IMPRESSION

Home

 私、村上がメーカー、排気量、新旧など車種にこだわらず一般の人よりたくさんのバイクに乗れる立場を利用して、私なりの試乗インプレッションを、語らせていただきます。皆さんのバイク選びの御役に立てればうれしいです。

 今回は、150ccからさらに排気量がアップしたPGOのTIGRA168Rです。
先日、ADIVAさんからお借りして、ロングランに出かけたADtre400のレポートが思いのほかご好評だったので、調子に乗りました。
今回はPGOの輸入元ナーベルフォースさんと相談して、試乗会のために、一週間当店にやってくるTIGRAで一日走ってきましょうという企画。

PGO TIGRA168R
水冷4サイクル170cc
¥415、000(税別)

まあ、この時期、仕方のないことですが、雨です。誰だって雨の中を出かけるのは憂鬱なもの。正直、晴れた営業日の朝に少し距離を走ってレポートしようかとの思いもよぎりましたが、北関東のほうは雨雲がなさそうだし、雨の中で使ってみるのも、よいレポートになりそう。そして、なによりもこの天気の中を出かける気にさせたのは、「スクーターだから」でした。構えなくてよい。濡れる確率が普通のバイクに比べたら圧倒的に少ない。収納スペースがたくさん。上下防水性の高いスボンとジャケットを着てから通勤に使っているポンチョを引っ掛けて7時前に店を出発です。

店までベスパで行き、乗り換えて出かけるとすぐに、その違いにちょっと戸惑う。ベスパに比べると大分スポーツバイクです。最初からハイスピードプーリーを組んだような高いギヤ比、短いハンドル。しっかりした足回り。切り返しのクイックさは独特です。

清洲橋通り、靖国通り、白山通りから国道17号。大宮バイパス、熊谷行田バイパスと走り渋川を目指します。全部下道。最近国道17号線が本庄、高崎を通らずに大田、伊勢崎を経由して前橋のほうまで伸びてきたので、どのくらいの時間で渋川まで行けるか確かめてみたかったのです。

上武道路と呼ばれる17号のバイパスは、ほとんど高架の上で快適。大田の道の駅でやっと雨が上がったのでトイレ休憩。ここまで3時間。約100km。


バイパスは前橋の端まで伸びておりました。そこからは昔の17号線へ戻って沼田方面へ向かいます。この日の目標一つ目は渋川の永井食堂。地元群馬では、もつ煮で超有名なお店。昔のトラックドライバーなどが利用したお店です。今では行列店。ここまで4時間。距離は150km。

実はこの店は、以前うちの皆さんとツーリングで寄ったことがありました。しかし、日曜日は定休日。お持ち帰りのお土産のみ販売で、その時は仕方なく買って帰ったのでした。で、後日、家で食べてみたのですが、「あれ?そんなに行列するほど?」といった印象を持ったのが正直なところ。

今回は平日なのでお店でいただくことができました。まだ10時過ぎなので空いてます。ご飯は普通の3杯分くらいのてんこ盛り。それをわさわさした店内で、お店の人に「お盆は幅を取るから縦にしたまま食べてね」とご注意も頂戴。ガーッと掻きこんだ超満腹の¥590。やはりこの雰囲気が楽しいんだと思います。家で食べるのとは全く違うおいしさ。築地井上のラーメンとかお祭りで食べる焼きそばと同じ理屈かも。

たまにポツポツと雨が当たるものの、カッパを着るほどではない天気。濡れたままのポンチョをトランクに放り込み出かけます。


永井食堂から15分ほど北上して沼田城跡。現在放映中の大河ドラマで出てくる沼田城ですが、真田のお城とは知らなかった群馬生まれ。群馬県民、命の源「上毛かるた」にも出てこないんですよね。なかなか立派な山城です。

現在は公園となってます。その中央に立つ銅像は大泉洋と吉田羊。真田の殿様を見て、ちょっと笑ってしまうのはなぜ。お城の周囲や町中は六文銭の旗印がたくさん






沼田城を見た後、さらに北上すること10分。川場村の道の駅。こちらも一度寄ってみたかったところ。関東では一番人気の道の駅だそうです。広い敷地内にたくさんのお店が立ち、食べるところもたくさん。ブルーベリーなどを摘むこともできるようです。芝生の上やベンチでは学生諸君がお弁当を食べていて良い雰囲気。ここはおすすめです。日光に向かう途中に是非寄ってみてください。永井食堂の次に行っても何も食べられないのでご注意を。





川場村からさらに山に向かうと金精峠経由で日光。ですが、山はきっと雨だろうし、今回はこのくらいで勘弁してやって、帰り道とすることにしました。

ちょっとここからは知らない道を通ってみようということでナビをセット。トランク内のシガーソケットから電源を取り、長めのライトニングケーブルで繋ぎます。線をまたぐ感じで乗車。自分のバイクだったら前にもソケット作るでしょうね。


ちょっと意外だったサイドスタンド。スタンドスイッチが付いていないので斜めに立てたままエンジンがかかります。便利といえば便利。


ナビさんにお願いして川場村から赤城山の北側を通り桐生方面へ出ます。「望郷ライン」という看板が立ってました。TIGRAにとっては最高の場面。しっかりした足回りとパワフルエンジンで楽しいことこの上なし。車も少ないです。前のトラックに追いついてしまったので、間をあけるついでに撮影タイム。

どこへ連れていかれるのかと思っていたら、渡良瀬川沿いの122号線。草木ダムのちょっと下流に出ましたね。ほほう、またひとつ良い道を覚えました。







桐生から館林ICまで出てそこから東北道。ETCもセット。シート下に放り込んだまま東北道は問題なし。首都高はちょと微妙な反応だったので、料金所のおじさんを探してみたのですが、人がいる気配無し。大分待ったのですが、まあ、あとから請求来るだろう。ということでそのまま帰ってきてしまいました。逮捕されるのか?







まとめ
朝も早よから雨の中走ってきた350km。スクーターも、この排気量になれば、どこまででも走っていけることは出かける前から分かっておりました。ベスパで400km以上走ったこともありますから。満タンで出かけて160kmくらい走ると給油ランプが点滅。5L入ります。帰ってきてから新木場でまた5L給油。町中でも30km前後は走りそうですね。タンク容量が6.8Lなので200kmに一回の給油で十分です。一番楽しくないだろうと思っていた高速では、余裕の100km/h巡行が可能。最高速の120km/h付近でも、エンジンはさほど唸らず車体も足回りもまだまだ余裕。これだったら私が普段乗っているAIR150よりも楽に高速移動ができます。ただ、慣れないポジションのせいでどこに座ってよいかがわからず、ちょっと尻が痛くなりました。ベテランライダーは少し乗るとすぐにベストポジションを見つけてしまうんですけどね。

このクラスになりますと、私たちが若いころ乗っていた250ccクラスと同じか、それ以上の走りができるのは間違いないと思います。はっきり言ってTW200より、よっぽど楽で速い。遠くへ行くためにバイクを選ぶ時、ATにするかMTにするかなんてことは、すでに「変態度」の違いでしかありません。谷川岳に登る時、結構上まで車で行けますが、わざわざ遭難しそうな崖を、ロープで登る人もいます。私も含めて、年齢や、それによる体力や反射神経を自分で見極めることも重要なポイント。このTIGRA168Rは、なかなかのスポーツ度も持ち合わせているバイク。楽に移動することを幸せに感じることができて、通勤だけではなく、楽しく遠出もしたいと思っている人にはおすすめの一台です。


バックナンバー
ADIVA AD400

MOTOMORINI Scranmbler

ADIVA AR-trike


PGO BON125

PGO Jbubu

YAMAHA Tricity

YMAHA MT-09

KYMCO Air150

Hartford

Powered Bike


HONDA SH MODE

e-Solex


KYMCO DOWNTOWN300

HONDA PCX

VESPA LX125&150ie

HONDA FAZE

DERBI RAMBLA

Malaguti Ciakmaster

GILERA GP800

YAMAHA WR250X

GILERA FUOCO500

PIAGGIO MP3


ADIVA AD250


DERBI GP-1

KYMCO Xciting 250

YAMAHA EC-02

PGO G-MAX150

aprilia scarabeo250

GIRELA NEXUS vs '02TMAX vs '04TMAX

GIRELA NEXUS

PIAGGIO VESPA GT VS APRILIA ATLANTIC 200

PIAGGIO VESPA GTS250ie

PIAGGIO VESPA GT200L


PIAGGIO ZIP

PIAGGIO LIBERTY 150

KYMCO SUPER9

aprilia Atlantic 200

SUZUKI choinori

PIAGGIO BEVERLY

YAMAHA PASSOL

SUZUKI SKY WAVE 650

GILERA RUNNER FXR

APRILIA SR125

YAMAHA BW'S VS KYMCO TOP BOY VS PGO PMX

KYMCO GRAND DNK 250