■酒匂溪香(さこうけいか)書展『ただ過ぎに過ぐるもの』SAKOU Keika Exhibition
■会場:ギャラリー・アライ(兵庫県西宮市) 会期:2012年11月9日[土]〜19日[火]
■ストリート・アートナビ掲載:展覧会 Art Scene


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▲書家・酒匂溪香氏(さこうけいか)
ごあいさつ

『ただ過ぎに過ぐるもの』(さっさと過ぎ去るもの)
帆かけたる舟。人の齢(よはひ)。春、夏、秋、冬。


 
清少納言が枕草子に書いているように、時の過ぎて行くのはほんとうに速い。一日、一週間、ひと月、一年、矢のように過ぎ去ってゆく。そんな「時」をテーマにしてみました。そして、出会いと別れ、悲喜こもごも・・・時は誰にでも平等だけれど止まってはくれない。「常」も無い。だからこそ今を大切に生きていたいという気持ちを、作品にこめました。

一期一会のお出合いを楽しみにしております。

2013年  冬
酒匂 溪香 
展示風景
展示風景
▲展示風景
夫れ天地は萬物の逆旅にして 光陰は百代の過客なり
李白の詩より
▲夫れ天地は萬物の逆旅にして
光陰は百代の過客なり
李白の詩より
そもそも天地は万物を迎え入れる旅館のようなもの、
光陰は永遠の旅人のようなものだ。
日に新たに 日日に新たなり 日日是新 日に日に 新たなり
四書五経「大学」殷時代の湯王
▲日に新たに 日日に新たなり
日日是新 日に日に 新たなり
苟日新、日日新、又日新
まことに日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり。
四書五経「大学」殷時代の湯王
ゆく河の流れは絶えずして しかももとの水にあらず
「方丈記」より 

▲ゆく河の流れは絶えずして しかももとの水にあらず
よどみに浮かぶうたかたは かつ消えかつ結びて久しくとどまりたる
例なし 世の中にある人と栖とまたかくのごとし。
「方丈記」より      

而今 ひたすら今を生きていく
▲「而今」
ひたすら今を生きていく
▲「安」(甲骨文字)
あなたがいてくれくから

▲会場風景

▲「歩」

▲「あっ 時は矢のように」

▲おたおた あたふた おろおろ おたおた
 あたふた おろおろ うろうろ うろうろ

▲「母子」(甲骨文字)
母さん お肩を たたきましょう
タントン タントン タントントン

中「ふつうに暮れる今日の日にありがとう」
左「あしたのあたしはあたらしいあたし」
▲左「あしたのあたしはあたらしいあたし」
中「ふつうに暮れる今日の日にありがとう」
右「糸と糸(甲骨文字)あえますように」

「夢のかよひ路」
「夢のかよひ路」
▲「夢のかよひ路」

▲展示風景
▲展示風景

▲展示風景

▲「一期一会」(甲骨文字)

「夢」(回文)
なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな
▲「夢」(回文)
なかきよの とおのねふりの みなめさめ
なみのりふねの おとのよきかな

(長き夜の遠の眠りの皆目覚め
波乗り舟の音の良きかな)
訳:長い夜の深い眠りから皆が目覚める、
宝船が波に乗って進む音のなんて
気持ちが良い夢だろうか。
室町時代ごろから、良い初夢を見るには七福神の乗った宝船の絵に「なかきよのとおのねふりのみなめさめなみのりふねのおとのよきかな」という回文の歌を書に書いたものを枕の下に入れて眠ると良いとされている。これでも悪い夢を見た時は、翌朝、宝船の絵を川に流して縁起直しをする風習がある。

「ずっと好き」
「ずっと好き」
▲「ずっと好き」

「今この時」 ただ精一杯生きていたい
「今この時」 ただ精一杯生きていたい
▲「今この時」
ただ精一杯生きていたい

「我逢人すべてのはじまり」
「我逢人すべてのはじまり」
▲「我逢人すべてのはじまり」

 2年振り、7回目のギャラリーアライでの酒匂溪香書展。猛暑の夏が去り晩秋の気配の濃い中で開催された。
タイトルは『ただ過ぎに過ぐるもの』(さっさと過ぎ去るもの)、季節が一年が矢のように過ぎ去ってゆく。そんな 「時」をテーマにしている。
全ての始まりが人との出会いとすれば、親しかった人とも別れと終わりが 必ずやってくる。だから『今、この時』『この一瞬』を大事にしたい、作者の思いが作品のテーマに一本の道のように 貫いている。
作品を観賞しながら我と我が身の生き方を改めて反省させられ、これから今少し頑張らねばと勇気付けられる 展覧会だった。
文:STREET ARTNAVI 中田耕志 

■酒匂 溪香(さこうけいか)プロフィール
Profile of SAKOU Keika
鹿児島市生まれ。
7歳より書を始める。
2000年、所属していた師の社中を退会独立。
現在は、個展活動を中心に「共感できる書」を目指す。
武道家、音楽家、縄文復元画家とのコラボレーションを行い、新しい世界を拓く。長年、書き続けてきた漢詩や古典に加え、日々の想いを自身の言葉で自在に表現する
字・遊人。また近年は太古の人々の精神世界に深く興味を持ち、甲骨文字の作品も多い。
兵庫県西宮市 在住

■これまでの展覧会シーン
●展覧会シーン(2004年07月 ギャラリーさんびいむ/大阪市)
●展覧会シーン(2004年10月 酒ミュージアム 酒蔵館/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2005年10月 酒ミュージアム 酒蔵館/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2006年10月 酒ミュージアム 酒蔵館/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2007年05月 ギャラリーアライ/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2007年10月 酒ミュージアム 酒蔵館/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2008年10月 酒ミュージアム 酒蔵館/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2009年11月 ギャラリーアライ/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2010年04月 西宮・廣田神社/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2010年05月 雅之郷 能楽堂(琴弾公園内)/香川県観音寺市
●展覧会シーン(2010年06月 川鶴酒造『鶴鳴館』/香川県観音寺市
●展覧会シーン(2011年11月 ギャラリーアライ/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2011年11月 雅之郷 能楽堂(琴弾公園内)/香川県観音寺市
●展覧会シーン(2012年11月 京町家空感 千香月(ちかげ)/京都市)
●展覧会シーン(2013年11月 ギャラリーアライ/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2014年11月 雅之郷 能楽堂(琴弾公園内)/香川県観音寺市
●展覧会シーン(2015年11月 ギャラリーアライ/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2016年10月 ギャラリー雛(ひな)/兵庫県西宮市)
●展覧会シーン(2017年11月 石鎚神宮 本殿/香川県三豊市)

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■Art Scene
■酒匂溪香(さこうけいか)書展
「ただ過ぎに過ぐるもの」
■会場:ギャラリー・アライ(兵庫県西宮市)
■会期:2013年11月9日[土]〜19日[火]
■掲載:2013年11月22日[金]
■写真/構成:ストリート・アートナビ
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