KYMCO RACIG KING180
\398,000
４サイクル水冷１８０ｃｃ
メーターパネルも一新、台湾メーカーお得意のデジタルムードは豪華な演出。エコモードランプも装備。
最近４輪に増えてきたアイライン入りヘッドライトとLEDテールランプ。
一見すると１２５や１５０と共通と思われたボディパーツも互換性は皆無。クネクネと走る「エイリアンライン」が素敵です。
エンジンもDINK２００のエンジンではなく、新設計だそうです。
倒立フォークにウェーブディスクをダブルで装着と、文句の付けようも無い豪華装備。
１２５と同様のヘルメット一個プラスのトランクと、こちらは新設のメーター下シガーソケット。ツーリングにも充分使えるバイクなのでETCやナビを取り付けるのに便利。
下は意地で残した感のあるフラットステップ。この部分を譲れない人は多いですね。コンビニフックも前後に２個。
乗ってみました
無理をお願いして、モーターサイクルショーの試乗車用に登録した車両を、その日の夕方、営業氏に持って来て頂きました。
トランポから降ろして押してみて、まず感じた違和感。「あれ？フロントが重い。」早速、フロントタイヤを指で押してみる。空気は抜けてない。ニヤリ。こいつはいけそうです。なぜ喜んだかといいますと、その感じがT-MAXやGP800に近いものだったからです。普通のスクーターは重量配分が後ろにいきがちなのに、スポーツスクーターと呼ばれる車種たちは、理想のハンドリングを得るためにフロントに荷重がかかるように設計しています。これらは皆、押している時の感覚がいわゆる普通のスクーターとは違うので、それらと同じイメージを持ったということは、「走り」を期待させずにはおきません。
跨った感じは今までの１２５，１５０とまったく同じ。エンジンを掛けて走り出してみます。当然ですが、明らかに１２５や１５０と違う加速。２５０ほどでは無いにしろ、これくらい走ってくれれば街中では文句なし。17,6PSは伊達じゃない。
本来このクラスとすると、ダブルディスクも倒立フォークもまったく必要は無く、ホンダの技術者だったらこの装備は笑い飛ばすところかもしれません。でも「かっこ良さ」はバイクの大切な部分だと思うし、チューンしていってもまだまだ余裕のオーバーグレード感というのは「楽しみを残す」という意味でも嬉しい設定。結果オーライなのか計算ずくなのか、こいつのせいでフロントが重くなったとしても、ちょうど配分が良くなるし、剛性感もたっぷり。ギャップや交差点でも何の問題も無く楽しく走れます。リヤサスのプアさが逆に目立ってきてしまうようです。ちょっとダンピングの効く良いサス入れたら峠は無敵かも。もちろんブレーキはなんの不満も無し。
一番心配していたのはフレームの剛性不足。このパワーでステップをフラットにしてしまうと、絶対にコーナーでグニャっとなるはずですが、キムコは一般的なヨーロッパ車やホンダのPCXのようにステップの真ん中を盛り上げるのではなく、逆に「足の置く位置を上げる」という手法を取ったようです。横から見るとフロア部分が「厚い」のが分かります。それでも走っている時はちょっと高めのシート高なので窮屈にはなりません。コーナーではバックステップのような効果で踏ん張りが効くかもしれません。
雑誌のテストでは実測で１２０km/h以上をマークしたそうです。高速道路を使ったツーリングで、どこまででも走って行けそうですね。静かで振動も少ない水冷エンジンは心強い。１２５と変わらないサイズは通勤やお使いにも使えます。私が今、ベスパGTS２５０を通勤やお使い、そしてツーリングと、一番使っているように、これ一台で何でもこなせそうです。ランナー２００やPGOのG-MAX２２０に強敵出現ですね。