290.　絵を見ることも、野鳥を眺めることも、昔から好きです。
なので、絵の中でも、特に花鳥画に惹かれます。
ただ、実際の鳥を見慣れているせいでしょうか、
名のある画家の作品でも、時折、描かれている鳥の姿に
不自然さを感じることがあります。

松篁さんや淳之さんの作品には、そんな違和感を感じることはありません。
実際にたくさん鳥を飼っていらしたというだけあって、
お二人の描く鳥の姿は、どれも自然で、その鳥らしさが出ています。

友人に生物学の研究者（鳥類専門）がいるのですが、その人も
松篁さんの白孔雀の絵（今回の展覧会で展示されますね！）を見て
完璧だと讃えていました。

自然で、美しくて、それでいて画家の個性も感じさせる、
そんな花鳥画の世界に、久しぶりにひたって
心の洗濯ができたら…と願っています。
◎希望展覧会：松伯美術館［上村松園・松篁・淳之展］
松伯美術館開館15周年記念特別展（神奈川県川崎市　女性45歳）210927

303.　東京国立博物館で「皇室の名宝」展が始まり、
開幕2日目に、さっそく見に行ってきました。
お目当ての松園さんの「雪月花」は、会場の掉尾を飾っていました。
ため息の出るような繊細な美しさで、
（他にも名品はたくさんあったのですが）
私には、やはりこの作品が一番魅力的だと思いました。

松園さんの描く女性だけでなく、松園さん自身の女性としての生き方にも、
以前から惹かれるものを感じています。
明治の世に、女性が芸術家として生きるのは、
（いかにお母さまの支えがあったとはいえ）
生やさしいものではなかったに違いないと思うからです。

今回の展覧会で、松園さんが残してくれた絵と心に、
改めて、ふれることができたらと願っています。

松伯美術館のあとは、興福寺の「お堂でみる阿修羅」と
奈良国立博物館の正倉院展にも行きたいと思い、
娘と二人で、楽しく奈良旅行の計画を練っています。
◎希望展覧会：松伯美術館［上村松園・松篁・淳之展］
松伯美術館開館15周年記念特別展（神奈川県川崎市　女性55歳）211009