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<あきの N.Y. お芝居観て歩記2000>の巻 |
カズミ(以下K)「面白かったですね。」 あき(以下A)「本当よね。感激、感激。カズミちゃん、本当にあ りがとうね、今日は。」 とも子(以下T)「え?何なのよ。あたしにも教えて。」 A「いやね、今日カズミちゃんに誘われてSMAPのコンサートに行っ てきたのよ。東京ドームだったんだけど。」 T「SMAP?って、あの〜?」 K「そうなんですよ。あのSMAP。」 A「それで感動しちゃってさ。何しろ、あの報道の後じゃない。ファンの 子の反応も見たかったしさ。」 K「本当にマナーの良いファン達でしたね。」 A「見に行って良かったわ。あの子達があんなに人気が出るのってとても 良く解ったもの。やっぱり凄いファン・サービス。あれは世界共通よね。」 T「そういえば、ニュー・ヨークはどうだったのさ。」 A「それがね、今年はさあ、あまり新作がなくてね、<キャッツ>も9月 でとうとう幕を降ろしちゃったしね。」 T「そうだってね。あたしむか〜し一度だけ観ただけなんだけどさ、良い 曲がけっこうあったじゃないよ。あの〜、何だっけ?<お願い、私に触っ て・・・>とか何とか言うやつ。」 K「あ〜。<メモリー>ですね。あの娼婦猫が天上に召される所で歌った やつでしょう。」 A「名曲よね。今回ね、この大晦日で終わっちゃう予定の<ミス・サイゴ ン>をもう一度観ようと思ってさ。あれも良い曲が一杯じゃない。」 T「そうよね。<命をあげよう>とか<アメリカン・ドリーム>とかさ。」 K「とも子さん、観たんですか?」 T「あたしはね、帝劇でだけどね。本田美奈子が出てたやつよ。」 K「それで、終わっちゃいそうな物ってどうなんですかね?」 A「そうなのよね。チョット心配だったんだけど、今回主役のエンジニア を演った役者がアジア系の人でね、とっても良かったのよ。英語もはっき りしていて、これは喋る時も歌う時もなんだけど、アッシ等英語が苦手な 人達にとっては助かったわ。そんな事もあったんでしょうけど、もう今年 で終わっちゃうと思ったら、良い作品なのにな〜、なんて思っちゃって。 まだ、人だって結構入っているのにね。まあ、半額チケットがほとんどか も知れないけど。」 T「そんなに人が入ってても終わっちゃうんだ。」 K「勿体無いですよね。」 A「そうね。まあ、しょうがないけどね。でも、向こうも商売よね。大晦 日で終わるって言ってたのにアッシがこっちへ帰ってから来年の1月28 日までの延長が発表になったのよ。それも、一度はクローズすると発表に なった日、そうよ、大晦日かあ、初演でキムを演ってトニー賞を獲ったリ ア・サロンガが復帰すうって言うじゃない。悔しくって。」 T「流石はアメリカ。商売、商売。あたしも見習わなきゃ。」 K「その他には?」 A「エルトン・ジョンが作曲でまたもやブロード・ウェイにやってきた< アイーダ>。これはね、今年のトニー賞を主演女優のヘザー・ヘドリーが 獲ったんだけど、むしろ彼女よりアムネリス王女を演った、シェリー・レ ネ・スコットがとても良かったのよ。でもね、彼女、もうすぐ降板らしい のよね。」 K「そんなに良かったのに?」 T「次に何か控えているんじゃないの、きっと。」 A「そうかもしれないわよね。それとアメリカでは凄い人気なんだけど、 ドクター・スースの絵本を基にした<スーシカル>。これはね、子供向け なんだけど全く手抜きしてないのよ。そこがすごかったわね。主演の二人 、デヴィット・シャイナーとケヴィン・チェンバレンがとても良かったし ね。でも、アッシが観た時はプレヴューだったのね。本当はもうオープン している筈だったんだけど、衣装、装置、はたまた演出までトラブル続き でさ、先月末にようやくオープンに辿りつけたらしいわね。内容の割には 以外にも早くクローズしちゃうかもね。」 K「そんなに厳しいんですか?」 T「そうよね〜。あたしも前に聞いた事があるけどさ、なんでもオープン 前にフロップしちゃう事だってあるって言うじゃないの。厳しいわ。」 K「本当ですね。それじゃ、今年のブロード・ウェイはあまり活気が無か ったんですね。」 A「そうでもないのよ。まず、ストレート・プレイは好調だったわね。ま あ、ニール・サイモンの新作がオープンしたって事もあるけど。それにロ ングランの作品群。」 T「じゃあ、ミュージカルの新作は駄目なんだ。」 A「ちょっと、まだ話してないじゃないの。ミュージカルにも良い物があ ったわよ。ほら、去年だったか一昨年だったか、イギリスの映画で<フル モンティ>っていうのがあったじゃない。あれがね、ミュージカルになっ たのよ。」 K「あの<フル モンティ>ですか?」 T「どうやってするのかしらん。興味あるわね。」 A「脚本の<ラグ・タイム>を作ったテレンス・マクナリーはね、舞台設 定をアメリカに移したんだけどエピソードはほとんどそのままにしている のよ。成功の一因はここにあるかもしれないわね。」 K「じゃあ、観ていても僕らに解るんですね。」 T「そんなんじゃ、いいじゃないの。」 A「この作品はそこそこロングランしそうよ。なんてたって、職無しの男 達を演じる役者達がそれぞれに良いし、映画では出てこなかった初老の女 性ピアニストを演ったキャスリーン・フリーマンの人気が凄かったしね。」 K「僕はちょっと気になってるんですけど、職無し男達を演った人達はあ の〜、その〜ですね、カッコ良かったんでしょうかね?」 A「演じている姿は勿論カッコ良いのよ。あとは趣味の問題だしね。」 T「特にこの人っていたの?」 A「そうね、さっきも言ったけど、みんな良いのよね。その中で強いて挙 げるとしたら、ちょっとマザコン気味かなって思わせるマルコムを演った ジェイソン・ダニエリーと身体が自慢のイーサンを演ったロメイン・フル ジェ。それにホース役のベテラン、アンドレ・ドゥ・シールズ。この人の 踊りは必見だわよ。何しろ、今まで、<ウイズ><エイント ミス ビヘイブン>等でアッシ等を魅了してきたんだから。それに前に挙げた二 人が2幕で歌う<You Walk with Me>って曲がまた素晴らしいのよ ね。作詞、作曲のデヴィット・ヤズベクって人はポップス畑で活躍してい る人みたいだけど、アッシは全く知らないのよ。でも、曲はリズムのある 曲からバラッドまで、良い曲がいっぱいあったわね。」 T「それで映画では終わりがああだけどさ、舞台ではどうなのかしら?」 A「同じに決ってるじゃない。だって、ストリップ ショーよ。最後 はウフフ、ってわけ。」 K「その身体自慢の人を観に行くだけでも良いですね。」 T「なに馬鹿な事言ってんのよ。」 A「ほんとよね。残念ですけどそこで暗転なのよ。パーって灯がついたら もうガウンを羽織っちゃってるのよね。でも、暗転する前がチャンス。」 T「あきちゃんまで。もうお下品なんだら。」 A「あら、失礼しました。」 K「僕も行きたいですね。」 T「あたしも。話し聞いてたら本当に行きたくなっちゃったわ。」 A「アッシもまた来年行ける様に努力しなきゃ。それには皆様のご協力が 必要なのよね。カズミちゃん、とも子ちゃんも宜しくよ〜。」 T「とも子ちゃんだって。あ〜気持悪いわ。帰ろ、帰ろ。ちょっとカズミ 、帰りましょうよ。」 A「あらっ、失礼ね!」 一同「はっはっはっ.......。」 おわり *登場人物は全て仮名です。 |