崩壊寸前の夫婦が試験的に別居して..........ん〜、 良さそうじゃない。あんた達も随分長くなったしね〜。この辺でどう?別 居でも。」

K「なに言ってんのよ。こう見えてもアチキらはまだまだ仲が良くてよ。」

J「でも、良いよね、別居した時の参考にもなりそうだしさ。」

K「あら、アンタ、何言ってんの?これ、やめましょう、やめやめ。あっ 、こっちが良いわよ、こっち。<マグノリア>。憧れのトム様(トム・ク ルーズ)も出てるしさあ。これにしましょっ。」

A「<マグノリア>は良さそうよ。映画の作りとしても面白いと思うわ。 なにしろ、これといった主人公がいないのよ。って言うか、出演者全員が 主人公みたいな映画らしいのよね。もう少し先じゃないと公開しないみた いだけど、トム・クルーズはゴールデン・グローブ賞の助演男優賞を取っ たし、アッシも見たい映画の一つよね。」

K「そうでしょ、これにしましょうよ。」

J「でも、今やってるやつが良いんだけどな。どっちかって言うと。」

K「あら、そうかしら?そいじゃ、じんちゃん、<ファンタジア/2 000>なんか良いんじゃない?あんたクラシック好きだしさ。ね、これ にしましょうよ。あきちゃんどうなの?」

A「あ〜、この前見に行ったわよ。アイマックス・シアターでしょ。最初 、場所が場所だからさ、3D なのかなって思ってたら、そうじゃな かったの。安心しちゃったわよ。まあ、音も良いし、アニメもそれなりだ しね、アッシは昔の方が好きだけど、悪くはないんじゃない。でも、吹替 えなのよね。それがすごくイヤだったけど、気にならないんだったら行っ てらっしゃいよ。」

K「ん〜ん。それだったら、<アンナと王様>のほうが見たいな。ジュデ ィー・フォスターとチョウ・ユンファのコンビだし、何しろ、あの音楽が 素敵だもんね。〃シャル・ウィー・ダンス〃って、踊りたくもなっちゃう しさ〜。」

A「あら、じんちゃん。これ、ミュージカルじゃないのよね。普通の映画 。今度で映画化は3回目なのよ。有名なミュージカルは2作目なのね。だ けど今度の映画化は本当に力が入っているみたいよ。何しろ、いままでの 2作は、タイでは公開されなかったみたいなのよ。」

K「そうみたいだわね。何でも自国を蔑視しているみたいな理由だったん でしょ?」

A「そうみたい。でも、今回のが上映されるとなるとアジアが対等に扱わ れているって事になるわよね。」

J「俺なんか今までの見てても蔑視されてるなんて気が付かなかったけど な。難しい問題なんだよね。」

K「アジアと言えば<ミフネ>っていう映画もあるけど、これ三船敏郎と 関係あるのかしらん?」

J「そうだ、忘れてた。それ、それ。(ドグマ95)のルールにのとった 作品なんだよね。デンマークの作品はこれから見逃せないよね。」

K「何なのさ?そのドグマ何とかって?」

A「デンマークの監督の有志がね、ロケだけで撮影するとか、カメラは手 持ちにするとか、音は撮影中に入る音しか使わないとか、そんなルールを 10コ作ってそれに則った映画作りを推奨するってやつなのよ。」

K「何だかあんまり分からないわね。」

J「まあ、映画作りの原点に戻ろうって言う訳。」

A「そういう訳よ。でね、話しは戻るけど、<ミフネ>って、あの三船敏 郎なのよ。つまり、三船敏郎が出た<七人の侍>にのめり込んでる兄弟の 話しなのよね。」

K「あら、それ聞くと面白そうじゃないの。」

J「だろう。日本人でいえば、そうそう、工藤夕貴が出てる<ヒマラヤ杉 に降る雪>も見たいよね。」

A「<シャイン>のスコット・ヒックス監督が撮った映画ね。イーサン・ ホークが相手役だったわよね、確か。」

K「それだったらアタイにも分かるわ。原作が大ベスト セラーにな ったんでしょう。工藤夕貴も本格的にハリウッド進出ね。」

A「嬉しいじゃない。こうやって見てみると、結構話題作にアジア人が出 ていたり、アジアが舞台だったりしているものね。これからはアジアの時 代かもしれないわよね。」

K「本当ね、これからはアジアの時代だわ、きっと。」

J「それはそれで良いのですが、一番見たいの忘れてました。<シュリ> 。これですよ。」

A「そう言えば、話題になってるわね。韓国の映画よね。これもやっぱア ジア。」

J「そう言えば、今日のお通しもアジや。っなんちゃってね。」

A:K「えっ?あんたでもそんなシャレ言うんだ。」

J「シッツレイいたしました。」

一同「ワハハッハッハッハ......」


おわり。

*登場人物は全て仮名です。



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#16 "感動するって素晴らしい"の巻
#15 あきのN.Y.お芝居観て歩記 ′99 vol.2
#14 あきのN.Y.お芝居観て歩記 ′99 vol.1
#13 "分りやすいって素晴らしい"の巻
#12 "芸術の秋だよね"の巻 その2
#11 "芸術の秋だよね"の巻 その1
#10 "夢をみようよ"の巻
#9 "暑い時は映画館"の巻
#8 "劇場へ行こう!"の巻
#7 "戦争はおそろしいよね"の巻
#6 "あんたも漫画がすきなのね"の巻
#5 "あんたの涙は.....?"の巻
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#3 "本当に生はいいんだから"の巻
#2 "小さいことはいいことだ"の巻
#1 アキのニューヨークお芝居観て歩記