KYMCO DownTown300
４サイクル水冷単気筒
３００ｃｃ
新設計の水冷エンジンはきっちり３００ｃｃの排気量。従来からある２５０ｃｃエンジンを少し大きくして造ったものとは違います。
去年、キムコの工場で現地の開発者と話をしたとき「２５０は造らないの？」と質問が出て、「造りません。」とキッパリ言われたのが印象に残っています。ヨーロッパ基準なんですね。
フロント１４インチ、リア１３の大径ホイールはどちらもディスクブレーキ装備。フロントのマグネチックスピードセンサーは「将来はＡＢＳ？」を連想。
メットインスペースはヘルメット一個半。
メーターパネル横のポケットはシガーソケット付き。ＥＴＣなどをつけるのに便利です。
実際に乗ってみました。１２５とほぼ同じ車体は跨った感じも１２５ｃｃそのもの。ハンドルを握って左右に振るとさすがに重さは感じますが、足はベタベタで身長１７２ｃｍが乗りますと踵まで楽々。多分これは「日本仕様のシート」が装着されているのではないでしょうか。
スタートしてすぐにびっくりするのは発進の時のエンジン回転数。６０００ｒｐｍくらいでクラッチミートするように設計されてます。このギア比の使い方は正にヨーロッパ風味。ユーザー様の報告では最高速は１４０km/hくらいまで出たそうですが、だいぶ上に振ってるようです。さすがに３００ｃｃなので発進で遅く感じるところはありませんが。都内の渋滞で真夏などは水温が気になるところかも。ハンドリングは軽快そのもので何の違和感もなく、極めてナチュラル。ただし、本来はもっと「ハイシート」を装着して設計されていると感じます。高いシートを付ければスポーツ走行も楽しくなるし、トランクの容量も増えます。オプション設定があったら、それを付けて峠を走ってみたいですね。
番外編
偶然ですが、日にちを前後してこんなバイクにも乗る機会を得ました。同じＫＹＭＣＯのXciting500です。こちらも参考程度に日本に入荷したうちの一台で、ナンバー付きは国内にこれだけかもしれません。跨った感じは従来のＸｃｉｔｉｎｇ２５０そのもの、Ｔ−ＭＡＸによく似たポジション。フロントカウルや細かなデザインを、より現代風にアレンジし、細部を煮詰めて５００ｃｃのエンジンを積みましたという感じでしょうか。
まだ登録したばかりでほとんど新車。全開できませんでしたが、イメージとしては、立ち上がりのドッカンパワーというよりは高速クルージングを快適に走れるようにしてあるのだと思います。ＧＩＬＥＲＡのＮＥＸＵＳやＤｏｗｎＴｏｗｎ３００と同じくハイギヤードな設計になっているようです。足回りは２５０のようにゴツゴツ感もなく、やっぱり５００が「本家」の車体設計です、ラクチン。最高速もこのギア設定なら結構行くのではないでしょうか。
取材協力
千葉県市川市
禅騨木輪業
※今回ご紹介した２車種は限定的に日本に入荷した車両です。部品の供給などに時間が掛かったり、日本語のマニュアルが無いなど、レギュラー商品と同じようなサービス体制が整備されていない部分があります。今回のお客様方は以上の点を納得された上でご購入頂いておりますので、この記事を読まれてメーカーさんや販売店さんにお問い合わせする際にはご注意いただきますようお願いします。