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 私、村上がメーカー、排気量、新旧など車種にこだわらず一般の人よりたくさんのバイクに乗れる立場を利用して、私なりの試乗インプレッションを、語らせていただきます。皆さんのバイク選びの御役に立てればうれしいです。

 今回はe-Solexです。往年のフランス製モペッドSOLEXを、あのピニンファリーナが電動バイクとして現代に蘇らせた逸品。ピニンファリーナは、皆さんご存知のように、フェラーリやアルファロメオのデザインを手掛けていることで大変有名なデザイン工房です。今回のSOLEXも、昔のエンジン式のデザインを踏襲しつつ具現化させた、非常に綺麗なデザインが見事です。


e-Solex
\228,000
(税込み、充電器込み)
運転には原付免許が必要です。






前後にメカニカルディスクブレーキ装備。フロントのヘッドライトケースは往年のソレックスのエンジン部分を模したもの。今回のものは後輪駆動で17インチホイールを回します。スポークホイールなのでチューブレスタイヤではありません。






ダウンチューブ部に内蔵のバッテリーは、取り外し可能。i padや携帯などにも使われている最新型のリチウムイオンポリマー方式。なぜか安心するMADE IN KOREAの文字。車体にもソケットが付いているので車載したままでも充電できます。



ナンバーを取得して乗ってみました。跨ってまず一番最初に感じるのは思っていた以上に大きな車体です。サドルもそこそこの高さがあり、ハンドルも結構広めで遠くにあります。フレーム設計そのものが大柄な人間にも対応できるように設計されていることが分かります。最高速は平地で35km/h位。下りだと40km/h以上出ますが剛性の高いフレームとディスクブレーキのおかげで不安はまったくありません。ほとんどの人は、もっとパワーが欲しくなる。というのが最初の印象だと思います。





「自転車と同じようにペダルが付いているので、電池が切れても自転車みたい帰ってこれる。」と誰しも想像します。しかし、このペダルを漕いで前へ進むのはなかなかの重労働。降りて押したほうが楽です。それでは何のために使うのかといいますと、一番良い使い方はこれです。

江東区の東京湾沿いは運河が多く、それらに架かる橋のほとんどは太鼓橋と呼ばれる構造。結果として大きな坂道になります。豊洲4丁目から枝川1丁目に渡る時に必ず通らなければならないのがこの朝凪橋。ご近所で一番の難所で、切り変えの付いていないママチャリでは押して渡る人がほとんど。ホンダのTODAYなどでも40km/h位にスピードが落ちてしまう場所ですが、SOLEXだと20km/h以下になってしまう。こんな時がこのペダルの出番。そうです足で漕いで「人力アシストバイク」とするのです。モーターが回っていればそんなに重くないので、せっかちな人はスタートダッシュの時にも使えます。






ツーリングしてみる?

「塚越さんこれって20kmくらいしか走れないみたいね。」
「あれ?もうちょっと行くはずですよ。」

乗り始めて2日間、どちらも20kmくらい走ったところでメーターの残量計が点滅を始めたのでした。まあ25kmくらいは走れそうかな?の印象。しかし、塚越さんの意見を聞いてちょっと考えを変えてみた三日目の朝、ツーリングに出発です。因みに塚越さんとは輸入元の成川商会さんの営業さん。モーターサイクルショーなどに行くと、必ずそこに居るやさしいおじさんです。

それでは。ということでどのくらい走って来られるか試してみましょう。

朝、自宅のある豊洲を出発。良い天気ですっかり春気分です。


晴海通りを北上して築地。最近すっかり観光地の築地は外人さんがいっぱい。丸武の前で写真撮っていると白人さんの団体が仕切りと私の方を指差してなにやら話してます。「お?フランス人か?」



築地から銀座へ。4丁目の交差点で写真撮っていると交番からマイクで叱られる。
「そこの自転車の人、そんなところへ留めてはいけませんよ〜。」



銀座から中央通りを上野方面へ。日本橋、神田を経由してアキバ、そして上野公園前。



上野駅前を素通りして浅草。雷門前の人力車が端のほうに寄せられたみたいですね。



そしていまや立派な観光地になりつつある押上。そろそろ広角レンズでも収まりきらなくなりました。
そして最後は亀戸天神。梅祭りが始まったようです。船橋屋の葛餅を食べる時間がなかったのが残念。


それまではアクセル常に全開、「もっとスピード出ねえのかよ!!」という意気込みでした。しかし、カタログにあるとおり、法定速度の30km/h前後をキープするようにハーフスロットルを意識して走ってみたところ、航続距離30km以上をマーク。もっと気をつけて走ればカタログに近い数字が出せるかも。

存在を知らしめるための大きめなウインカー音以外はほとんど音がしないので、世間さまに迷惑をかけることもないし、燃料代もほとんどかからない。注目度も抜群です。まあ、考えてみれば35km/hが30km/hになったところで、どうという差があるわけでもないのです。バイク乗りの立場からすれば、つい、周りの流れに乗ろうとするので焦りますが、漕がないでも進む自転車と考えれば意識もぐぐっと変わってきます。周りの迷惑顧みず自分の世界に浸ってしまえばこんな便利で楽しい乗り物もありません。そう、UFOが今、正にホワイトハウス上空でレーザービームを撃たんとしている時でも、その横でバンジョー弾きながら陽気にカントリーを歌っているような状況ですね。何も考えず能天気に乗るのが最高に楽しいバイクです




通勤に使ってみました

地震の影響でガソリンが手に入りにくくなった3月中旬、実際に通勤で毎日使ってみました。自宅からお店までの距離は片道約5km。昼間のみの走行ならば3日は使える計算になりますが、帰宅時、ライトを点けて走りますと、さすがにバッテリーの目盛りが見る見る減っていきます。交差点の信号待ちでライトを消したり、なるべくブレーキランプを点けないよう、走りに気を使っても、2往復はちょっと心もとない感じです。

そこで、こんな実験です。一番電気を消費するライト類を最近流行の省エネワード、
LEDに取替えてみました。


標準装着の15Wシングルヘッドライト球をアキバで買ってきたLED基盤に変更。元々が暗いので明るさは問題無いと思います。

テールランプとナンバー灯も変更です。こちらは既製品に取替えただけ。

最初はヘッド球を取り払って自転車用のライトをハンドルにくくり付けようかとも考えましたが、せっかくのスタイリングを崩したくないのでちょっと加工して埋め込んでみました。ぼんやり暗いノーマルライトも素敵なのですが、背に腹は変えられない。夜はちょっと近未来的に変身です。これで15分くらいなら単三か単二乾電池一本位の消費量で済むはず。



結果はと言いますと、夜、ライトを点けて帰っても電池が2日持つようになりました。つまり、片道10km以内なら通勤に使えるようになったということですね。より実用性が増したのでひとまず実験は成功です。
ただ、使い始めて最初のころ、毎日電池を外して部屋まで持って帰って充電するのが億劫だったのですが、計画を練って実行する間に慣れてしまってそれほどでもなくなりました。奥様方が電チャリをしょっちゅう充電するのと同じですね。



ライバル登場!?
キムコからも電動スクーターが新発売。

KYMCO SUNBOY
\198,000



シート下にはソレックスと同類のリチウムイオンバッテリー内蔵。こちらも取り外し可能なのでマンション暮らしの人でも大丈夫です。車載したままでの充電も可能。

GIVIトップケースも付属してきますので、お好みにより使い分けできます。



実際に跨ってみると、ソレックスよりも小ぶりな車体は女性でも違和感無く乗れる安心サイズ。発進も力強く、最高速も40キロは出るので「普通のバイク」に近い感覚で乗ることが出来ます。スイッチ類やブレーキのタッチ、クッション性などもソフトな仕様で、原付スクーターと同じ感覚。ある意味アジア的なのかもしれません。ソレックスとは明らかに方向性が違うところが面白いですね。


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